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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
191/258

欠片189.『全員で勝つぞォッ!!!』


欠片(ピース)189.『全員で勝つぞォッ!!!』です!



『じゃあ、さっそく今後の動きについて説明していくぞッ。』


ヴィーナスがしきる中、各大臣は腕を組んでいたり、テーブルの上に手を組んでついていたりしていた。

サンは姿勢良く手を下に置き、アストラは腕を組んでおり、サーチは両手をテーブルの上に置いて、フロデューテも同様だった。


『四日後。アタイが『砂屑飛蝗(ディザスター)』の群れを『磁塊集器(コレクト)』を使って一箇所に集める。』

『そして、一掃する。』


『五キロくれーは防衛線から離れたところでやるつもりだが、規模によっちゃぁ……防衛線にも届くかも知れねェ。』

『その時は『花火』で合図をする。』


『防衛線は捨てろ。いいな。』

『そして、仮に、アタイが全て壊せなかった場合……しばらく動けるか分からねェ。』


『なら、今回も地下洞を掘っておくのか?』


と、雨大臣()のレイセクが尋ねた。



『いや、今回はデューティが貰った『記憶移動(テレポート)』の魔屑石(マセツセキ)を使う。』

『コイツでアタイも防衛線まで戻り、体力が回復し次第復帰するっつーわけだ。』


『なるほどのぉ。それで?万が一漏れた虫はどうするのじゃ?』


今度は砂大臣(ジン)のサンクレタが尋ねる。


『今回は、防衛ではなく。そのまま狩り尽くすッ!!いつもなら砂疾隠(サンドスキンク)が時間を稼いでアタイが復帰するまで持ち堪えるが、今回は助っ人がいるからなァ!!』


『アタイが復帰するまでは、アストラやチビ助達に任せるッ!!』


「分かった。」

「任せろっ!!」

『……。』


サーチ達は返事をし、サンは頷いていた。


『まあ、今回も例外なく行けば、残党も含め数時間で終わるだろう。』

『防衛線にはアタイとアストラ組の三人。後は砂疾隠(サンドスキンク)の全部隊で行く。』


『デューティ。オマエはヘーパと一緒にここにいろ。』


ガタッ!!


と、椅子が後ろに倒れ、フロデューテが立ち上がり机に両手をついた。


『ちょっと待ってよっ!お姉ちゃん!!』

『アタシも戦えるっ!!だから連れてってよ!』


『………』

『ダメだ。』


『どうしてッ!!お姉ちゃんっ!!』


『オマエの戦い方じゃあ足手纏いになるからだよ。今回は空も飛べるヤツらだ。』

『したがって、遠距離攻撃が可能なヤツか、空でも戦えるヤツが望ましい。その方が取りこぼしが無いからな。』


『でも……』


『気持ちは分かるが、待機だ。近接しかできないオマエが居ても邪魔になるだけだ。』


『………。』


椅子をなおすヘーパは、肩を落としながら座りなおすフロデューテを励ましていた。


『大丈夫だよ。ボクも前線に出たいけど、今回はヴィーナスの言う通りだと思う。』

『守りたい気持ちは皆同じさ!だから、ボク達は万が一の万が一。要塞に来たヤツらの相手をしよう。』


『うん。ありがとう。』

『大丈夫!キミのお姉さんは強い。それはここにいる誰よりも知ってるだろう?』

『だから、ボク達はボク達に出来ることをしよう。』


『そうだ。ヘーパの言う通り、前線に出ないヤツは、物資の補給を頼みたい。砂疾隠(サンドスキンク)に行き来してもらって補給する。』

『質問があるヤツはいるかァ?』


「『…………。』」


『よし。いねェなら終わりだ。』


『この戦いは彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)に住む全員の命を懸けた戦いだッ!!』

『このまま侵食が進めば、ここでは住めなくなっちまう。』


『全員で勝つぞォッ!!!』


「『オォ──!!!』」

「………。」


力強い掛け声に、アストラ以外の皆が答えていた。


(例年通りなら……か。)

(ブローチの件もある。油断はできないぞ、ヴィーナス。)


二人は見つめ合い、すぐに視線を逸らした。

それから、会議が終わりあっという間に時間は過ぎていった。


そして、各々は各自で行動をとり、"侵食の災害"の日が訪れようとしていた。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

特にない!!

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