表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

6話:お嬢様は自滅する

前回から更新が遅くなりました。

すみません;


*5話の一部を少し訂正しました。

 →ユーファが内心でいっていた、アル王子を王子様、に訂正しました。

「すみません、お待たせしました」

 背後から聞こえる声に、それだけで私は茹で上がったタコのように耳が真っ赤になった。

 爽やかなイケメンボイスが真後ろからっ、からっ!

 心臓が周りにも聞こえるんじゃないかってぐらいの音を立てている。

 それ以上来ないで。もしこれが夢なら覚めてくれ。


 そんな私の心の内を知る由もなくブーツの足音が近づいてくる。

 待って、心の準備がぁぁぁあ!!


 王様と王妃様と向かい合ってお茶している私に「アル、こっちー」と気の緩んだ声で王子に声をかける。

「父上……その呼び名はやめてください」

「簡単だしね」

「……」

 そのちょっと気の落ちた低い声もいい……。

 片手に持っていたカップがふるふると震える。

「ユーファさん、大丈夫っ?」

 オロオロとする王妃様。

 王妃様が私を心配してくださっている、だと……!こんなことで心配をかけるわけにはいきません!

「ダイジョウブデス……っ」

 そう一言伝えると一気に花が咲いたような笑顔になる王妃様。可愛らしいです、天使。


「ユーファ嬢、改めて紹介するよ。彼が私の息子、アルハイル・ウェストだよ」

「アルハイルです」

 そう言って向かいに座る、王子様。

 顔をそっと上げて彼を初めて見た。

 煌びやかな服というよりも軍服のような服に身を包んでいる。

 王様と同じく金髪碧眼で容姿端麗。そしてイケメンボイス。

 王子ではない、王子様だ。ここ重要。


 まさに異世界のひとだった。


 ……。

 あ、ヤバいかも。


 時すでに遅し。

 最後に聞こえたのは、手放したカップが割れる音。

 私は見上げた一瞬の王子様を見て、言葉を発さずにソファになだれ込むように気を失った。


 ユーファはある意味自滅した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ