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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
189/256

欠片187.『新たな武器へ』


欠片(ピース)187.『新たな武器へ』です!



彷宵徨要塞(イブニングフォートレス) 加工場】


サーチとサンは、フロデューテに連れられて武具加工場に訪れていた。

加工場は広く、ドワーフやヒト族が共に協力して武具の作製をしていた。



「あれ?鬼人(オーガ)の機巧技師は居ないのか?」


『ええ。アタシたち鬼人(オーガ)一族は、手先があんまり器用じゃないの。』

『だから、ドワーフやヒトにお願いしてるってわけ!』


「へぇ〜、フロデューテは器用なのにな!改めてフロデューテって凄いんだな!」


『そ、そんなことないわよ……。』


『ふふっ。』

《微笑ましいですねぇ。》


頬を赤らめるフロデューテを見ながら、サンは優しく見守っていた。



『それよりも!サーチに見せたいって言ったけど、実はね。新しい破片ノ武器(ウェード)を作らないかって提案しに来たの!』


「新しい破片ノ武器を!?」



ガチャリ。


「そういや、結構キズだらけになってたもんなぁ。」

「テツゴウのおっちゃんと造った破片ノ銃剣(ベネシオッド)(セツ)。」


「まだまだオマエと冒険したいな。」


と、破片ノ銃剣(ベネシオッド)(セツ)を手に持って眺めるサーチ。



『何も、今の武器とお別れしろって訳じゃないわ!アンタもいっぱい鍛錬して来て、そろそろ他の武器も持ってもいいと思うの!』

『それに、アタシが作ってあげた『魔掘屑箱(マクセツバコ)』もあるし!容量はまだあるよね?』


「確かにな……今は左目の力も。魔力だってある。」

「今まで以上にに戦闘の幅を広げるのも悪くないな!」


『アイデアが出来たら、アタシに教えてくれる?』


「分かった!」


『とりあえず今日はどんな場所なのか見せたかっただけだけど、武器屋とかも見ていく?』


「いいな!どんな武器がいいか参考にもなるし!」



─────────────────────────



加工場から武具売り場へと移動した3人は、床に布と共に広げられた多くの破片ノ武器(ウェード)を眺めていた。


『こうして見ると、破片ノ武器が多くなりましたねぇ。』


『そうねぇ〜昔はただの鉛の武器ばかりだったし。』

『サンさんはどんな破片ノ武器を使ってるの?』


「………。」


フロデューテとサンが話す中、サーチは静かに破片ノ武器を眺めていた。



『私の破片ノ武器(ウェード)は『二刀羽(ニトウ)』と言って、普段は槍として使ってるのですが、持ち手を分離することで双剣に切り替えることも出来ます!』

『フロデューテさんは?』


『へぇ〜!面白い〜!近距離と長距離のバランスが取れる武器なのね!』


『アタシのは『断鬼凛(タチキリ)』って大剣でね、見た目はシンプルで、白い刀身が根本から先にかけて、緩やかなひし形の形になってるの!』

『でも、何故か両刃でね。昔オールドおじちゃんから貰ったんだけど、自分も傷ついちゃうから危ない破片ノ武器(ウェード)だったりするんだけどね!』


『そうなんですね。作り手の魂が込められた武器を我々は使わせて頂いてますからね。』

『きっとその大剣にも、込められた意味があるんでしょうね。』


『ええ!そうに違いないわ!』


「……いや、でも。それだと。」


ブツブツと独り言を喋るサーチに、声をかけるフロデューテ。


『サーチ〜、何か良さそうな破片ノ武器が見つかった?』


「あ、いや!まだ決まってないけど、なんとなく造って欲しいのは浮かんだと思う。」


『そう!なら、今日は会議があるから、決まったらまた教えてね!』


そうして、3人はその後も要塞内を見て周り、各々が別れていった。



─────────────────────────



サーチは借りた部屋のベッドに座って考えていた。


(破片ノ銃剣(ベネシオッド)(セツ) )は近遠距離どちらも対応出来るけど、その分近距離の刀部分が脆い。)

(オレは防御面がいつも避けるばっかだった。だから……)



「出来るかは分かんねぇけど。面白そうだ!」


何かを閃いたサーチは、紙に設計図を書き始めていた。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

1話からの修正に伴い、前書きを5の倍数間隔で追加することにしたので、消してます。

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