欠片20.『後釜』
欠片20.『後釜』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
【2日後】
『よおぅし!!型が出来たぞぉ!!』
「よっしゃぁあ!!!」
『さっそく造ってくかァ!』
「おっす!」
『今回はパーツごとに型をとったからな』
『なかなか数があったぜぇ』
木で設計した模型と四角い型を2つ用意し、型の中に湿った砂を入れ、その中に模型を埋める。
その後、砂を固めて片面の型を取り外す。
その工程を何回も繰り返しパーツの型を作ったのだ。
『さて……と、ここから調合しながら溶かしていくぞ』
『ミスリルは一度溶かしてるが、もう一度溶かさねェといけねェな』
『その前に……』
『先に白鉄と破片を溶かしてくぞ!』
『そのあと徐々に温度を上げてミスリルを混ぜてく』
『ミスはできねぇ!ここから先は気ィ抜くんじゃねぇぞ!サーチ!!』
「おう!!!」
─────────────────────────
─────────────────────────
「もういいのか?」
アストラがサーチに問いかけてきた。
「うん!」
「完成したんだ!新しいオレの破片ノ武器!!」
「はやく使いてぇ〜!!」
「フッ」
「それなら、もっと鍛錬しないといけないな」
「あの〜アストラさん……?いちおう〜…これでも毎日頑張ってるんですけど…?」
サーチは眉を顰めながら、ビミョ〜な顔でアストラの顔色を伺った。
「何か言ったか?」
鋭い目つきで上からの目線により、サーチはかしこまる。
「い、いえ!なんでもありませんッ!!」
─────────────────────────
【極子水星要塞から北西912km】
【白骨屍屑山 麓の町中】
道案内の看板の前で2人の少女が話していた。
「ネェネェ〜、ホントに来ると思う〜?」
「キャハッ!!どうだろうネー!!」
「でも、メリウス様のご命令だシー」
「待つしかないよネ〜〜?」
「ないよネ〜〜?」
「……リプがオッキイほうヤるからー!!」
「レイはちっこいガキの相手ネー?」
「ハ?レイがオッキイほうなんだけど〜〜!?」
「ブッコロスよ〜〜?」
「アァ!?やんのかテメェー!!ギタギタにしてやろうかー?このクソ◯ッチが!!」
「テメェこそナニ様だよ?アァン?」
『………ンンッ〜〜〜────』
「じゃあさぁ〜カケでキメよっ〜か〜!」
「いいネー!ソレでキメよっかー!」
─────────────────────────
【鉄屑要塞 北門】
子爵 [イアン・ブラック(260)]
[種族:ハーフドワーフ]
『鉄大猩久屑の件では世話になった!!』
『感謝しますぞ!アストラ様』
「いえ。こちらこそ面倒になった」
「ありがとう」
『サーチ!元気でな!!』
鍛治士『テツゴウ(126)』
『種族:ハーフドワーフ』
「おーう!!!テツゴウのおっちゃんもほんっとうにありがとうー!!」
「造ってくれた破片ノ武器、大事にするよー!」
─────────────────────────
サーチが公爵と話してる間、テツゴウがアストラに声をかけた。
『オイ、アンタ』
「?」
・・
『アンタ、ルインルーナ王国の後釜だろ?』
「……!」
「元……だがな。」
「それがどうした?」
『……。』
『いや……ソレなら良い。』
『……サーチのことはどこまで知ってる?』
「……。」
「悪いが…答える義務はないな。」
『そうか…』
『サーチのことは頼んだぞ』
『アイツが師だったんだ、アンタならわかんだろ。』
「ああ……。」
「分かっている」
公爵との会話が終わったサーチが大きな声でアストラを呼んだ。
「お──い!!師匠ー!」
「そろそろ行こうぜー!!」
「ああ、すぐに行く」
こうして、再び二人は南東にある『極子水星要塞』を目指して歩き始めた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
感想やブックマーク、Xのフォローなどしていただけると、今後の励みにもなりますので、応援よろしくお願いいたします!
─裏メモ。─
『オルニス・モア』の由来
オルニスは、ギリシャ語で「鳥」を意味してて
モアは、ニュージーランドにかつて生息していた鳥類らしいんですけど、「ダチョウ」に似てて話のイメージと合っていたので採用しました。
ちなみに、星屑の世界では日本の苗字呼びとして読んで作ったので、海外でのファーストネームとラストネームはありません。




