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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
227/264

欠片225.『流れていない星探し』

欠片(ピース)225.『流れていない星探し』です!


※本作の「」と間にある───の種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』

・・=強調

" "=強調、効果音など

─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』

➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

─2本=漫画で例えると『時の流れ』




【とある屋敷】



メリウス・マーキュリと無関(ムカンシ)が、会話を続けていた。



『恋バナと言えば、マザーはオルテ様とお話しする機会があるとおっしゃってましたね。』

『彼女も恋をされてるのですか?』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[無関(ムカンシ)(36)]

         [種族:〇〇]



『ん〜〜そうだねぇ。』

『まあ、大体はボクの愚痴をニコニコしながら聞いてくれるだけだったけど。ふふっ。』


『それに、オルテは森を愛してるからね。』

『同族やヒト族に対して、恋愛感情を抱いたことは無いって言ってたかな。』



『森?ですか?』


『そうだよ。全ての大地を繋ぐ世界樹(ユグドラシル)に好かれている彼女は、世界樹(ユグドラシル)がある森が全てなんだ。』

『だからこそ、オルテとの敵対は考えられないね。』



『………。』

『我々が居てもですか?』


あまりにも驚いたのか、メリウスはポカンっと顔をして斜め上にある無関の顔を見つめていた。



『………』

『っはは!』


『本当にキミは面白いなぁ〜!普段のキミならそんなこと言わないのに!』

『でも、そうだねぇ〜〜。八神(やつがみ)も必要になっちゃうかもねぇ〜。』



『………それほどなのですか。』



『うん。』



『オルテは強いよ。』



─────────────────────────



彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)


鳳凰屑神鳥(ホウオウセツシンチョウ)を倒してから3日後】



場面はヴィーナスとフロデューテの会話へと戻る。



『───本当にオマエは、ソレで良いのか?』



『うん。』


『アタシは、冒険を続けたい!!』

『サーチとアストラの旅について行こうと思うんだ。』


『本当は、ここに居て。この場所と……みんなを守るのが。鬼神(オーゴッド)になった……アタシの役目かもしれないけど。』


『アタシは、もっともっと世界を見てみたい!!』



『この世界で、アタシの力で助けられる命があるのなら、アタシの力でこの世界を変えたいのっ!!!』



堂々と言い切ったフロデューテの眼差しに、ヴィーナスとヘイパも真剣に見つめたまま黙って聞いていた。



『だから……その──。』



『な〜んだ。なら行ってこいよ。』



『えっ?』


『オマエがそうしたいなら、好きにすれば良い。』



『で、でも……。フィーニクス様の加護を持つ者が、ここを離れたら。』


『みんなが……。』



『一度は、デューティの人生を。アタイが決めちまったんだ。』

『だから、デューティが自身テメェで決めたんなら。』


『アタイはもう、何も言わねェよ。』


『それに、オマエがいなくたってな。アタイやヘーパがいんだぜ?どんな奴でも、返り討ちにしてやるっての!!ハッハッハ!!』



『お姉ちゃん……。』



『アタイが守って来たように。今度はオマエが誰かを守ってやれるようになった。』



『ソレだけだろ?』



『ニカッ』っと笑顔で微笑むヴィーナスに、フロデューテは目を潤ませながら笑顔で答えた。



『うんっ!!!』



その光景を、声が届かないギリギリのそばで見守るサーチとアストラは微笑んだ。



「へへへっ!よかったな!フロデューテ!」


「ああ」

「これで、私の目的はひとまずは済んだ。」

(ブローチは探し続けるしかあるまい。)



「サーチ。これからオマエは何がしたい?」



「ん〜〜。ならさ!」


アストラの問いに、サーチは少し考えた後に元気よく答えた。



「ホシクズを探したいっ!!」

「オレの夢なんだ!」


「どっかにまだあると思ってる。加工されてないホシクズがあるって!!」



キラキラした眼差しを見ながら、アストラは心の中で呟いていた。



(見ているか。ツベチカさん。セーブス。)

(この子の心は……もう。真っ白じゃなく、日の光のようだ。)


(これからも誰かを照らし続けると、ワタシも願ってるよ。)



「フフッ─。」


「ん?何で笑ってんだ。師匠ー?」



「いや。」

「流れていない星探し。か……長い旅になりそうだな。」


「いいじゃん!だって──」



手を伸ばし。宙を握るサーチ。



「旅をするのは楽しいって、オレはもう知ってるからな!!」



「……!」

「そうだな」


そんなサーチを見ながら答えるアストラの口元は上がっていた。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


感想やブックマーク、↓☆の評価 、Xのフォローなどしていただけると、今後の励みにもなりますので、応援よろしくお願いいたします!


[今回の一言♩]

次回から第三章に入ります。

それに当たって、より細かい構想を考えるので3日〜5日ほどお休みします。


再開時には活動報告とXにてお知らせ致します。

少しお休み頂きますが、今後ともよろしくお願いします。


構想を練りながら、他作品は少し進めるので。

お休みの間は、そちらでお楽しみ頂けたらなと思います。

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