欠片203.『銀白鳥を討て─② 〜動き出す影』
欠片203.『銀白鳥を討て─② 〜動き出す影』です!
【3日後】
3日前の会議により、事の顛末をかいつまんで民に話した後、サーチたちは彷宵徨要塞から出発しようとしていた。
「今度はサポートを頼むぜ!サンッ!!」
『御意。お任せください!!』
サンを加え、各々が駱駝屑の手綱を握っていた。
そして、フロデューテは見送りに来た人々に挨拶をした。
『みんなァ〜〜!!必ず帰ってくるから!お姉ちゃんのことはよろしくね!!』
『フロデューテ様〜!どうかご無事で〜!!』
『ワタシ達の未来を、お守りください!!』
『トイスト様もお気をつけて〜〜!!』
『ありがとう!みんなー!少しだけ留守にするけど、みんなの力を信じてるよ!』
『じゃあ、行ってくる!!』
『『オォォォォ〜〜!!!』』
みんなの声援に押されながら、5人は駱駝屑に乗り砂漠を進み出した。
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【とある場所】
暗闇の中に微かに光が差す部屋の中で、3人の黒い影が見えていた。
「予定通り、灼熱の鬼人の妹が旅立ったみたいだぜ。」
無手勝流 団員 [無名(48)]
[種族:ヒト]
無名の言葉に、暗闇の中から低音でゆっくりとした声が響き渡る。
「そうか……。」
「グルーミーの言う通りになって良かった。」
「今後はどのような動きをするのですか?」
無手勝流 団員 [勝亭(12)]
[種族:ヒト]
と、髪の毛にうねりっ気のある黒髪の少年が質問した。
「今はまだ動かなくていい……。不都合が起きた時か、魔王の動き次第だ。」
「勇者パーティーの動向にも気をつけておけ。」
「分かりました。」
「手縫と流浪はどこへ行った…?」
「手縫は、グルーミーさんのとこへ。流浪は、「やる事がないんならのんびりしたい」って言うから適当な所に放りました。」
「そうか。」
「まぁいい……。手縫にはグルーミーに運命をまた聞くように伝えろ。」
「分かりました。では、お先に失礼します。」
ガコッ!!
ギィィィ────パタンッ。
と、勝亭の後ろの空間からドアが開き、消えていった。
「なぁジィさん。あんまりチンタラすんのも別にいいけどよ〜〜。アンタの寿命のほうが、先に尽きるんじゃねぇーの?」
「大丈夫なんだろうな。」
「……限界など、とうに迎えておる。」
「禁忌を使っておるだけだ。」
「必ず……ヤツを。」
「………。」
「フン。……執念深いねぇ。まっ、いいけどよ〜退屈な世界にならねーように頼むぜ。」
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【彷宵徨要塞から北に36Km】
駱駝屑に乗ること1日半。
サーチ達はいまだに砂漠の上にいた。
「鳳凰屑神鳥との戦い、俺にできる事ってあんのかな。」
サーチが不意に呟くと、ヘーパが答えた。
『ボクだって、ここまで強大な機屑物との戦いは初めてだよ。』
『心配になるのも分かる。でも、やらないといけないからね。』
「いや、そうじゃなくて。それは分かってんだけどさ。歴史の本にも載ってたけど……大抵の機屑物なら、破片ノ武器でも倒せるじゃん?」
「でも、強大な化け物を倒せたのは『星屑』じゃないと倒せなかったんだろ?」
「それに、倒せなかったヤツらもいるし。」
「この場に『星屑』を持ってる人はいないだろ?だから……本当にソイツを倒せんのかなって。」
『えっ?』
『いや、サーチくん。星屑なら……』
と、ヘーパが後ろをチラ見したその時、前方にいたフロデューテが声を上げた。
『あっ!見て!やっと砂漠を抜けた─!!』
「おお〜!!草は少ないけど、平原になったな─!」
『サーチ殿!急ぐと危ないですよ〜』
速度を上げるサーチにサンが心配しながらついていく。
それとは逆に、ヘーパは少しだけ緩めアストラの隣を並走していた。
『……。』
『その、彼には伝えていないんですか?』
「……必要のない事だと判断したからな。それに、ワタシはあの子の師であり、恩師に頼まれた約束がある。」
「余計な干渉はしないようにしているだけだ。」
「ワタシの過去はどうでもいい。」
『そうですか……。』
『……貴方も話さないんですね。お強い方だ。』
「ヴィーナスとは親友だが、それでも話せない事もある。」
「サーチにしか話していない事もあれば、話してない事だってな。」
「だが、アイツの成長に必要なのは、ワタシからの言葉だけではない。」
「アイツ自身が見つけなくてはならないんだ。」
『成長する若者は見ていて心が躍ります。かつての自分のように……。』
『いざとなれば、貴方の星屑に頼ることになります。』
「分かっているが、ワタシの力が発揮できる時ではないからな。倒し切れるかどうかは、貴方方次第でもある。」
「期待しているぞ。トイスト殿。」
『あっははは……。二人やみんなの為だからね。やれるだけやってみるつもりだよ。』
『絶対に。』
「おーい!!二人ともー!!」
「早くこいよ──!!」
と、サンが二人を見守る中、サーチとフロデューテは平原で手を振っていた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
色々と勉強中。




