欠片55.『聖女』
欠片58.『聖女』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など
ー2本=漫画で例えた時の流れ
メリウス・マーキュリからの刺客を倒したサーチ達は、ひどく重症を負っていた。
そして、ユリニトから応急処置を受け、安静にしていた。
『この街にはもう人がいませんからねぇ…』
『今ある薬品では応急処置しか出来ません。』
『ここからだと、南に12km先にある要塞が一番近いですね〜』
ユリニトがそう言うと、アストラが答える。
「やむをえん、そこへ行くしかないな」
『アストラさんもあまり無理しちゃダメですからね?』
『その腕、かなりの重症ですよ…』
「分かっている」
「だが…それよりもサーチの容態がマズい。」
「早めに出発しよう」
『夕方までにはつきたいですねぇ〜』
『ボクは荷馬車を持って来るので待っててください』
そして、4人を乗せた馬車は、南の要塞めざして進んで行った。
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【極子水星要塞 とある研究所】
モニターには、サーチたちとリプ、レイとの戦闘の映像が流れていた。
ジジ…ジ…
「……アハッ!!…これが!!」
「この姿…!!」
「…ウフフッ…やっぱり『彼』は…ーーーね」
「どうしてもっと早く、気づけなかったのかしら…」
「何が『彼』を…フフフッ。」
「まあ、今はまだいいわ」
「それにしても、元々あの捨てゴマ達には期待していなかったから、いいのだけど」
「あの子達を一からつくるの大変なのよねぇ〜…」
「ハァ〜ぁ…ダフネスに頼んで、また用意してもらわなくちゃ。」
「それ、とっ…アストラが死ななかったのは、ざ〜んねん〜」
「彼女が死んでくれれば、この先ラクだったのに〜」
「やっぱり、元よしみなだけあるわね。」
「次は…もう少し強力なヤツにした方がよさそうかしら♩」
『シャァァ〜』
「…ウフフッ…いい子ね♩」
と、蛇を撫でる人影の姿があった。
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【白骨屍屑山から南に12Km】
【祈祷要塞】
その要塞は、白骨屍屑山に埋められた死霊の魂を、鎮魂するための拠点として創られた要塞である。
そのため、住民の8割が教徒であり、教会本部の大聖堂よりは規模が小さいが、大聖堂が建てられている。
「……ご苦労様。また移動させちゃってごめんね?」
「いえ、これも聖女である貴女の為ですから。ホリー様。」
聖女の付人[クロード(28)]
[種族:ヒト]
「ふふっ、いつも感謝してるわクロード」
聖女 [ホリー(16)]
[種族:ヒト]
と、聖女ホリーはニコリと笑った。
「私には、身に余るお言葉です。」
「もうっ!!そんなに謙遜しないの!」
「かしこまりました。」
「それに、もうじき彼らがここに来るわ!」
「また会うのが楽しみね!流星くんっ!」




