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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
23/253

欠片21.『ユリニト』


欠片(ピース)21.『ユリニト』です!



鉄屑要塞(スクラアイフォートレス)より南東191km】

(進行732km 残り1997km)




「そろそろ慣れてきたんじゃないか?」



「ん〜〜なんか違うんだよなぁ…」


「弾は素早く出るし、装甲も前より硬い!」

「スゲー軽くなったから持ちやすい!」



「でも、な〜んか違和感が抜けないんだよ」



「こう……なんか"モヤモヤ"した感じ?」




「……」


「おそらく、本来その破片ノ武器(ウェード)は魔力を使って扱うのだろう」



「まりょく?」



「そうだ」

「この世界において、魔力を持つものは数少ない」


「全人口の一割にも満たないだろう」



「オレに魔力なんてあんの?」



「……ない。」


(今は……な。)




「じゃあ、本来の力を全部出せないってことか〜」


がっかりしているサーチに、アストラは言葉をかけた。



「安心しろ」


「『魔屑石(ませつせき)』と呼ばれるものがある」



「ませつ、せきー?なにそれ?」



「魔力を込めた石だ」


「それをはめ込めば、おそらく魔弾(まだん)が撃てるだろう」



「あー!!!それでこんなところに穴があったのか!」


そう言うとサーチは新しくなった『破片ノ銃剣(ベネシオッド)(セツ)』の銃口の根本部分に小さな穴を見つけて興奮していた。



─────────────────────────



鉄屑要塞(スクラアイフォートレス)より南東195km】

(進行736km 残り1994km)



歩いてきた2人は、壊れて止まっている馬車に出会った。

その馬車の馬は在屑物(アニマ)で、部分的に白い装甲に変化しており、『鉄蹄白装甲(ホワイトフーフ)』と呼ばれている。



「師匠!あそこに壊れてる馬車があるぞ!」

「中の人が無事か心配だ!見に行こう!」


「ああ」




「誰かいますかー!!」


「大丈夫ですかー?」


サーチが叫んでもしばらく反応がなかったが、しばらく辺りを探していると、数分後に人が戻ってきた。



─────────────────────────

─────────────────────────



『いや〜ごめんねぇ〜』


と、話す長い耳の人物は、手を合わせながら微笑んできた。



『ボクの名前はユリニト』

『よろしくね!』


商人[ユリニト(888)]

  [種族:エルフ]



「オレはサーチ!それと師匠のアストラだ!」



「どうも」


相変わらずの冷たい目で挨拶をするアストラだが、初対面の人は印象として怖かったのだろう。



『ワ、ワァ〜……お姉さん怖いねぇ〜アハハッ…。』


『ボク、なにかワルいことしちゃったかな……?ハハッ…』



「それよりさ!馬車が壊れてるけど」

「どこまで行く予定だったの?」



『ああ!』



『ここから〜、だいたい900kmくらい先にある『白骨屍屑山(コープスベッジマウンテン)』に行く途中だったんだよ』



白骨屍屑山(コープスベッジマウンテン)?」



『そうだよ〜、大きな山なんだけど。』

『あの山はね───数々の()ける屍……』



「……ゴクッ」




『そうー!!"ゾンビ"がいるんだよ!!!"ゾンビー"!!』




「ゾンビって……なに?」




『えあっ!?』


『あ、そっかヒト族の寿命は短いんだもんね』


『はるか大昔に存在したって、ボクより長寿のエルフに聞いたことがあるんだけど』


『死んだ人間が生き返って動き出す。そんな化物のことをそう呼ぶんだ!』



「死んだのに生きてんの!?」

「どういうこと!?」



『あ、ちゃんと死んではいるんだけどね!!』


『アハハハハハッ!!』



「イ…イミがわかんねェ……」

「ほんとにそんなのがいるの?」



『さぁね〜!あくまで噂だし〜♩』



「えぇ……」


と、ユリニトに振り回されるサーチであった。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


[初期コメント]

世界観的にファンタジーなので魔力はある設定でした!

ただ、出すタイミングがなかなか無くて…(汗)

やっと出せた〜!

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