欠片47.『激突!!!』
欠片47.『激突!!!』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など
ー2本=漫画で例えた時の流れ
【岩囲水要塞 路地街 水上宿屋の一室】
「よし!準備出来たな!!」
「さっそく出発するぞ!」
サーチの掛け声により、4人は堂々と宿を出て行く。
そして、入ってきた門へと向かった。
門兵が外出する用件を尋ねると、すんなり通ることが出来ていた。
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「いや〜まさかあんな簡単に通ることができるとはな〜!」
「スゲーよ!フロデューテの持ってた魔屑道具!!」
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ユリニトが立ち去った後、サーチはアストラと話していた。
「師匠、どうやってここから出たらいいんだ?」
「オレたちの顔は、教会のヤツらにはバレてるよな」
「そうだな」
『あ、あのさ!その事なんだけど…アタシにいい考えがあるんだ!』
と、フロデューテが横から提案していた。
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「この『幻想の御香』!門兵に、何にも言われなかったぞ!」
『幻想の御香』
魔屑道具の一つで、特殊な香りを出す御香。その香りを身につけることで、一定の時間、匂いを嗅いだ者の脳を錯覚させ、別人と認識させることが可能。
ある研究者によって基礎が作られた物だったが、今では完成され、ごく一部の間でのみ、取り扱っているとされる。純禁止魔屑道具の一つである。
『エヘヘッ!役に立てて良かったわ!』
『白骨屍屑山までは、周囲の湖と岩を迂回しなきゃいけないね〜♩』
ボソッ…
『一刻も早く…おねぇちゃんに…。』
「ん?何か言ったか?」
『んーん!なんでもないわ!行きましょ!』
3人をよそに、アストラは少し考え込んでいた。
「……屍人、か。」
(…本当に間違いないのか…。)
(力づくでも聞き出してやるぞ…メリウス!!)
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【岩囲水要塞から南東205km】
(進行1868km 残り862km)
【白骨屍屑山 麓の町】
日の出から出発していた4人がたどり着いた頃には、太陽が真上まで来ていた。
「これは…うっぐ…」
『確かにヒドイですね…』
『……ッ。』
街の残骸を見て、なかなか言葉が出ない3人とは違い、アストラは冷静だった。
「全員構えろ。」
「え?」
「来るぞ!!」
ガキィィィン!!
その瞬間、サーチの横でアストラが姿を消した。
そして、2秒後に建物にぶつかる音が聞こえてきた。
"ドゴォン"!!
「ア、アストラッ…!!」
とサーチが振り向こうとした瞬間。
『アッレレ〜〜?君たちの相手はレイだよ〜??』
『!!!』
(は!?いつの間…)
3人はすぐに戦闘態勢をとったが、フロデューテが瞬きをして目を開けた瞬間、サーチは吹き飛ばされていた。
"バギィ"!!
"ドゴォーーン"!!
「…ガハッ……!!」
(…ッツ…うぅ……何が起きた…?壁……?)
(振り返った瞬間…頭に…なにか…)
(クソ…ボーッとする…)
意識が朦朧もうろうとする中…遠くで2人の声が、かすかに聞こえていた。
『サーチくん!!!』
『サーチィ!!』
『ヒトの心配シテル場合〜〜??』
『アハッ!!!』
八天星 水星メリウスからの刺客[レイ(不明)]
[種族:人口屍人]
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【アストラサイド】
大きなヒビが入っている壁を背に、アストラは『龍屑・孔』で、白髪の少女が持っていた短刀を受け止めていた。
『アハッ!!ヤっるじゃーん!!』
『リプが楽しめるためにー…』
『スグに死なないでネ??』
八天星 水星メリウスからの刺客[リプ(不明)]
[種族:人口屍人]
ググッ……ドガッ!
額に流血したアストラが、リプを蹴り飛ばし、互いに距離をとった。
ズザァァー…
「心配するな」
「スグに終わるのはキサマの方だ。」




