欠片139.『一方的な贖罪』
欠片139.『一方的な贖罪』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
『……フゥ〜〜、やれたか?』
《待て……》
《核は"どこだ"!?》
《チビ助は八つあるって言ってたよな》
ヌッ……!!
ヴィーナスの後ろから"ギュルギュルギュルッ"と、修復中のエイトの体が現れた。
顔は右上が欠損しており、右目の眼中が剥き出しになりなっており、体も所々欠損した部位が肉の線と線どうしで繋がりながら再生し始めていた。
『あらかじめ、分離していたんだ。』
バッ!!と、エイトは治りかけの右手を伸ばした。
"ブチィッ"!!!
……ボタボタ…ポタタッ……。
"ブシィィィ"!!
距離をとったものの、ヴィーナスの右腕はもぎ取られていた。
『………』
『ハハハッ!!やってくれんじゃねェか…!!』
ブシュッ……ギュムッ。
ヴィーナスは筋肉に力を入れ流血を止めた。
『来いよォ!!まだまだこっからだろォ!!!』
『ハッハッハ!!』
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【真層:秘密実験研究部屋 通称−SP−】
『完成。』
『ウフフッ……記憶からの媒体で魂に埋め込んだ『彼』。アストラはどうするのかしらね♩』
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「間に合わなかったか……クソッ。」
アストラは、プロドとクルダの死体の攻撃をかわし続けていた。
・・
(この二人、魔力は感じるのに魔力の核がない)
(どういうことだ?どうやってヤツらは動いている)
ババッ、サッ
攻撃をかわしながら、冷静に状況を把握していた。
(ヤツは爆発の能力を使ってこない。あの時、"セッカ"と呼ばれる箇所は破壊していなかったハズだ。)
(能力が使えないのは死んでいるからなのか?)
チラッ。
と、メリウスの方を見るアストラ。
(どっちにしろ、コイツらをなんとかしないとメリウスまでは届かないな)
(30%)
ググッ……
……ダッ!!
距離を一定以上とっていたアストラは、勢いよく二人がいる前に飛び出した。
前屈みで低姿勢な体勢で、クルダの懐に入ると、素早い掌打を繰り出し吹き飛ばした。
"ドッ"ーー
ヒュンッーー。
と、吹き飛ばされたクルダは円柱のガラスにぶつかった。
その隙に、アストラはプロドの足に低姿勢なまま、回し蹴りをしバランスを崩した。
ブンッ!"ドガッ"!!
そして、空中に浮いているプロドに対して、素早い動きで起き上がり『龍屑・叩』で腹部を思い切り叩き潰した。
ガッ!!
"ブンッ"!!!
"ドゴォォォォォン"!!!
"ボキゴキッ"…"バキィ"……"グシャァッ"!!
シュゥゥゥゥーーー……。
ムクッ。
と、体を起き上がらせたアストラは、迫り来るクルダの方を鋭い眼光で見つめていた。
・・・・・・・
「利用されているだけのキサマらに、恨みは無いが……死してなおヤツの為に戦わされるとはな。」
「すまない。」
『龍屑・孔』に切り替えたアストラは、心臓に向かって貫いた。
"ビュッ"!!
「『ー罪錐ー・心槍』」
トッーープツッ。……ズボッ…。
ドサッ。
と、クルダも倒れていった。
「どうやら、不死では無いようだな。」
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メリウスは二人がやられた瞬間を眺めていた。
『やられたようね。』
《微量だったし。仕方ないか。》
《まあ、時間は稼げたからヨシとしましょう。》
《さて、あとはあっちの準備もしておかなきゃね。》
シュルルルル…
と、小さな1匹の黒と白く半分模様の"蛇"がどこかへ向かって行った。
スススッ…。
『フフッ、じゃあ……再会した彼女の顔を眺めてあげましょうか。』
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
やばい、もっとここら辺の話は短めにしたかったのに……思いの外長引いているぞ?
当初の予定では一章が終わってるハズだったのに!




