欠片185.『昔物語』
欠片185.『昔物語』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
『それはな…… 彷宵徨要塞の秘密について話しておきたい事がある。』
と、ヴィーナスが話し始めた。
『ウチの要塞が何故、大要塞を任されるようになったか知ってるか?』
「?」
「王国が視察をして、大規模な機屑物の侵略から守れるか判断する。だったか?」
『そうだ。だがな、ウチは少し特殊だ。』
『この大要塞はレンガで作られている。』
『レンガだぞ?』
『金属の要塞じゃないから、普通なら壊される。』
『だが、それでも大要塞に選ばれた。』
『それは──』
『『鳳凰』がいたからだ。』
「ほうおうー?なんだ?別の王様がいんのか?」
『ハッハッハ!ちげェよチビ助。鳳凰ってのはな、生命の炎を纏う鳥のことだ。』
『その鳳凰による加護で、この要塞の力は強固なものとなってる。』
『だから、この要塞は並大抵の機屑物じゃあ破壊されねェんだ。』
「そんな生物いんのか!?図鑑にも載ってなかった気がするぞ」
『まあ、"伝説上の生き物"だからな。在屑物でもねェ。鳳凰は昔から存在する最古の生物。『古獣』と呼ばれる存在だ。』
「こ…じゅう。聞いたことねぇ……。伝説の生き物が。」
『知らねぇのも無理はねェ。そもそも存在を隠して生きてきたヤツらだ。』
『まあ、その鳳凰が今問題でな。』
「今回の件、『蝗害』ではなく。厄介なヤツが住み着いたと言っていたな。」
「その、鳳凰とやらが関係しているのか?」
『ハッハッ、流石だな〜アストラァ。関係あるかどうかはまだ分からない。と言った方が良いだろうな。』
『実はアタシらも、ハッキリと原因が分かってないんだ。』
『だから、今回……『蝗害』の一件を対処した後、『鳳凰』の調査に出る。』
『まあ、一人だけすでに鳳凰に関係あるヤツが動いてるが、いつまでかかるか分からねェからな。』
『また、この話は追って会議で説明する。アンタらも出てもらうぜ。』
『古参臭ェジジイ共もいるが、アイツらの言うことなんて気にしなくて良い。』
『最終的な決断はヘーパが決めるんだからよ。』
『とりあえず、蝗害だけじゃねェってことを頭に入れといてくれ。厄介ごとが増えちまったが……チビ助にいろんなもん見せてやるんだろ?』
「ああ。」
『ワリィが付き合ってもらうぜ。』
「久しぶりだな。こうして肩を並べて何かをするのも。」
『フンッ!オマエが抜けなきゃもっと出来てたっツーの。』
アストラの顔色を伺うように、ヴィーナスは話を続けた。
『………。』
『今度はちゃんと守ってやれよ。』
『あの日のオマエのツラは、二度と見たくねェからよ。』
「ああ……分かってる。」
『とりあえず、砂疾隠によると、蝗害の群れは四日後くらいにこの辺りに到達するらしい。』
『一日前には防衛線の砦に行くから、それまでの二日はのんびりしてかまわねェぜ。』
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【とある屋敷】
長テーブルを前に、椅子に座る少年がいた。
白いシャツに黒のオーバーオールに似た服装に、首からはオレンジ色のハート型のブローチをつけており、そのブローチはひび割れたように9つの欠片に別れ、8つの穴が空いていた。
その手前に左右4人ずつ白いフードを被った集団が座っていた。
『久しぶりだね。みんな。』
昔物語 リーダー[メリウス・マーキュリ]
[種族:生命体]
少年が喋り出すと、一人を除いて皆が挨拶をした。
『………。』
昔物語 メンバー[無関(36)]
[種族:〇〇]
『お元気そうでなによりです。マザー。』
昔物語 メンバー[罹患(39)]
[種族:〇〇]
『お久しぶりです。マザー。』
昔物語 メンバー[静死(44)]
[種族:〇〇]
『はい。』
昔物語 メンバー[後世(108)]
[種族:〇〇]
『ん。』
昔物語 メンバー[白黒(4696)]
[種族:〇〇]
『お久しぶりでございます。』
昔物語 メンバー[傘影(31)]
[種族:〇〇]
『久しぃなァ!マザー!何年ぶりだァ?』
『八天星だっけ?あれは辞めちまったのか?』
昔物語 メンバー[淡蛸(8068)]
[種族:〇〇]
『本日はどのようなご用件で?マザー。』
昔物語 メンバー[楽士(48)]
[種族:〇〇]
『みんな元気そうでなにより。八天星の座は降りたわ。あんなものどうでも良かったし。』
『それより今日はね、今後の方針について決めようと思うんだ。』
『先日、ボクの体が無くなり、この体に移ったんだけど。どうも使い勝手が悪くてね。』
『でも、アインの『形代』が見つかった。』
『成長したきっかけが何かしらあると思ってるんだ。それが分からないから、まだやる訳にはいかない。』
『それ故に、『彼』は当分放置でいい。』
『出会っても殺してはダメだ。もし殺すことになれば……どうなるか分かるな?』
『『『ハッ。十分に心得ております。』』』
『よろしい。今後は本来の目的でもある……『滅却』に移りたくてね。』
『キミたちの力を借りたい。』
全員が無言で見つめる中、メリウスは答える。
『七つの大罪と魔王を殺せ。』
『必要なら、何人犠牲になってもいい。それが世界の為となるのだから。』
『それと、その欠片はキミたちが使って良いから。』
『無くしたりはしないでね。雑魚には雑魚をぶつけて対処しておくれ。八神は使っちゃダメだよ。』
『特に、廻は気をつけるように。アレは、ボクでも少し手がつけれないほどのじゃじゃ馬でね。銀馬の方がよっぽど可愛いよね。フフッ。』
『『『ハッ!!かしこまりました!』』』
『時は来た。今宵、私の願望を……物語は再び進み始める。』
『歴史に新たなページをめくろうッ!!』
『『『マザーの仰せのままに!!』』』
『『『我らの命はマザーの為に!!』』』
『ウフフッ……いい子たちだ。邪魔するヤツは誰だろうと消せ。世界を救うのは我々だ。』
《待っててね。アイン。》
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[今回の一言♩]
一体どれだけの生物の分類があるんだと!!なったと思いますが、星屑はやりたい要素の全部盛り盛り属性なので、今後もなんか色々と出る。かも?
ラストの設定は変わらないので言っときます。
盛り盛り属性ですからね。




