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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
176/261

欠片174.『簡単には見えないモノ』

欠片(ピース)174.『簡単には見えないモノ』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



       ・・

「……年寄りの昼寝を邪魔するでないぞ?小娘。えぇ?」


星鏡(ミーラ)(テュア)の管理人[レイク・バーバ(86)]

        [種族:ヒト族]



「な、なんだぁ!?このバァさんは!」


「フンッ。人様の眠りを妨げておいて、謝りもしないのかい。このガキは。」



「ご老人。それはすまないことをした。」


「フンッ。アンタもだが、あそこのガキはまだだよッ。年寄りを(うわま)う心っちゅーもんがないのかねぇ〜。」

「これだから、最近のガキは嫌いだよッ!!カーッペ!!」


(つば)を地面に飛ばす様子を見て、サーチは前屈みに突っ込もうとする。


「なんだとこのババッ──」


『まぁまぁ、落ち着いてください。サーチ殿。』

『お年寄りの方は、"体力も落ちます"からね。"お昼寝が必要"なんですよ。』


しかし、サンがそれを止めに入った。



「そこのデカいだけのニワトリ。アンタ、年寄りをバカにしてんのかい?」



『──ニワッ……!!……私は……誇り高き……。』



「年寄りだからってねぇ。体力がないと何故決めつけれる?えぇ?」



「アンタらヒヨッコなんぞ、片手で払えるわい。」


ギロッ──。


(まあ、この小娘は……ちとキツイかのぉ。)



レイク・バーバはアストラを睨み、アストラは平然とした顔をしていた。

そして、間を空けた後。アストラはサーチに話しかけた。


「………。」


「ちょうどいい。」

「サーチ。オマエの修行相手として、このお婆さんと組み手でもしてみろ。」



「はぁ!?なんでこんなババアと!!」


「いいからやってみろ。オマエはこのお婆さんには勝てん。」



「なっ──!?師匠。それは流石にオレだって怒るぞ。」

「オレだって強くなったんだ!!」


「こんなババァに負けるかよッ!!」



「フンッ。口の悪いガキだねぇ。御託(ごたく)はいいからさっさとおいで……クソガキ。」


「ケガしても()んねぇーからな!!」

「悪りぃけど、手加減はしねぇ!!」



─────────────────────────

─────────────────────────



ドサッ──!!



「なっ……もう一回!!まだだ!終わってねぇ!!」


サーチの服は泥だらけになっており、白い服が所々茶色に変わっていた。



「何べんやっても同じさね。諦めなッ小僧。」

「片手すらもいらなかったとはねぇ。アタシゃの頭も衰えちまったかねぇ……?」


腰に手を当てながら、余裕そうに立つレイク・バーバは話を続けた。


       ・・

「相手の動きを全く読めとらん。」



「なッ……!」

(クソッ、なんでだ!?観察(オブザーブ)で先読みはしてんのに……攻撃が当たらねぇ!)


「その目……どうせ相手の動きが分かるんだろうけど。ただの先だけを読んでも意味はないよ。」


「そんなんじゃあ、アタシゃあ……一生捕まらんよ。」

「小僧。脳ミソで考えれることは一つの事だけか?えぇ?小僧、アンタに足りな──」



「──ご老人。その辺りで。」

「ありがとうございました。」


アストラの言葉に遮られ、バーバは最後まで口にするのを辞めた。



「………。フンッ。かまゃしないよ。」

「時間までのほんの暇つぶしさ」


腰に両手を組みながら、小さな小屋に帰ろうとするバーバはピタリと足を止め振り返った。


「アンタら、この湖を越えたいのかい?」



「うん。どうしてもこの先に行きたいんだ!だから、舟を貸してくれよバァちゃん!」



「夜に出発する。そっちの小屋にまた来な。」

「それまでは寝ておくことをおすすめするよ。」


ギィィ──……バタンッ。



そう答えると、バーバは小屋の中に入って行った。



─────────────────────────


夕暮れ時に、サーチたちは目を覚ました。

近場の木を影にして、3人と1匹は休んでいた。



「なぁ、なぁ〜、夕方まで寝てたけど、本当に夜に舟を出して大丈夫なのかな〜?」



「どうだろうな。考えなしに提案するとは思えん。」

「何より、彼女が案内すると言ってる以上……彼女自身にも危険を(ともな)うからな。」



『もう一度見渡して来た時も、辺りには小舟が二隻しかありませんでした。』

『湖もかなり広く、おそらく二、三Kmはあるかと。』



『ベェボ〜〜、オレっちも乗れるんすかね?』


『ヒツジダ殿は、意外と大きいですからねぇ。』

『最悪の場合は、私は飛んで参りますのでご安心下さい。』


『ベェボ〜〜!!サンさん、マジイケメンっすぅぅ〜〜!!』


と、微笑むサンを見て、バカパカは泣いていた。

一方で、サーチは湖を眺め考え事をしていた。


「………。」



「どうした?」


「師匠……」


「昼間にバァちゃんが言ってたこと」



➖───────────────────────


「相手の動きを全く読めとらん───」



「───その目……どうせ相手の動きが分かるんだろうけど。ただの先だけを読んでも意味はないよ。」



「──小僧。脳ミソで考えれることは一つの事だけか?えぇ?……」



────────────────────────➖


「ただ先を見るだけじゃダメなのは分かってんだ。だから、頭の中でも相手がどんな動きをするのかも考えてた。」

「それでも、一撃も攻撃が当たらなかった。」



「"表面上に見えているモノ"は、人によって同じだ。」

「だが、"見ようとして見えるモノ"は違うぞ。」



「見ようとして見えるモノ……。」



「そのうち分かる時が来る。今はまだ、その悔しさを己の成長に繋げればいい。」



そうして、刻一刻と──出発の時は近づいていった。



最後まで読んでいただき、ありがとございます!


[今回の一言♩]

新規イラストを作成中です!

Xにて公開後、設定集にも載せていく予定です!

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