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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
184/256

欠片182.『彷宵徨要塞』

欠片(ピース)182.『彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



【3日後】


森を馬車で走っていると、次第に木々の緑は失われ、枯れ木が多くなってきていた。



「な、なぁ。なんか、この辺の木が枯れてってないか?」


「そろそろだな。」


「え?」



彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)まであと少しだ。」



「ほんとか!久しぶりにフロデューテとヴィーナスに会えるんだな──!!楽しみだぜ!」



「フフッ。そうだな。」



森を抜けた瞬間に、馬車は消えかかりグルーミーの声が聞こえてきた。


「期限よ。馬車は消えるから。」


その言葉を聞き、一同は馬車を降りた。

そして、目の前に広がる光景にサーチは驚いていた。


「うわぁ〜〜!!スッゲェ!!」

「どこ見ても茶色いぞ!」


「全部土なのか?」



「ここは砂漠といってな、土ではなく砂だ。」



「これ全部砂ぁ!?」

「世界には変な場所がまだまだあんだな〜!」


「もうしばらく進めば、彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)が見えてくるだろう。」



─────────────────────────

─────────────────────────


ザリッ……ザッ……ザッ…。


「見えてきたぞ」


炎天下の中3人が砂漠を歩き続けていると、目の前に大きな長方形のような形をした建物が見えてきていた。



【大要塞 金星(きんせい) 彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)


ルインルーナ王国跡地より南南東2330kmに位置する砂漠に存在する8つの大要塞の内の一角である。


四方の高さ100mの四角形の赤いレンガでできた柱があり、その柱は螺旋階段で上まで登り監視塔となっている。

その柱の下には、高さ50m、横幅300m、奥行き3000mの"棺型"の破片(クズ)と酸化鉄で出来た赤色のレンガで覆われた要塞である。


ざっくりと上から見た構造は───


─────────────────────

               通路    |監視塔

─────────────────────

兵 |栽 |市 |居 |公 |施 |加 |兵 |通 |

士 |培 |場 |住 |爵 |設 |工 |士 |路 | 入口

区 |場 |  |区 |室 |場 |場 |区 |へ |  

─────────────────────

               通路    |監視塔

─────────────────────



このようになっており、反対側にも入り口が付いている。

その入り口に入ると何もない部屋があり、そこから両サイドの通路を通って、それぞれの区画へと行くことが可能である。

そして、四方には4つ監視塔がついている。


中には、『兵士区』『栽培場』『市場』『居住区』『公爵室』『施設場』『加工場』があり、各入り口近くにはそれぞれ『兵士区』となる"兵士だけが住む居住区"が存在している。



「デッケェ〜〜〜!!!」

「なぁ見ろよ!赤くてデッケェ箱みたいな建物があるぞ!!」


「通称──『鬼人(オーガ)(はかば)』」


鬼人(オーガ)一族の赤い肌の象徴ともいえる。」



「赤いレンガが太陽に照らされ、流砂(りゅうさ)にたなびかれ、煌めくことで金色のレンガのように見える。」


「その色彩はまるで、かつて存在した金色に光りし誇り高い『鬼神(オーゴット)』の姿を(たた)えるための要塞と言い伝えられている。」


「あまりにも鉄壁な要塞は、大きな機屑物(ガーベマジル)による被害はないが……並大抵の機屑物は寄せ付けない。」

「ドワーフの技術によるのが大きいだろうな。」



「ドワーフもいるのか?」



「ああ、確か。人口の六割は鬼人(オーガ)族だが、残りの四割はヒトや獣人、ドワーフ族だったハズだ。」



「へぇ〜!!面白いヤツとかいんのかなぁ〜!」

「要塞の中も気になるし、楽しみだ!」


─────────────────────────


入り口に着いた一同は閉まった扉にアストラがノックをした。


コンコンッ──。


すると、しばらくして扉の内側から声が聞こえてきた。



『何者だ?』


野太い男の声に、アストラが返答をする。


「ヴィーナスから頼まれていた磁塊集器(コレクト)を持ってきた。アストラと名を伝えてもらえれば分かるハズだ。」



『アストラ様でしたか!お待ちしておりましたッ!!』

『ヴィーナス様からはお話を聞いております。どうぞ、中へお入りください!』


何者かがそう答えると、扉が開き三人は中へと入っていった。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

ここから、二章の問題解決編となって行きますので、お楽しみに!

ラストは驚きと興奮が待っているとだけ、お伝えしておきます。


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