欠片65.『潜入ー9日目』
欠片65.『潜入ー9日目』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調
ー1本=幕間、過去
ー2本=時の流れ
「オマエには…歩いてもらうぞ」
【その言葉の意味を知るには、もう少し先の話となる】
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【大要塞 極子水星要塞】
【アストラの潜入から8日目】
【地下繁華街】
地下にある、四方14mの広さをした地面の部屋を、何部屋にも繋げて作られた広い空間。そこには、明るい照明や整備された通路と床。その各部屋の至る所に、商店が立ち並んでいた。
その中を、黒いフードを被った少年が、一人で歩いていた。
その少年は、とある武器売り場で足を止める。
『よう〜にいちゃん〜!昨日も来ていたが、ここいらではみねぇ顔だなぁ!』
『昨日の嬢ちゃんはいねぇのかい?』
と、ドワーフのおっちゃんがサーチに話しかけてきた。
「ヘヘヘッ、今日は一人だ!それにオレは最近ここに来た見習い商人なんだ!」
「今は、この街で大商人になるための勉強中なんだ!」
『ほぉ〜ぅ、そいつぁ感心だな!これから先…大変だろうが、まぁ頑張ってくれや!』
「おうー!ありがとな!」
「それでさーー」
しばらく、その男と話をしていたサーチは「またなー!」と、手を振りながらその場を立ち去った。
(さて…昼からは始めないとな)
「それまでに、もうちょっと情報集めとかないと!」
と、顔引き攣らせながら、口に出した言葉は…ネガティブなものだった。
「じゃないと…」
「あとで師匠に、絶対ドヤされる…」
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【地下 旅人旅館の一室】
「クチュン。」
『あら、風邪でも引いた?』
「フフッ、まさか」
「誰か…ワタシの噂でもしてるんだろう」
『それもそうね』と微笑んだフロデューテは、アストラと行動していた。
広さ14m四方の、シンプルな客室の中で、フロデューテは魔屑道具を作製していた。
「順調か?」
『ええ、でももう少しかかりそう』
「どのくらいかかる?」
『うーん…』と少し悩んだ後、フロデューテは答える。
『三日!!』
『あと三日ちょうだい!それまでには必ず完成させるわ。』
「分かった」
「素材はまだ足りそうか?」
と、部屋を後にしそうになりながら質問する。
『ええ、おかげさまでね!』
「そうか」
「なら、ワタシは別件で出てくる。あとは頼んだぞ」
『りょーかいー!気をつけてねー!』
「ああ、数日後にまた来るよ」
と言い、アストラは部屋を出て行った。
『さーてっ!!ゼッタイに間に合わせるわよ!!』
と"ガチャガチャ"音を立て、再び作業にもどるフロデューテだった。
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[今回の一言♩]
本日は寝不足でございます。でも、徹也します!




