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1話:私と異世界

ここから本編スタートです。

よろしくお願いします。

「ふぁ……」

 眠りから覚めた私はふと時計に目をやった。

 時刻は午後の9時。

 あれ、私何していたんだっけ。

 自分の片手を見ると携帯ゲーム機が握られていた。

「寝落ちしてしまった」

 オンラインゲームのイベント最終日ということもあり、モンスターを狩っていたわけだがどうやらロードが長くその間に寝てしまったようだ。

「あ、夕飯……」

 食べるのさえ忘れて寝てしまった。今から食べようか食べないか微妙な時間に起きてしまった自分を悔やんだ。しかし、食欲という名のモンスターには勝てずあっさり食べることを決断。ダイエットはとりあえず放置しよう、うん、それがいいのだ。

 ベッドから降り、1階のキッチンへ向かった。


 向かうはずだった。



「ちょっ、きゃああ……!」

 ドドドと痛々しい音とともに階段を転げ落ちる私。


 そこからは何も覚えていない。

 私はそのまま思考を闇の中へと沈めた。




「……!」

 気が付くと見慣れない天井が視界を独占していた。

 まだ意識がぼぅとする中、頭上の上から聞きなれない声が飛び交っていた。

「ああ、良かった……心配したぞ!」

 目に涙を浮かべながらこちらにそう言ってくる男性。

「大丈夫?痛いところはない?ああ、無理をしちゃ駄目よ体は起こさなくていいわ」

 こちらも男性同様、目に涙を浮かべ安堵した表情を見せる女性。

「お嬢様ぁ、ご無事で何よりですっ」

 メイドの恰好コスプレをした女の子たち。 


 ……ちょっと待って。この方たちはどなた。

 私は確か階段から滑って転がり落ちて、それで……

「え、ここ何処!?病院じゃない!」

 勢いよく体を起こした。周りは驚いた様子でこちらを見ている。

「ユーファ、安静にしてないと……っ」

「ユーファ……?誰それ」

 誰ですか異世界の住人のような名前は。逆にあなた方のほうが大丈夫ですか。

「何を言っているのユーファは貴方の名前でしょう」

「え、私優衣って名前ですけど……」

「ユイ?」

「はい」

 そして沈黙。

 何この会話、超恐ろしいんですけど。


 そう思っていたが瞬間、この空気は微塵も無くなった。

「貴方ぁぁ、なんてこと!この子もしかして記憶が……!」

「お、落ち着け!」

 ひどく錯乱状態の女性。その女性を慰める男性。

 そして放置された私。

「あの……」

 2人に声をかける。

「もしかして私、記憶喪失なんでしょうか?」

 今までの会話と流れで大体の予想はできた。

 今、自分の中では”非”現実的なことが起こっている。じゃなかったら”夢”とでもしておこう。

 私自身のことについてはまだ明確ではないが先ほどの会話によれば”お嬢様”なのだろう。あと、この部屋広いし無駄に豪華だし今この服装も上品だし。名前はたぶんユーファである。

 そしてこの2人はきっとこの世界の私の両親。周りにいる女の子たちはメイドのコスプレをしているんじゃなくて本物だ。

 でもやっぱり気になるのは、ここは何処?

 きっと日本じゃない。外国でもない。ここで私の妄想が膨れ上がった。

 ……もしかして異世界?

 いやいや。そんな訳はない、はず。


 ひとり仮設と妄想を脳内で盛大に繰り広げている最中、父(予想)の声ではっと我に返った。

「よく聞くんだ。お前の名はユーファ。サーマリー公爵家のひとり娘だ」

 え、私公爵家のひとり娘なの!?

 もしかして発言に気を付けたほうがいいのかな。ということはお父様、お母様?


 どうしよう今更だけど混乱してきた。つまり私は中身だけトリップしちゃったってこと!?

 そして公爵家の娘で、つまりはお嬢様で。あとここは異世界で……


 ユーファ(優衣)の思考回路がオーバーヒートする中さらにお父様が爆弾を落としてきた。


「お前は1か月後、王国の王子と婚礼の儀がある」


 ……ナンテコッタ。

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