欠片144.『アタシのお姉ちゃん』
欠片144.『アタシのお姉ちゃん』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
「暗雲の道を照らし出せーー」
「『舞妓劇・曲線蘭舞』!!」
(頭、首、左右の肩、心臓、右腹部、左太もも、右足)
(イけるか?……いや、やるしかねぇ!!)
「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」
スゥゥー…シュン、ヒュッ、ヒュッ…シュパパ……!!
「!!!」
(クソッ!!ダメだ……!途中でなんかに防がれてる…!!)
心臓まで刃が到達したサーチだったが、ギチギチ。っと、エイトは筋肉の圧縮により刃を止めた。
キュィィン。
「えっ!?なんで!?」
と、サーチは左目で魔核が壊れたか確認するも、1つも壊せていなかった。
『………』
『残念だけど、ボクも体内の核を動かせるんだ。』
『!』
サーチの顔を見たエイトは、何かに気づいた。
『そうか、キミは。』
『運がいい。メリウス様に感謝する事だ。』
ガッ。
と、サーチの腕を掴み、投げ飛ばした。
"ブンッ"!!
クルッ
と、向きを変えてヴィーナスとクロードに対して、エイトは喋りかけた。
『さて、キミたちはどうでもいいから殺していいね。』
『さようなら。』
『ハッ!!バカいってんじゃネェよ!!』
『死ぬのはテメェだ!!』
《50%解放……。》
『いいかァ?テメェの貧弱な肉体で、ここから指一本アタイに触れられると思うなよ!!』
ジジジジジジィーー……
シュルルルルッ〜〜。
と、ヴィーナスの体を何かが渦巻いていた。
『フゥィ"ィ"〜〜〜〜……久しぶりに使うとアッチィなァ…』
『んじゃァ、やるか。』
シュルルルルッ〜〜。
《なんだ?女の体に妙な……》
《まあ、いい。ヤツの力は測量済みだ。》
《今のボクなら問題なく倒せる》
ジリ……フッ
エイトは瞬きせずにヴィーナスを視界にとらえていた。
しかし、一瞬にしてエイトの視界からヴィーナスは消えた。
『!!!』
《どこに……》
ドッーーー"ギャリリリッ"!!!
と、残った左腕によるパンチでエイトの横腹を殴り飛ばした。
拳が接触する前に、"ギャリギャリギャリッ"。と、横腹の肉を抉りとっていた。
『オォォォラァァァァ!!!』
シュゥゥゥゥ〜〜……。
ヴィーナスの体からは微量に肌が赤くなっていた。
『……グボッ…!!グフッ……。このボクが…』
《通常の肉体の損傷と違うな。》
《抉られた部分がジリジリと燃えるようだ》
『だが、問題なーーー。』
ヒュッ
『オォイ……だいぶトレェ〜なァ〜!!』
『回復するヒマは与えねェよ!!』
"ボッ"!!
ヴィーナスのパンチを両腕をクロスにしてガードをした。
バッ!!
『柔いんだよ!!テメェの体はよォォ!!』
"ドゴッ"ーー"ガリガリガリ"!!!
"ギュィィィィン"!!!
ヴィーナスの纏っているモノは常に回転しており、エイトの腕をどんどん削り取っていった。
『………。』
《この勢い……回復速度を上回っているのか。》
《間に合わないな。》
"ドッギャリリリリリッ"!!!
"ドッパァァァァンンン"!!!
『オラァァ!!!』
"ドボグッ"!!!
と、エイトの両腕を吹き飛ばした。
そして、そのままエイトの顔をぶっ飛ばした。
『まさか、こんなもんじゃねェよなァ!?ハッハッ!!』
『もっとゾクゾクするような闘いをしようぜェ!!』
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【無丘陵連坦から2.4Km 徘徊の森】
【フロデューテ&ホリーサイド】
2人は森の中の夜道を走っていた。
『……ハァ…ハァ…!』
「…はぁ。あとどのくらいの距離なんでしょうか?」
『分からないわ。けど、サーチが言うにはそこまで遠くないって言ってわ。』
『あいつバカだから、「とにかく森の道を真っ直ぐ行ってたら着くよ!」とか曖昧なことしか言わなかったしッ!』
と、少しだけキレ気味でフロデューテが答えた。
「とにかく、先を急がないとですわね!」
『ええ!お姉ちゃんも今も戦ってるしね!』
「そういえば、お姉さまはどのようなお方なのですか?」
「見た感じ、フロデューテさんと体格とかも全然違いましたけれど」
『………お姉ちゃんは。』
『お姉ちゃんは……アタシの恩人なの。』
『幼い頃に二度、救われたことがあってね。』
『一つはオールドおじちゃんから教えられただけで、アタシは覚えてないの。』
『もう一つは森の中で機屑物に襲われた時に助けてもらったんだ。』
『性格は、昔は優しくて穏やかだったらしいんだけど……アタシが生まれてからは強気で、ケンカも強かったみたい。男の子の鬼人にも勝つくらい強かったってオールドおじちゃんが教えてくれたの!』
『その反対に、アタシはケンカが弱くて、いつも泣いてたの。その代わり、物を作るのが好きでね。それで、魔屑道具師になったのよ!』
「そうだったのですね。」
「それで、あんなにお姉さまのことがお好きなのですね。ふふっ。」
と、ホリーは笑顔で答えた。
『うん!アタシの自慢のお姉ちゃんなんだ!!世界で一番強くて、カッコよくて、優しいんだ!!』
フロデューテも満面の笑みでホリーに答えていた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
二章への入り方どうしようかな〜
中盤とラストの展開は思いついてるけど、他はまだ未定なり




