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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
95/261

欠片93.『潜入ー7日目』

欠片(ピース)93.『潜入ー7日目』です!



※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など

ー2本=漫画で例えた時の流れ


旅人(イン)旅館(トラベル)  集合部屋】


【AM20:32】



「全員そろったな」


と、アストラの第一声で始まった報告会に、(おのおの)々が(うなず)いた。



「ここにきて、六日目となった」

「各々が集めた情報をまとめるぞ」


「まず、各エリアについてもう一度確認しておく」


極子水星要塞(ミニマルフォートレス)には地下四層に別れた、各エリアとプラントが存在する」

「プラントの説明は一旦省くぞ」



皆が再度頷く。



「今いるこの部屋『旅人(イン)旅館(トラベル)』は、第一層[繁華街エリア]に当たる場所だ」


「プラントは[分離研究部屋(セパレートリサーチプラント)]通称『セパレート』」




「続いて、第二層は[貧民街エリア]と呼ばれている」


「プラントは[火葬部屋(クレマトリウムプラント)]通称『クレマト』だ」




「第三層は[加工場エリア]、プラントは[貯槽部屋(ストレージタンクプラント)]通称『ストレージ』」



「そして、第四層もエリア自体は同じだ。[加工場エリア]で施設の見た目も三層と違いはない」


「プラントは[加工部屋(プロセスプラント)]通称『プロセス』だ」



「ここまではいいか?」



『うん』とサーチとフロデューテが言い、クロードとホリーは頷いた。



「よし。ここまでで分かったことを報告してくれ。」

「最後にワタシの情報を話し、みんなの話をまとめる」



「なら、オレから話そうかな」

「オレは今日の朝来たばっかだから、とりあえずクロードさんから各エリアとプラントのことは聞いたよ」


「それで、ここを離れる前に少しでもエリアを見ておこうと思って[繁華街エリア]と[貧民街エリア]をざっくりだけど見た感じ」



「発見したことは特にないけど、感想は…そうだなぁ……」


「ここの要塞は、管理が行き届いてないように思ったかな。」



「普通は要塞って、子爵とか公爵が管理するんだろ?」

「なのに……ここまで各エリアで差があるのは、おかしいと思ったんだ。」



『確かに!それはアタシも思った!』


『でも、前に聞いてた情報とは違うのよねぇ…。』



腕を組みながら、眉をひそめて続けて話すフロデューテ。



『王都の大災害が起こる前は、こんな格差があるような話は聞かなかったのよ。』

『各第要塞の中でも、かなり住みやすい要塞って聞いてたハズなんだけどね。』


『この数ヶ月で、ほんと何があったのかしら…』



「……。」

「サーチ。他には何かあるか?」



「あ、いや、オレはそれだけ」

「明日は繁華街の武器屋で話を聞いてみるよ」

「その後は加工場エリアにでも行ってみようかな」


「まだ、フロデューテの時間はかかるんだよな?」



『ええ。なるべく早く完成させるつもりよ!』



「なら、オレの話は終わり!」

「あ、ちなみに祈祷要塞(プレイヤーフォートレス)で少しは路銀(シリカ)を稼いだぜ!あと、デッカいサソリの機屑物(ガーベマジル)も倒したんだ!」



「分かった。ありがとう」

「その話はまた今度聞いてやろう」


と、アストラが話すと、サーチは照れたように「ヘヘヘッ」っと喜んでいた。



「よし、次はフロデューテだ」



『アタシはここに来てからはどこにも行ってないわ』

『一応、クロードさんからは、各エリアとプラントのことは聞いてるけどね』


『…で、問題は材料はあるんだけど、数が数だから…まだ時間はかかりそうなの。具体的には…う〜ん。あと、四、五日くらいはかかりそうかも。』


『もしかしたら、それ以上かかっちゃうかも。』



「…かなりかかるな。」

「だが、完成しなければコチラの計画も実行できない。仕方ないだろう。」



『なるべく早く出来るように頑張るわ!!』



「ああ、ありがとう。引き続き頼むぞ。」


「続いて、クロード殿。貴方(アナタ)の情報を聞きたい。」



「ええ。私はコチラで各エリアとプラントの情報をお二人に伝えた後、アストラさんとは別行動でこのエリアを(さぐ)っておりました。」


「分かったことは……まず、いま我々がいるエリアもそうですが。全てのエリアにて」

「各プラントに繋がる部屋への入り口がないと言うことですね。」


「これはアストラさんも分かっていることだとは思いますが、念のため私も繁華街エリアをみて回りましたが…おかしな場所は見当たりませんでした。」



「それで、情報を得るために…冒険者ギルドに依頼を出しておきました。」



「おお〜!なにか分かったのー?」



「ええ、"情報屋"の居場所を知っている冒険者から話を聞いて参りました。」



「情報屋からなら、何か有益(ゆうえき)な情報を得れると考えたわけね!」

「さっすがクロードね!!ふふんっ!」


と、ホリーが自分の手柄のように自慢していた。



「はい。ホリー様のおっしゃる通りです。なんでも、その情報屋は貧民街エリアにて、二人の子供と夜は共に行動しているとのことでした。」



「……!!」

(まさか…いや。そんな偶然があり得るのか?)


と、アストラはその言葉を聞いて驚く。



「どうされましたか?アストラさん」


「いや、何でもない。続けてくれ」



「はい。それで、その情報屋の名前はいくつもの名を名乗っているらしく……詳細は分かりませんでした。」

「また、昼間の行動についても謎だったとのことです。」


「それでですね。その調査の続きを……どなたかにやって頂きたいと思っております。」



「ん?クロードさんがやるんじゃないの?」



「実は、試したいことがありましてね。サーチくんにアストラさんへとお願いしていた件と関係しております。」



「あ。忘れてた…。ごめん!クロードさん!」


「いえ、大丈夫ですよ。まだ時間はあるみたいですしね。」



「何のことだ?」



「えっと〜…クロードさんが信徒(シント)の下っ端を数人とらえて来て欲しいんだって」

「そのことを伝えるのを忘れちゃってた」



「……捕まえるのはいいが、何をするつもりだ?」



「アストラさんはおっしゃってましたよね?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ただし、制約はあります。」

「一日一回までしか使用できません。」


「人数制限は…二人以上は試したことが無いので、分かりませんが…。」


………


「それで、記憶移動(テレポート)の件はどうする」

「確かめるために、リスクは犯せないぞ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ーーと。」


「そうだな。だから、ここまで二日かけて一人ずつの移動を行ってきた。」



「そうですね。ただ、それは貴女(アナタ)たちだからそうだった。と言うことです。」



「……。」


「ん?どういうことー?」


と、理解したアストラは沈黙し、理解できなかったサーチは質問した。



「つまりですね…敵となるどうでもいい人間を利用して、私の能力を確認する。と…言うことですよ、サーチくん。」



「実験台にするってことか!?」


「ええ。その通りです。」


「マジか…。」


        ・・・・・・

「しかし、これはイレギュラーが起きた時に…計画に必要になるかもしれませんからね。」

「確認できる時にしておきたいと思ったのです。」



「なるほどな。それなら後で(とら)えてこよう。好きに使ってくれ。」


「ありがとうございます。」

「私からは以上です。」



「なら、最後にワタシからだ」


「各プラントへの入り口がないことは、クロード殿が言った通りだ。第三層と四層も調べたが、何もなかった。」



「なら、どこから行けるんだ?どこにも繋がってないんだよな?」

「直接あの大扉から落ちて行くとか…?ハハ…流石にないか。」



「……。」



「え?嘘だよな?し、師匠…?」



「話はまだ途中だ。」


    ・・・・・・

「確かに第四層までは入り口までの通路はない。」



『までってどういうこと?』

『階層は全部で四層じゃないの?』



「うん、うん」と、サーチが頷き


「違うのですか?」と、ホリーが尋ねる。



               ・・・・・

「いや、おそらくだが……"四層のさらに下に空間がある"。」



『!!!!』


と、四人は驚く。



「なるほど…地下に秘密の空間ですか。」


『それなら、確かに…。色々と隠せたり出来そうね。』



「でもさ、その地下にはどうやって行くんだ?」




「……。」

「サーチ。オマエがさっきが言っていたじゃないか」



「え?」




「あの大扉から飛び降りる。」



「えぇぇぇぇぇぇえええ!??」



アストラの答えにサーチは叫ぶのであった。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



[今回の一言♩]

作戦会議や情報をまとめる時ほど、ワクワクするもんはないよね!

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