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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
35/259

欠片33.『ヒトは見かけによらない』


欠片(ピース)33.『ヒトは見かけによらない』です!



【小さな村 リトル村】



「おーい!戻ってきたぞー!!」


遠くで手を振るサーチの姿を見て、反応するユリニト。



『お〜帰ってきましたね〜♩』

『お帰りなさい〜お二人ともご無事ですか〜?』



「ああ!元気ピンピンだぜ!」



『それは良かった〜♩こちらも異常はありませんでしたよ♩』



「ほんとか!良かったー!」

「んじゃ!依頼達成したから、じいちゃんのとこに行こうぜ!」



─────────────────────────



「おお〜よく無事に帰ってきてくれたのぉ〜」

「依頼は達成できたということでよいのかな?」


「おう!バッチリ退治してきたぜ!」



「ホホホッ、何やら嬉しいことがあったようじゃのぉ〜」

「良いことじゃ!」



「ヘヘッ」


と、照れくさそうにサーチは(ほほ)(あか)らめていた。



「必要なもんがあったら、持っていってかまわんぞい」


「おお〜!ほんとか!!ありがとう、じいちゃん!」



「そこの青年にも、いろいろと手伝ってもらったからのぉ〜ホホッ」


サーチがユリニトの方を見ると、手を振ってヒラヒラさせている。さらに、『どうも〜♩』と言っているようだ。



「へぇ〜手伝いしてたのか!」


「なら、ありがたく旅に必要な物をもらっていこうかな!」



「そういえば、オヌシらの目的地は白骨屍屑山(コープスベッジマウンテン)じゃったかのぉ?」


「うん!」



「なら、ここから白骨屍屑山へ向かう途中にある要塞で、『聖屑札(サンクチュアリ)』を用意しておきんさい。」


「サン…ク、チュアリ?なんだそれ?」



「特殊な領域を生み出す『魔屑道具(ませつどうぐ)』の一つじゃよ』



「なんでそんなのが必要なの?」


「行ったら分かる。冒険をしておるのじゃろう?そこはオヌシの目で見てみんさい。ホホッ」



「ん〜よく分かんないけど、用意しとくよ!ありがとう!」


「ウム!」


笑顔で見送ってくれたセイントに手を振り、3人は旅を続けた。



─────────────────────────



「にしても親切なじいちゃんだったなー!」

「村も無事守れてなにより!へへへッー!」



『あ〜サーチくん』


「ん?なんだよ」

        ・・

『正直、あの村の問題は、ほっといても大丈夫だったと思うよ〜』



「は?何言ってんだよ!老人ばっかだったじゃん!」

「守れる人もいなかったし、ほっとけなかっただろ?」



「あの老人は元"剣聖"だ」

「そうだろう?」


と、ユリニトの方を向くアストラ。



『おそらくね〜明らかにオーラが違ったし』

『抑えてても…筋肉のつき方や、いろんなところの所作(しょさ)に少しはクセが出るからね。』


『でも、普通の人が見たら、ただの老人にしか見えなかったと思うよ〜♩』


        ・・     ・・・・

『もう何年も、彼一人であの町を守ってるんだろうね〜アハハッ』

『その辺の機屑物(ガーベマジル)なんて、簡単に倒せると思うよ♩それに──』



「け、剣聖〜〜!!?全然わかんなかった…」

「あんなよぼよぼで……背の低いじいちゃんがか!?」



『こらこら〜ひどいこと言っちゃダメだよ?サーチくん』

    ・・・・・・・・

『ヒトは見かけによらないからね〜♩』



「……」

「確かにな」


と、いつものようにアストラから(にら)まれるユリニトだった。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


─裏メモ。─


木苺(キノチゴ)の由来


実在するキイチゴがでかい木に実ってるイメージでつけました!


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