バレンタインにはクッキーを焼きましょう
バレンタイン企画です
チョコは高いという捏造設定設定のために、トレイさんはチョコの代わりにクッキーをあげてます
一応、チョコパウダーでチョコ風味w
バレンタインなんて聖人はこっちの世界にはいないけど、転生した女の子達にとっては重要なイベントだ
お年頃になった彼女達は極めて個人的にバレンタインデーを実行していた
チョコレートは高価なのでお花やお菓子などを贈る様になったのだ
そこで問題になったのがバレンタインデーの根拠である
バレンタインとは誰か?
なぜその日に贈るのか?
お祭りというのは何かを記念して始まり、それがいつの間にか定着していた、という流れが一般的であろう
たとえ形が変わっても
そこで転生者会議でバレンタインの根拠を新たに創る事にした
で、バレンタインなる知られざる賢者が貧しい者に贈り物をしたのが起源とした
て、その賢者の亡くなった日に、賢者の代わりに好きな人に感謝を込めて贈り物をする様になったと
まあ、いい加減なこじつけだけど、贈り物をする口実だけなのだから問題はない
こんなふうにして始まったバレンタインなのだった
さらに言えば、シャナが愛人達に贈り物を(勿論下心ありで)始めたのをきっかけにノーラ様も親しい人にお菓子などを贈り始めたのだ
するとその話が広まりまずは学園中のノーラ様ファンがノーラ様に贈り物を始め、その余波が私にまで及んだ
“お姉様へ”というお菓子が大量に来たのだ
しかたないのでお返しにクッキーを焼いてお返ししたのだが段々多くなってきたのでお礼状に切り替えてみた
ところが実はお礼状の方が大変だと後で気が付き、結局、まとめてクッキーを焼いた方が楽だと分かってからは、この時期にはクッキー職人になっている私である
学園で私からクッキーとバターの香りがし始めたらそろそろバレンタインデーの時期だなと分かるのである
いやな風物詩である
◇
「ふんふんふ~ん♪」
私は鼻歌混じりにクッキーを焼いていく
始まりはアレだったけど、愛する人の出来た私には贈り物をする理由がある
それはそれで楽しい事だと気が付いた
今ではまず家族に贈る様になった
子供達と生地をこね、粘土細工みたいに形を作ったり、型を抜いたり
粉だらけになりながら一生懸命に作る
なぜクッキーなのか?
それは材料が安くすむからね
材料のほとんどか小麦粉とバターで出来ているので安上がりなのだ
高いのは砂糖位かな
いや、沢山お返ししなくちゃいけなかったからね
『お姉様のクッキー♪』
とか言って毎年楽しみにしてる子もいたみたい
それに友チョコならぬ友クッキーはみんなに渡したいし
チョコはフレーバー程度しか使えない
ほかの風味付けとしてジンジャークッキーとかシナモンパウダーをかけたりとかしてみた
色が変えられればパンダクッキーとか作れたのに
オーブンから焼きあがったクッキーのトレイを取り出す
「母様焼けた? 食べていい?」
「はーい、焼けましたよー。熱いから気を付けてね。でも味見だけだよ。みんなに贈る分が無くなっちゃうからね」
「はーい」
子供達は自分で作ったクッキーを選んで味見をする
どれ、私も味見を……
「んー、美味しいねー」
子供達も満足気である
本当はもっと食べたそうにしているが贈り物だから子供達も我慢している
さて焼きあがったら今度はラッピングである
子供達が自分達で選んで買ってきたラッピングを人数分選り分ける
「曾爺様とぉ曾婆様、爺様とぉ婆様、父様とぉ母様、ノーラ様とぉディアス様、イーニャちゃんにピコラちゃんに……」
子供達が贈る相手を確認している
「んー、できた?」
「できたー」
ようやく完成だ
漏れもないかな
「さて、余った分は食べちゃおうか?」
「わーい」
ちょっと早いおやつである
お茶を入れるから待っててね
◇
さて、今日はバレンタインデー当日
目の前には子供達
「父様、母様、どうぞ」
「うおーー」
「ありがとね」
旦那様は毎年感涙して叫んでる
私は嬉しくなってぎゅーしちゃう
後、何年ぎゅー出来るかな
あっという間に大人になっちゃうんだろな
むむー
オチらしいオチがないw




