表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
21/251

欠片19.『弟子と師。師と弟子。』


欠片(ピース)19.『弟子と師。師と弟子。』です!



アストラが去ったあと、サーチは工房の中に戻り、テツゴウの作業を再び眺めていた。



(スゲェ……分解しながら、俺の造った破片ノ銃剣(ベネシオッド)の構造を瞬時に理解してるんだ。)



『フムフム……。なるほどなァ』

『だが…これじゃあ……』


テツゴウは小声で"ブツブツ"と呟いている。



(パーツの把握……強化に必要な要素)


(見ただけで判断して、すぐに作業に取り掛かってる)



「これが……凄腕の機巧技師か…!!」


「ツベチカのおやっさんも、もっと良いもん造れればよかったんだけどなぁ……ハハッ…。」



『……ん?』


『いま、ツベチカっつったか?』


「え?うん」

「おっちゃん、ツベチカのおやっさんを知ってるの?」



『あ〜…アイツぁ〜オレの弟子だ』


「で…し…?」



「えええぇぇぇぇえ!!!?弟子ィィィ!!?」


「マジかッ!!」



『まあ、もう何十年も前だけどな!』


『なるほどな、アイツが師だったか』

『どうりで……合点がいくわけだ。』



「?」



『そういや最近は会ってなかったが、元気にやってるか?』



「……それが」



─────────────────────────



『……そうか。』

『死んじまったとはな』



「ごめん。」



『なーんでオメェさんが謝るんだ』



「だって…オレが弱かったから……助けられなかった。」



頭を押さえながら、テツゴウはサーチに言葉をかけた。


『いいや、ちげーな』

『アイツが死んじまったのは、アイツの危機管理がわりぃからだ』



『それに……』


『……。』


何かを言おうとしたテツゴウだったが、言葉を飲み込み話を逸らした。



『まあ、なんにせよ。サーチ……オメェに非はねぇよ』



『ただまあ、強くなりてぇんなら』


『もっとあの嬢ちゃんの指導を受けることだな』



「師匠の?」


『ああ』



『さぁて!こっからが忙しくなるぞ!!』

『サーチ、オメェも手伝え!!』



「お、おっす!!!」



─────────────────────────



『いいか、まずオメェの破片ノ銃剣(ベネシオッド)には問題がいくつかある。』


「問題?」



『ああ、まず第一に"重い"!』



『こんなもん、戦闘中に常に持ってられねぇ』

破片(クズ)だけじゃなく、鉄も混じってるせいだが……』



『それよりもこの木だな』


『コイツが一番の原因になってやがる』



「鉄も破片も足りなかったからさ」

「仕方なく木で基盤を作ったんだ」



『なるほどな』

『まあ、今回は基盤ごと変えてやっから安心しろ!』



「おおぉぉぉ〜〜!!」


目をキラキラ輝かせるサーチに、テツゴウはあることを告げる。



『ただ…』


「ん?」



『二つ目の問題点!!"型"がねぇ!!!』

『イーッヒッヒッヒ!!!』



『今から作らねーといけねぇな』



「ぇぇえええぁ……!?マジかよぉぉぉぉ〜〜!!!」


その思わぬ展開に転げ落ちるサーチだった。



『っつーことで二日は待ってくれ!ヒヒッ!!』


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


─裏メモ。─


巨岩洞要塞(ロッグロットフォートレス)』の由来


岩 ロック

洞窟 ケイブ、グロット


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ