表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
32/256

欠片30.『粗金屑蜘蛛 討伐依頼ー③』

欠片(ピース)30.『粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー) 討伐依頼ー③』です!


※本作の「」と間にある───の種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』

・・=強調

" "=強調、効果音など

─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』

➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

─2本=漫画で例えると『時の流れ』



【洞窟内・奥地】



洞窟の奥地に辿(たど)り着いたサーチたちは、広い空間の中にいた。

辺りは全面岩の壁で出来ており、天井は暗くどこまで続いているのか分からなかった。



「何だここ?」

「めちゃくちゃ広いな〜!」


そのまま中央に進もうとしたサーチに、アストラは声をかけた。



「止まれ、サーチ。」


「え?」



その瞬間、上空の暗闇の中から太くて白い糸が飛んで来た。



"ビビュッ"!!!


"ビュ────"!!"バチャッ"!!!



ッバ!!


と、後ろに飛んで糸をかわすサーチ。



「ッぶねぇ〜」

「糸か!!」


(けっこうはやいな)

(子供の攻撃よりも……それもそうか)


(アイツらの親玉だもんな。一体どんなすが……!!)



「これは……」



暗闇の中から出てきた粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)は、25mほどの全長をしていた。

8本の黒い手脚に、8つの赤く光る眼球。その内2つの眼球は大きさが他よりも大きい。


さらに、白い胴体のお尻の部分には鋭いトゲが多くあり、頭部には2本の小さな角に挟まれる形で大きな角が1本中央に生えていた。牙も鋭く、簡単に人間など切り裂けるだろう。



「デカすぎだろぉぉぉ〜〜!!」



(まあ、あのカメほどじゃないけど)

(それでもクモでこの大きさって……成長しすぎだろっ!!)



"ビュッ"!!"ビビュッ"!!!



次々にお尻から糸を出してくる粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)の攻撃を2人はかわし、二手に分かれる。



「サーチ、ワタシがヤツの注意を引く!」

「その隙に攻撃しろ!!」



「……!!」

「分かった!!」


(師匠の戦闘がまた見れるのか)


       ・・

(ヤツを狙いつつ観察しなきゃな!!)




「いくぞ!」

「おうっ!」


二手に分かれ走っていたアストラは、一気に壁に向かってジャンプをした。

そして左右の壁を蹴り、高さを重ねていく。



「……す、スゲェ。」


「どうやったらあんな動きが出来るんだ」



『ギィィィィィ!!!』



"ビュ"! "ビビュッ"!!



粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)は糸にぶら下りながら、お尻から糸を3発出してきた。


しかしアストラは華麗(かれい)に2発の糸をかわす。

だが、3発目は避け切れずに当たりそうになっていた。



「師匠ッ!!」



アストラの心配するサーチだったが、アストラは2本の指を突き出していた。




「『°軌道(オルビット) 。』」



                ・・・・・

その瞬間3発目の糸は突然、攻撃の軌道がズレ……アストラの体を避けた。



「え!?」


(糸が勝手に避けた?何をしたんだ……師匠は。)



『ギィィィィィィ!!』


悔しそうにその様子を見て、口元をガチガチさせた粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)は、前脚を2本擦()るような音を鳴らした。



"カチカチッ"!!


"ギュイィィン"! "ギュィィィン"!!



洞窟内に響き渡る金属音を、気にもせずアストラが挑発する。


「どうした?当たったと思ったか?」



「『(スティング)』」



"ボジュッ"!!



アストラの放った突きは、粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)の左前脚を2本突き破っていた。



『ギィィアァァァアッ!!!』


"ギリギリッ"



口をさらに激しくカチカチさせ、怒る粗金屑蜘蛛(ラフマニースパイダー)だった。

そんな中、空中から下に落ちていくアストラはここぞとばかりに煽っている。



「まだ、準備運動にすらなってないぞ?」


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


感想やブックマーク、↓☆の評価 、Xのフォローなどしていただけると、今後の励みにもなりますので、応援よろしくお願いいたします!


─裏メモ。─


鉄蹄白装甲(ホワイトフーフ)の由来


馬 ホース

白 ホワイト

蹄 フーフ


白い装甲部位は蹄なので、そのまま漢字名で使用してます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ