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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
33/259

欠片31.『粗金屑蜘蛛 討伐依頼ー④』


欠片(ピース)31.『 粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー) 討伐依頼ー④』です!




「まだ、準備運動にすらなってないぞ?」


その言葉に反応するかのように激昂(げっこう)する粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)は、落下するアストラめがけて飛びかかってきた。



「師匠ッ!!よけろー!!」



「『°軌道(オルビット) 。』」



次の瞬間、落下中のアストラはいきなり壁に向かって、90度角度を変え進んでいった。

向きを変え壁の元へと辿(たど)り着くと、再び壁を蹴り、粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)の背中に蹴りを入れ、反対の壁まで吹き飛ばした。



"ドゴォォン"!!!



「…ええっ…?マジかよ…」



壁を飛び移りながら下に降りてくるアストラは、サーチに向かって叫んだ。



「サーチ!今だ!」



「あ……!うん!!」



"ガチャリッ"



サーチはすぐさま、2つあるトリガーの一つを引き、コッキングをした後、狙いを定めて銃弾を放った。



"パパァァン"!!!



『ギギギッ…』



バッ!!っとその場から上に移動する粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)はサーチの攻撃をかわす。



『ギギ……ギィィィアァ!!』




「かなりご立腹のようだな」



(…師匠のせいだろ〜)


と、ジト目で横を見るサーチ。



「それより師匠、さっきはどうやってヤツの攻撃を避けたんだ?」


     ・・

「ワタシの能力を使った」



「能力?」


(……。)     ・・・・・

「ああ、ワタシは体内に魔力を持っているんだ」


「えっ?」



「魔力を持つ者の中には、ごく(まれ)に…」


 ・・・・・

「固有の能力を身につけて"生まれてくる"者がいる。」



 

「それが師匠なのか!!」


「……そういうことになるな」



「ワタシの能力は『°軌道(オルビット) 。』と言ってな」


           ・・・・・

「ワタシとワタシ以外の行動の対称を一つ選び、その動きの軌道を任意の方向に変更することができる」



「あっ!それであの時…攻撃が勝手によけたり、師匠の落下の向きが変わったのか!!」



「そうだ」


「す、スゲェ……なんでも攻撃の軌道を変えるなんて無敵じゃん!!」


    ・・・・・・・・・・・・・・・・

「いや、軌道を変えた後の動きが終わるまでは、再び能力を使えない。」

「本来こう動くであった動きが終わった瞬間に、また能力が発動可能になるんだ」



「つまり、連続ではムリってことか…」


「まあ、その対称とした動きの終わる速さによるがな」



「なるほど」

(それでも一回は攻撃を()らせるのは強いな)



「話は終わりだ」

「ヤツの攻撃がくるぞ!!」



「おう!!」



─────────────────────────



【リトル村・郊外】



「村長さん〜、お荷物の移動済みましたよ〜」


「おお〜ユリニトさん、ありがとうございます」



「いえいえ〜、二人が帰ってくるまでのお手伝いですので お気になさらず」


と、"ニコッ"と笑うとその後も村の手伝いをこなすユリニトであった。



「それにしても〜……ユリニトさんは、どうして商人になられたのですか?」



「どうしてですか〜…ん〜気になったからですかね〜♩」



「気になった?何にです?」



「この世界の行方(すべて)がですよ♩アハハッ♩」


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



─裏メモ。─


手腕金剛屑熊(ヴァジュグスベア)の由来


金剛 ヴァジュラ 

腕力 ストレングス

熊 ベア


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