欠片93.『潜入ー7日目』
欠片93.『潜入ー7日目』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など
ー2本=漫画で例えた時の流れ
【旅人の旅館 集合部屋】
【AM20:32】
「全員そろったな」
と、アストラの第一声で始まった報告会に、各々が頷いた。
「ここにきて、六日目となった」
「各々が集めた情報をまとめるぞ」
「まず、各エリアについてもう一度確認しておく」
「極子水星要塞には地下四層に別れた、各エリアとプラントが存在する」
「プラントの説明は一旦省くぞ」
皆が再度頷く。
「今いるこの部屋『旅人の旅館』は、第一層[繁華街エリア]に当たる場所だ」
「プラントは[分離研究部屋]通称『セパレート』」
「続いて、第二層は[貧民街エリア]と呼ばれている」
「プラントは[火葬部屋]通称『クレマト』だ」
「第三層は[加工場エリア]、プラントは[貯槽部屋]通称『ストレージ』」
「そして、第四層もエリア自体は同じだ。[加工場エリア]で施設の見た目も三層と違いはない」
「プラントは[加工部屋]通称『プロセス』だ」
「ここまではいいか?」
『うん』とサーチとフロデューテが言い、クロードとホリーは頷いた。
「よし。ここまでで分かったことを報告してくれ。」
「最後にワタシの情報を話し、みんなの話をまとめる」
「なら、オレから話そうかな」
「オレは今日の朝来たばっかだから、とりあえずクロードさんから各エリアとプラントのことは聞いたよ」
「それで、ここを離れる前に少しでもエリアを見ておこうと思って[繁華街エリア]と[貧民街エリア]をざっくりだけど見た感じ」
「発見したことは特にないけど、感想は…そうだなぁ……」
「ここの要塞は、管理が行き届いてないように思ったかな。」
「普通は要塞って、子爵とか公爵が管理するんだろ?」
「なのに……ここまで各エリアで差があるのは、おかしいと思ったんだ。」
『確かに!それはアタシも思った!』
『でも、前に聞いてた情報とは違うのよねぇ…。』
腕を組みながら、眉をひそめて続けて話すフロデューテ。
『王都の大災害が起こる前は、こんな格差があるような話は聞かなかったのよ。』
『各第要塞の中でも、かなり住みやすい要塞って聞いてたハズなんだけどね。』
『この数ヶ月で、ほんと何があったのかしら…』
「……。」
「サーチ。他には何かあるか?」
「あ、いや、オレはそれだけ」
「明日は繁華街の武器屋で話を聞いてみるよ」
「その後は加工場エリアにでも行ってみようかな」
「まだ、フロデューテの時間はかかるんだよな?」
『ええ。なるべく早く完成させるつもりよ!』
「なら、オレの話は終わり!」
「あ、ちなみに祈祷要塞で少しは路銀を稼いだぜ!あと、デッカいサソリの機屑物も倒したんだ!」
「分かった。ありがとう」
「その話はまた今度聞いてやろう」
と、アストラが話すと、サーチは照れたように「ヘヘヘッ」っと喜んでいた。
「よし、次はフロデューテだ」
『アタシはここに来てからはどこにも行ってないわ』
『一応、クロードさんからは、各エリアとプラントのことは聞いてるけどね』
『…で、問題は材料はあるんだけど、数が数だから…まだ時間はかかりそうなの。具体的には…う〜ん。あと、四、五日くらいはかかりそうかも。』
『もしかしたら、それ以上かかっちゃうかも。』
「…かなりかかるな。」
「だが、完成しなければコチラの計画も実行できない。仕方ないだろう。」
『なるべく早く出来るように頑張るわ!!』
「ああ、ありがとう。引き続き頼むぞ。」
「続いて、クロード殿。貴方の情報を聞きたい。」
「ええ。私はコチラで各エリアとプラントの情報をお二人に伝えた後、アストラさんとは別行動でこのエリアを探っておりました。」
「分かったことは……まず、いま我々がいるエリアもそうですが。全てのエリアにて」
「各プラントに繋がる部屋への入り口がないと言うことですね。」
「これはアストラさんも分かっていることだとは思いますが、念のため私も繁華街エリアをみて回りましたが…おかしな場所は見当たりませんでした。」
「それで、情報を得るために…冒険者ギルドに依頼を出しておきました。」
「おお〜!なにか分かったのー?」
「ええ、"情報屋"の居場所を知っている冒険者から話を聞いて参りました。」
「情報屋からなら、何か有益な情報を得れると考えたわけね!」
「さっすがクロードね!!ふふんっ!」
と、ホリーが自分の手柄のように自慢していた。
「はい。ホリー様のおっしゃる通りです。なんでも、その情報屋は貧民街エリアにて、二人の子供と夜は共に行動しているとのことでした。」
「……!!」
(まさか…いや。そんな偶然があり得るのか?)
と、アストラはその言葉を聞いて驚く。
「どうされましたか?アストラさん」
「いや、何でもない。続けてくれ」
「はい。それで、その情報屋の名前はいくつもの名を名乗っているらしく……詳細は分かりませんでした。」
「また、昼間の行動についても謎だったとのことです。」
「それでですね。その調査の続きを……どなたかにやって頂きたいと思っております。」
「ん?クロードさんがやるんじゃないの?」
「実は、試したいことがありましてね。サーチくんにアストラさんへとお願いしていた件と関係しております。」
「あ。忘れてた…。ごめん!クロードさん!」
「いえ、大丈夫ですよ。まだ時間はあるみたいですしね。」
「何のことだ?」
「えっと〜…クロードさんが信徒の下っ端を数人とらえて来て欲しいんだって」
「そのことを伝えるのを忘れちゃってた」
「……捕まえるのはいいが、何をするつもりだ?」
「アストラさんはおっしゃってましたよね?」
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「ただし、制約はあります。」
「一日一回までしか使用できません。」
「人数制限は…二人以上は試したことが無いので、分かりませんが…。」
………
「それで、記憶移動の件はどうする」
「確かめるために、リスクは犯せないぞ」
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「ーーと。」
「そうだな。だから、ここまで二日かけて一人ずつの移動を行ってきた。」
「そうですね。ただ、それは貴女たちだからそうだった。と言うことです。」
「……。」
「ん?どういうことー?」
と、理解したアストラは沈黙し、理解できなかったサーチは質問した。
「つまりですね…敵となるどうでもいい人間を利用して、私の能力を確認する。と…言うことですよ、サーチくん。」
「実験台にするってことか!?」
「ええ。その通りです。」
「マジか…。」
・・・・・・
「しかし、これはイレギュラーが起きた時に…計画に必要になるかもしれませんからね。」
「確認できる時にしておきたいと思ったのです。」
「なるほどな。それなら後で捉えてこよう。好きに使ってくれ。」
「ありがとうございます。」
「私からは以上です。」
「なら、最後にワタシからだ」
「各プラントへの入り口がないことは、クロード殿が言った通りだ。第三層と四層も調べたが、何もなかった。」
「なら、どこから行けるんだ?どこにも繋がってないんだよな?」
「直接あの大扉から落ちて行くとか…?ハハ…流石にないか。」
「……。」
「え?嘘だよな?し、師匠…?」
「話はまだ途中だ。」
・・・・・・
「確かに第四層までは入り口までの通路はない。」
『までってどういうこと?』
『階層は全部で四層じゃないの?』
「うん、うん」と、サーチが頷き
「違うのですか?」と、ホリーが尋ねる。
・・・・・
「いや、おそらくだが……"四層のさらに下に空間がある"。」
『!!!!』
と、四人は驚く。
「なるほど…地下に秘密の空間ですか。」
『それなら、確かに…。色々と隠せたり出来そうね。』
「でもさ、その地下にはどうやって行くんだ?」
「……。」
「サーチ。オマエがさっきが言っていたじゃないか」
「え?」
「あの大扉から飛び降りる。」
「えぇぇぇぇぇぇえええ!??」
アストラの答えにサーチは叫ぶのであった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
作戦会議や情報をまとめる時ほど、ワクワクするもんはないよね!




