欠片176.『軍青砲囲要塞』
欠片176.『軍青砲囲要塞』です!
※トーチカ
攻撃に備えるために建造された、コンクリート製の防御陣地
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
【星鏡の湖反対岸から南東12km】
(進行151km 残り387km)
【残り7日】
サーチ達はレイク・バーバと別れ、夜道の山道を夜通し歩き続けていた。
そして、太陽が真上まで差し掛かる頃、広大な平原に無数の長方形のトーチカが現れた。※
近くには小川も流れており、小川を挟んでそれぞれにトーチカが建てられてある。
各トーチカは全面白色で、高さ3m、横幅5mほど。
全面には突き抜けの入り口があり、また、屋上部分には砲台がついていた。
また、人々の数はおよそ数百人ほどだったが、作物を育てながら暮らしている要塞である。
「ここは来たことがない場所だ」
「師匠でも来たことないとこがあんだな〜」
「ああ、世界は広いからな。」
「ここの家、周りに囲はないけど、迎撃用の砲台があるぞ!」
「壁は破片とかも合わせてんのかな」
サーチが遠目から建物を観察する中、アストラが声をかけた。
「住民も多い、この辺りのことについて話を聞いていこう」
「おう!」
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サーチ達はトーチカの側にある畑で、作業しているおばあちゃんに話しかけていた。
「ああ〜、ここはねぇ、『軍青砲囲要塞』っていう場所だよぉ。」
「別名『群青高原』やら『小軍城地』とも呼ばれてる場所なのぉ。」
「へぇ〜!キレイなとこだなー!」
「ええ〜。川の水も飲めるし、放牧場もあるからねぇ。ここは山々に囲まれてるから、そこまで機屑物も現れないのよぉ。」
「それに、魔女様もいらっしゃるから、機屑物からの脅威も少ないのよぉ。」
「まじょ?よく分かんねーけど、強いヤツがいるんだな!安心したよ!」
「それに、ここならバカパカも置いていけるな!」
『ホントっすね!ここでいいっすよ!』
「そんな……。」
アストラはショックを受けていたが、3人はここでバカパカと別れることにした。
『サーチさん達には、ほんとにお世話になったっすね。感謝してもしきれない……ありがとうっす…うぅ…ベボォォ〜!!』
『この恩は、いつか元の体に戻れた時に返しますっ!!』
「おう!なんだかんだオマエとの旅も楽しかったよ!」
しばらくして、気を取り直したアストラが、おばあちゃんに話しかけていた。
「失礼だが、行く旅を急いでいてな。ここで屑甲馬か鉄蹄白装甲を二頭ほどお借りできないだろうか?」
「対価としては、資金くらいしかないが……害獣被害などで困っている問題があれば解決して行こう。」
「そうねぇ。それならアタシではなく、魔女様に聞くのが良さそうかしら?」
「ここから少し離れた森の中に、魔女様のお家があるわぁ。」
「魔女様はあまりこちらに来られることはないけど、ご無礼が無ければお優しい方よ。」
「それと、出来れば何か手土産になるものを持っていくといいわ。」
「お野菜とかはわたしが用意してあげるから、ちょっとだけまってもらえる?」
「そこまでしていただけるとは、感謝します。」
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「お待たせ。どうぞ。」
「ありがとう!」
「いいえぇ〜。ここから、あそこに見える円錐形の黒い樹木が分かる?その森がそうよぉ。」
と、おばあちゃんは小川から北東300mほどの場所を指差していた。
「ありがとう!ばあちゃん!」
「感謝する。」
『ありがとうございます。』
「んじゃ!魔女とやらに会いに行きますか!!」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
ここの話が済んだら、作者魔法『スキップ』という魔法を使います(ニッコリ)




