ギルドメンバー評価能力試験講座
評価システム史
ギルドメンバーの能力の把握と適切な依頼の斡旋はギルドのメンバーリソースマネジメントの根幹である。
近代におけるリソースマネジメントは現在に比べて稚拙であった。主にステータス合計値のみで管理しており、一定基準を越えれば登録が認められ、依頼受託時に基準を維持してれば良いというものであった。
ステータス合計値による規制は先の登録基準も受託基準があった。シュタインハイム歴254年から270年の人口増加と278年からのゴールドラッシュによる移民流入により、285年から290年にかけてギルドメンバーの基準が段階的に規制緩和された。
基準が緩和された理由としてステータスの合計値の分布の変化がある。シュタインハイム公文書館に保管されているメンバーリソース年鑑290年版第1刷によると、ステータスの合計値の分布は、275年頃が100〜1000であったのに対し、長命種の流入が多かった280年代には100〜10000まで広がっている。また、愛玩種に対する言語教育が成果を結び、ギルド員としての登録が進んだ290年には10〜100のボリュームが増している。
290年以降はステータス合計値の下限規制が撤廃されたにも関わらず各種の安全規制が未整備であったため、依頼達成率の低下や負傷するギルド員に対する保険支出の増大など、様々な混乱が起きた。
この問題を解決するため、300年から社会実験が行われていたのが能力値と実績値であり、これは350年にはシュタインハイム全域に適用された。
以下に示すのは295年に設置されたメンバー評価システム検討委員会の第一次案である。
1つ目が能力値である。
これは個々のステータスの合計を10の対数で示したものである。
2つ目が実績値である。
達成時の能力値を元に計算される依頼強度の加重平均である。例えば能力値1で十分な依頼を能力値1.1の人間が受ければ依頼強度は50%である。
例えばステータスが100で、実績が80%50件・50%50件・20%100件のとき、能力値は2,実績値は42.5である。
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