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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
187/263

欠片185.『昔物語』

欠片(ピース)185.『昔物語(オルデンヒストリー)』です!


※本作の「」と間にある───の種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』

・・=強調

" "=強調、効果音など

─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』

➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

─2本=漫画で例えると『時の流れ』



『それはな…… 彷宵徨要塞(ウチ)の秘密について話しておきたい事がある。』


と、ヴィーナスが話し始めた。



『ウチの要塞が何故、大要塞を任されるようになったか知ってるか?』



「?」

「王国が視察をして、大規模な機屑物(ガーベマジル)の侵略から守れるか判断する。だったか?」



『そうだ。だがな、ウチは少し特殊だ。』

『この大要塞はレンガで作られている。』


『レンガだぞ?』


『金属の要塞じゃないから、普通なら壊される。』

『だが、それでも大要塞に選ばれた。』


『それは──』



『『鳳凰(ほうおう)』がいたからだ。』



「ほうおうー?なんだ?別の王様がいんのか?」



『ハッハッハ!ちげェよチビ助。鳳凰ってのはな、生命の炎を纏う鳥のことだ。』



『その鳳凰による加護で、この要塞の力は強固なものとなってる。』


『だから、この要塞は並大抵の機屑物じゃあ破壊されねェんだ。』



「そんな生物いんのか!?図鑑にも載ってなかった気がするぞ」



『まあ、"伝説上の生き物"だからな。在屑物(アニマ)でもねェ。鳳凰は昔から存在する最古の生物。『古獣(こじゅう)』と呼ばれる存在だ。』



「こ…じゅう。聞いたことねぇ……。伝説の生き物が。」


『知らねぇのも無理はねェ。そもそも存在を隠して生きてきたヤツらだ。』

『まあ、その鳳凰が今問題でな。』



「今回の件、『蝗害』ではなく。厄介なヤツが住み着いたと言っていたな。」

「その、鳳凰とやらが関係しているのか?」



『ハッハッ、流石だな〜アストラァ。関係あるかどうかはまだ分からない。と言った方が良いだろうな。』

『実はアタシらも、ハッキリと原因が分かってないんだ。』



『だから、今回……『蝗害』の一件を対処した(のち)、『鳳凰』の調査に出る。』

『まあ、一人だけすでに鳳凰に関係あるヤツが動いてるが、いつまでかかるか分からねェからな。』


『また、この話は追って会議で説明する。アンタらも出てもらうぜ。』

古参臭(うさんくせ)ェジジイ共もいるが、アイツらの言うことなんて気にしなくて良い。』


『最終的な決断はヘーパが決めるんだからよ。』


『とりあえず、蝗害だけじゃねェってことを頭に入れといてくれ。厄介ごとが増えちまったが……チビ助にいろんなもん見せてやるんだろ?』


「ああ。」


『ワリィが付き合ってもらうぜ。』


「久しぶりだな。こうして肩を並べて何かをするのも。」



『フンッ!オマエが抜けなきゃもっと出来てたっツーの。』


アストラの顔色を伺うように、ヴィーナスは話を続けた。


『………。』


『今度はちゃんと守ってやれよ。』



『あの日のオマエのツラは、二度と見たくねェからよ。』



「ああ……分かってる。」



『とりあえず、砂疾隠(サンドスキンク)によると、蝗害の群れは四日後くらいにこの辺りに到達するらしい。』

『一日前には防衛線の砦に行くから、それまでの二日はのんびりしてかまわねェぜ。』


─────────────────────────


【とある屋敷】


長テーブルを前に、椅子に座る少年がいた。

白いシャツに黒のオーバーオールに似た服装に、首からはオレンジ色のハート型のブローチをつけており、そのブローチはひび割れたように9つの欠片に別れ、8つの穴が空いていた。


その手前に左右4人ずつ白いフードを被った集団が座っていた。



『久しぶりだね。みんな。』


昔物語(オルデンヒストリー) リーダー[メリウス・マーキュリ]

         [種族:生命体(エターナル・ライフ)


少年が喋り出すと、一人を除いて皆が挨拶をした。



『………。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[無関(ムカンシ)(36)]

         [種族:〇〇]



『お元気そうでなによりです。マザー。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[罹患(リカン)(39)]

         [種族:〇〇]



『お久しぶりです。マザー。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[静死(シシ)(44)]

         [種族:〇〇]


『はい。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[後世(ノチノヨ)(108)]

         [種族:〇〇]



『ん。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[白黒(モノクロ)(4696)]

         [種族:〇〇]



『お久しぶりでございます。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[傘影(カサガケ)(31)]

         [種族:〇〇]



『久しぃなァ!マザー!何年ぶりだァ?』

八天星(はちてんぼし)だっけ?あれは辞めちまったのか?』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[淡蛸(タンダコ)(8068)]

         [種族:〇〇]



『本日はどのようなご用件で?マザー。』


昔物語(オルデンヒストリー) メンバー[楽士(ガクシ)(48)]

         [種族:〇〇]




『みんな元気そうでなにより。八天星(はちてんせい)の座は降りたわ。あんなものどうでも良かったし。』


『それより今日はね、今後の方針について決めようと思うんだ。』


『先日、ボクの体が無くなり、この体に移ったんだけど。どうも使い勝手が悪くてね。』



『でも、アインの『形代(かたしろ)』が見つかった。』



『成長したきっかけが何かしらあると思ってるんだ。それが分からないから、まだやる訳にはいかない。』



『それ故に、『彼』は当分放置でいい。』

『出会っても殺してはダメだ。もし殺すことになれば……どうなるか分かるな?』



『『『ハッ。十分に心得ております。』』』



『よろしい。今後は本来の目的でもある……『滅却(めっきゃく)』に移りたくてね。』

『キミたちの力を借りたい。』



全員が無言で見つめる中、メリウスは答える。



『七つの大罪と魔王を殺せ。』

『必要なら、何人犠牲になってもいい。それが世界の為となるのだから。』



『それと、その欠片はキミたちが使って良いから。』

『無くしたりはしないでね。雑魚には雑魚をぶつけて対処しておくれ。八神(やつがみ)は使っちゃダメだよ。』


『特に、(アイ)は気をつけるように。アレは、ボクでも少し手がつけれないほどのじゃじゃ馬でね。銀馬(スカイ)の方がよっぽど可愛いよね。フフッ。』



『『『ハッ!!かしこまりました!』』』



『時は来た。今宵(こよい)、私の願望を……物語は再び進み始める。』



『歴史に新たなページをめくろうッ!!』



『『『マザーの仰せのままに!!』』』


『『『我らの命はマザーの為に!!』』』



『ウフフッ……いい子たちだ。邪魔するヤツは誰だろうと消せ。世界を救うのは我々だ。』


《待っててね。アイン。》


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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[今回の一言♩]

一体どれだけの生物の分類があるんだと!!なったと思いますが、星屑はやりたい要素の全部盛り盛り属性なので、今後もなんか色々と出る。かも?

ラストの設定は変わらないので言っときます。

盛り盛り属性ですからね。


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