欠片90.『潜入─7日目・時とヒトの流れは変わらない』
欠片90.『潜入─7日目・時とヒトの流れは変わらない』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
〔〕のセリフ=行動に合わせて、過去のセリフを照らし合わせている場面で使用
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
【アストラの潜入から7日目】
アストラが[貧民街エリア]で出会った少女との出会いから、特に変わりはなく2日が経っていた。
【繁華街エリア
──アストラサイド】
アストラは、早朝から冒険者ギルドにて──素材の売却金である残りの換金分を受け取りに行っていた。
持ち込んだ時に、ギルドの方の金庫に足りず。
その場で用意できなかったのである。
ガランッ───"バタン"。
「さて。」
(あの少年の様子でも見に行ってみるか)
──コツ──カツ。
・・・・・・・・・・・・・・
【[繁華街エリア]の1日の景色は今日も変わらない】
【日常で起こる変化に──
ヒト1人が消えようとも】
【人々の目は、その変化には気付かず
当たり前の1日を過ごしていく】
【いなくなったことに
親族や仕事仲間にしか気付けないのだ】
【"ヒトの流れ"とは。そういうものである──】
少年がいつも居る場所に辿り着いたアストラは、その場所を見つめていた。
(いない……。)
「保護されていればいいが。」
(明日も立ち寄ってみるか。)
そうして──アストラは、地下四層[加工場エリア]へと足を運ばせた。
─────────────────────────
【旅人旅館 待ち合わせの一室】
──"バシュンッ"。
待ち合わせの一室の中に、クロードとサーチがやって来ていた。
「おっほぉぉぉお〜〜!!スッゲェー!!」
「なんか!こう!ぐわんっシュンッ!て感じだなー!」
「初めて移動される方は、酔われる方が多いのですが……。楽しむなんて大したものですよ、サーチくん。」
「ヘヘへッ!楽しみにしてたからね!」
「今日までずっと見てる側だったしさ!」
「ふふ。そうですね。」
「この後はもう行かれるのですか?」
「いや!一旦フロデューテに会いに行って、それから繁華街エリアの全体をのぞいてみようと思う!」
「来たばっかだし。地形を把握しとかないとだしな!」
「それに、オレも情報を集めたいし。歩くのはまだ先かな!」
「そうですか。分かりました。」
「あ、それと──」
「サーチくん。」
「ん?」
「どうしたのクロードさん」
「アストラさんにもし出会ったら、お願いしたい事がありまして……。実は───」
─────────────────────────
「りょーかい!」
「とりあえず、クロードさんの所に連れて来たらいんだよね?」
「はい。よろしくお願いしますね。」
「うん!師匠に会ったら伝えとくよー!」
─────────────────────────
【旅人旅館
フロデューテとアストラの泊まっている部屋】
"コンッコン"。
扉から聞こえて来たノック音に、フロデューテが扉越しに答える。
『誰…?』
「オレだ!サーチだ!」
──"ガチャリ"。
扉が開き、中からフロデューテが顔を出すと。
目の前にはサーチの姿が見えていた。
『サーチ!こっちに来たのね!』
「ああ!さっき来たばっか!」
「移動する前にこっちの地形も見ておこうかなって!」
『なるほどね!アストラにはもう会ったの?』
「いや、師匠にはまだ会ってないよ!」
「あとで会いにいくつもり!クロードさんからの伝言もあるし!」
『そう。ならアタシの方は、まだまだかかりそうって伝えてくれるかしら?』
「分かった!」
「作業がんばってな!」
『ええ!ありがと!』
「あ、それから〜……。オレが泊まる部屋ってあるの?」
『とりあえず、アタシとアストラはこの部屋使ってるから。集合場所の部屋になるんじゃないかしら?』
「……そうなる感じね。りょうかい……。」
『まあ、仕方ないわね〜。』
「よし。夜には戻ってくるよ!」
「あ、先に師匠が戻って来たらさ!代わりに伝えてもらえる?」
『分かったわ!』
「んじゃ、行ってくるぜ!」
『うん!いってらっしゃい〜!』
そうして、サーチは部屋を出て行った。
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