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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
80/260

欠片78.『潜入ー2日目』

欠片(ピース)78.『潜入ー2日目』です!



※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など

ー2本=漫画で例えた時の流れ


奥のテーブルを囲った幹部たち4人を、横目で確認しながらテーブルの上にあるミルクの入ったカップへと手を伸ばすアストラ。


(アレが…幹部とやらか。)

(微量だが…魔力を感じるな。)



スゥーズズッ…。



(だが…違和感がある。)

(純粋な魔力とは…何か違う…)


(ヤツらも人口屍人(じんこうグール)なのか?)

(そんな風にはとても見えないが…)



コトッ…。


と、カップを置き黄昏(たそがれ)る。



(あんまり視線を向けると気づかれそうだな)

(だが、距離があるせいでハッキリとは聞こえないな。)



(何か分かればいいが…)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『ーー…で、例の"ヤツ"は完成してるんだよな?ガルッ。』



『ええ、あの方から直接聞いたわ。』

『"月が満ちる日"に決行よ。』



『ギチチ……アト…九日後ダ。』



『カァ〜〜ッ…ソレまで待てってか』

『その間あと何匹かはヤっとかねぇとな……ガルルッ!!』


『性別はどっちでもよかったよなァ?』



『ええ。』



『キバが(かわ)きそうで仕方ねぇぜ…!!ガルルッラッハッハ!!』




"チラッ"。


「………。」

(相変わらず、"汚ねぇ"ヤツだなぁ…)


(ったく………必要とはいえ、あんな事する必要あんのかねぇ〜)


(獣人のすることは理解できん。)




"ピクッ"



一瞬の視線を感じ取ったプロドがダアトに向けて発する。


『何見てんだテメェ……アア?』




「別に。」



『ケッ!これだから陰気なヒト族の野郎は嫌いなんだよッ!!』

『まァ〜、この中に"マトモ"なヤツなんていねぇしなァ?』




"キッ"!!!




と、その言葉に全員がプロドの方を(にら)んだ。



『プロド……ギチチチ。…余リ……調子ニ乗ルナ。』


「……キミには…1番言われたくないな。」


『もう一度言ったらその首かっ切るわよ。』




『ッハ!!テメェらに出来んのかよ!!ガルルッ!!』


と、険悪な空気が(ただよ)っていた。

沈黙の後、ダアトが切り出した。



        ・・・

「…ところでさ、"MHM(エムエイチエム)"ってなんなの?」

「オレ、めんどくさくて研究見てなかったからさ」


「…知らないんだよね。」



『"MHM(エムエイチエム)"。ソレは…』


と、クルダが口にした時ー。




(MHM…出たな。)


アストラが耳を澄ませる中、突然扉が開いた。




"ガランッガランッ"!!



『!!!!』

「!」



全員同時に扉の方を向く。



「あぁ〜なんら〜〜ココ…」

「…あぁ〜。まだまだあ〜飲むぞぃ〜〜!!ヒクッ」



と、酔っ払いの男が入ってきた。




……ゾォァァァァアアァァ……。



その瞬間、一気に幹部たちが(にら)み、殺気を放った。

しかし、すぐにおさまり"クルダ"が呟いた。



『今夜はここまでね。』

『とりあえずまた今度集まりましょう。』



『ケッ…あんなヤツ。ヤっちまえばよかったろうが…ガルルッ。』



『騒ギヲ起コスナ…ト、言ワレテイルダロウ。』

『…ギチチ。』



『ッチ。仕方ねぇ…とりあえずオレは好きにヤらせてもらうぜぇ〜〜』

『じゃあな、ガルルッ。』



「……。」

(結局なんだったんだよ…。まあ、めんどくせぇからもういいけど。)


「…んじゃ、オレもお(いとま)させてもらうぜ〜」




残された2人は見つめあっていた。


『……』

『飲ミ直シニ行クカ…?』



『冗談でしょ。』


と、軽く鼻で笑いながら店を出て行ってたクルダだった。



"バタンッ"



『……。ソウカ。』


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

さいきん作業中のBGMとして、めいちゃんのあなたと最後という曲をリピートしながらやってます。おすすめ。

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