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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
183/264

欠片181.『助言』

欠片(ピース)181.『助言』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



アストラとグルーミーが話を終え、アストラも部屋の掃除に加わり皆で終わらせた。

時間にして2時間ほどで済んでおり、一同は外に出ていた。


「約束通り掃除も終わったぞ!」

「血もやったし、馬を貸してくれるんだよな?」



「ええ、約束は守るわ。」


「じゃあ、作るけど……期限は三日。三日後にこの馬と馬車は消えるから」



「消えるって、何言ってんだ?」

「てか、作るってなんだよ!」



「アナタは子供みたいにうるさいわねぇ〜。質問は一個にしてちょうだい。」


「私の魔法で作るだけよ。ただし、魔力を常に消費するから三日まで。」

「"三日後には着いてる"からいいでしょ。」



「さ、やるわよ。『想造魔法(クリエイトイマジネーション)』!!!」



シュィィィィン───。


と、リアルな馬と4人乗り用の馬車が現れた。



「はい!おしまい!」



「えぇぇぇぇ!!?」

「本当に馬車が現れたんだけど!!どうやったんだ!?」



「私が想像したものを具現化する魔法よ!」


「ただし、想像したものは無限に(とど)まるわけじゃない。さっきも言ったけど、魔力を常に消費してるから、いつかは消えるし、私が魔力の供給を辞めた瞬間に消えるわ。」


「だから、三日だけ存在したままにしてあげる!」



「そうなのか!ありがとう!!」



「あと、アナタに一つだけ助言してあげるわ。」


「ん?なんだ?」



「これから先、何があっても……自分の意思をしっかりと保ちなさい。」

「これは、アナタ自身の為でもあるし。結果として、アナタのことを信頼している人たちの為になるわ。」



「それは分かってるよ。前にも言われたことがあるんだ。」

「小さな要塞の公爵様だったけど、たとえ力がなくても。守るべきモノの意味を教えてくれた。」



サーチは[オルニス・モア]の言葉を思い出していた。


➖───────────────────────



「いや、いいんだ。キミはまだ若い」

「これから先、もっともっ〜と色々なことを学ぶだろう」

「大切なモノを見失わずに。頑張ってね。」



「モアさん!ありがとう!」



────────────────────────➖



「でも、アストラが極子水星要塞(ミニマルフォートレス)でオレを庇った時、救えたかもしれない命を救えなかった時も……感情が(たかぶ)るんだ。」


「分かってても上手くコントロール出来ないんだ。」



アストラとサンが静かに見守る中、グルーミーは話かける。


「意識する練習をしなさい。何事も考えるときは意識するでしょ?」

「だから、常に相手の気持ちを考え、自分の気持ちと向き合う意識を習慣付けすることね。」


「精神統一。とでも言うのかしら。」



「精神統一?」



「ええ。何かをする為に、自分の心を一点に集中させ心を落ち着かせるの。」

「そして、注意散漫な状態をなくすことでやりたい事のパフォーマンスを高めるのよ。」



「そんな言葉があるのか!」

「精神統一か。オレ、やってみるよ!」


「ありがとうな!グルーミー!」



「呼び捨ては気に入らないけど、まあいいわ。」

「今日は人に会う時間が長すぎてクタクタよ〜」


「しばらくは誰にも会いたくない〜」



『ベボォ……あの、オレっちをここに置いてもらえないっすか?』


「………はぁ。まあいいわ。アナタとは話す事あるし。私が研究してる間は、お使いを頼もうかしらね。」



「良かったなバカパカ!」


『ベボォ〜!短い間でしたがお世話になりやした!サーチさんたちもお気をつけて!』



「……モフモフ。この出会いに感謝を。世話になった。恩にきる。」


『ヒツジダさんもお元気で!体調にはお気をつけて。』


『ベボォ〜〜〜!!!本当にありがとうございました〜!!』



「では、行こうか」


「おう!」

「よぉっーし!!彷宵徨要塞(イブニングフォートレス)に行くぞ──!!!」


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

頑張って、初期の振り仮名と──部分を修正していこうと思います!


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