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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第二章ー彷宵徨要塞〜あの日の覚悟と鳳凰の願い〜ー
166/255

欠片164.『プレゼント』

欠片(ピース)164.『プレゼント』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ




【5日後】


磁界(ジカイ)鉄人工房(テツジンコウボウ)



「予定よりはやいな」


アストラが答えると、マグネストは返事をした。



『ヘッヘッ!おうよ!鉱石さえありゃあ、オレらにかかればあっという間よ!!』



「助かる」

「そういえば、サーチの姿が見えないが?」



『あーー……それなんだが…。』



➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【工房内】



「おっちゃん!少しだけ工房借りていいか?」



『ん?別に構わんが、なにすんだ?』


と、マグネストが尋ねると、サーチは少しだけ気まずそうにしたのち、笑顔で答えた。



「いやさ、モっさんにある物を作ってあげたくてさ!ヘヘッ!」



『んん?』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー➖



『てな感じでよ〜、工房で何か作ってるぜェ。』


親指を上げグッドポーズの手を後ろに向けながら答えたマグネストの背後には工房からオレンジの光が、入り口から溢れていた。



スタッ、スタッ……。


スッ。


と、アストラが工房の中を覗くと、サーチの背中が見えていた。

アストラが近寄ってみると、サーチは足音に気が付いて振り返った。



「おおー!師匠ー!」



「何してるんだ?」



「いやさ、モっさんにプレゼントを作ってあげてたんだ!」

「鉱脈でネオジムを取ってるときに、色々話したんだけどさ、アイツ面白いんだ!」


「『ワイは、もともとちっこかってんでー!』とか、『モグミちゃんに出会()うたのは、ワイがスリムやったときでな!』とか、ホントかわかんねぇけど、アイツのことや恋愛のことも教えてもらったんだ!」



「そうか」


と、少しだけ微笑むアストラに、サーチは話を続ける。



「だからさ、アイツが探してる……モグミちゃんに似合う宝石がこのまま見つからないのも可哀想だったから」

「コレを作ったんだ!」



サーチは手のひらに乗せていたモノを見せた。


そこには、『ひまわり』の形をした綺麗なオレンジ色の宝石が埋め込まれ、周りは白い真珠のような綺麗な玉が通されているネックレスが乗っていた。



「キレイだな」



「だろー?ヘヘヘッ!」

「モッさんとモグミちゃん、喜んでくれたらいいなー!」



「そうだな」


と、2人とも微笑んでいた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




原石(ジェムストーン)宝箱(キャバン)



サーチとアストラは、モグラの在屑物(アニマ)であるモーラに会いにきていた。



「おーーい!!モっさーん!!」



モゴモゴモゴッ。と、洞窟の地面から土が盛り上がり穴が空いた。



『おお?なんやぁ〜〜!(あね)さんとサーチはんか!』

『どないしたんー?』



『もう、機械は完成したんかー?』


と、上半身と腕だけ地面から出した姿で、2人を見て話しかけていた。



「久しぶりだな。アレから大人しいそうじゃないか。」



『ヘッ……へへ…!も、もちろんじゃないっすか〜〜!!姐さんとの約束ですやん〜!』

『な、何もしてへんっすよ〜〜!!』


と、モーラはダラダラ汗をかきながら、慌てふためいていた。

そして、落ち着きを取り戻したモーラは、アストラに質問した。



『そ、それはそうと、今日はなんのご用でっか?』



「サーチがオマエに渡したいものがあるらしくてな、受け取ってやってくれ」



『渡したいもんでっか?そ、それはかまへんけども』



と、サーチがモーラに近寄り、直径10cmくらいのネックレスを手渡した。


「コレ!モグミちゃんのためのプレゼントに使ってくれ!!」



『な、なんやこれェェェ〜〜!!!ごっつええやんけェェ!!!』

『太陽みたいにキラキラしとるし、そんで、首にかけれるから穴掘ってても取れることがあらへん!!』


『ほんでコレ、サイズもモグミちゃんピッタリとちゃうか?』



「ああ!モっさんから聞いてたから、調整して作ったぜ!」



『おおぉぉぉ〜〜!!!ホンマにありがとう〜なぁ〜〜!!サーチは〜ん!!』



ブンッ、ブンッ!!



「うわぁぁぁあ〜〜〜!!」


と、モーラは笑顔でサーチの両手を持ちながら、空中に浮かして上下に振り回していた。



「やめてくれぇぇぇ〜〜!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『ほな、今日でもう旅立つんか?』


落ち着いたモーラとサーチたちは再び会話をしていた。



「うん!あんまり時間もないらしいからさ!」



「ワタシたちがいなくなった後で、また邪魔をしたりするんじゃないぞ?」



『アッ、ハイッ!!そりゃあもちろんっスよ!姐さん〜〜!!……へへへへっ…。』




(今更だけど、師匠は一体……モっさんに何したんだ……。)


と、サーチはジト目になり、こめかみに汗をかきながら苦笑いしていた。




「それじゃあ!モっさんも元気でなー!!」


『おおーう!ホンマおおきにな〜〜!プレゼント渡して、絶対プロポーズ上手くいってみせるからにぃ〜!ありがとーーう!!』



「達者でな」



『姐さんも、ホンマありがとうございやした!!またなんかあったら遊びに来てや!』



「ああ」



『ほな!またなぁーー!!』



3人は手を振って、サーチとアストラは原石(ジェムストーン)宝箱(キャバン)を後にした。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

AMとPMの使い方さ、PM19:00とかじゃなくて、PM7:00て書くためなのね。

本編のやつ間違ってるわ(泣)

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