欠片137.『混沌の果てに』
欠片137.『混沌の果てに』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
『さて、造るか。』
『まずは、肉体を変えましょうかしら。』
『『屍石の芽』。』
カプッ。と、緑色の蛇が2人の体にかぶりついた。
"ドキュッ""ドキュッ"。
と、体内に液体が注入された。
グジュル……ギュルッ…グチュグチュ…!!
体が次第に形を変え、2つの肉の塊へと変化した。
『次は、『混沌魂』。』
シュゥゥルルルッーーー……。
と、先ほど体から出てきていた白いモノを2つ。
そのフワフワと燃えるような塊を手の上に浮かせ、混合し始めた。
メリウスの魔力を含んだその白いモノは紫色に変わった。
『形は…そうねぇ〜。あ!せっかくだから、フフッ。』
《絶望は何度でも来るものよ。アストラ》
ギュルルルルーーーーーッ。
と、2つの丸い肉の塊も混ざり合い、成人の男性の姿に変化していった。
『仕上げね。『入魂』』
スゥ〜。
と、肉体の背中に紫色のフワフワしたモノを手のひらを押し、体の中へと入れ込んでいく。
その表面は波打ち、水面に落ちる水滴の後のようだった。
ズブズブッ……ズブブ…トプンッ。
『完成。』
『ウフフッ……記憶からの媒体で魂に埋め込んだ『彼』。アストラはどうするのかしらね♩』
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【無丘陵連坦 サーチサイド】
バシュンッ。
と、クロードとヴィーナス、そして[エイト]がサーチのいる無丘陵連坦へと来ていた。
バッ!!
と、ヴィーナスがクロードの腕を引っ張り、後ろへと投げ飛ばした。
ズサァー……。
クロードが大勢を立て直したその瞬間、エイトの腕が再生し4本の腕でヴィーナスを捕まえた。
ガシガシッ!ガシシッ!!
カパッ。
キュゥゥゥゥン……。
エイトの口が大きく開き、光のエネルギーを溜め出した。
『なッ…!!コイツッ!!』
ググッ…。
ガッチリと掴まれていたヴィーナスは、なかなか動けなかった。
「サーチくん!」
と、クロードの声で、サーチは反射的に動いた。
ダダッ……バッ!!
"パパァァァン"!!
走り出したサーチは、ヴィーナスの射線上から左に避け、そのままエイトの顔を撃ち抜いた。
バカァァーー……ビチャチャ。
辺りにエイトの顔面が吹き飛ぶ中、"バキバキバキッ"とヴィーナスが4本の腕を振り解いた。
『すまねぇな!チビ助!』
『助かったぜ!!』
「チ、チビ助ェ!?オレのことか?」
『おうよ!アタイの半分くらいしかねぇじゃねぇか!ハッハッ!』
ジーー。
「……。」
(なんだこのバカデカ女!ほんとに大丈夫なのかよ、師匠〜〜!)
と、サーチはジト目で、眉も細めヴィーナスを睨んでいた。
『お?なんだ?気にでも触ったかぁ〜?ヨチヨチ〜!』
頭を撫でられたサーチは、「うわぁ〜〜あ!//」
と、恥ずかしそうにその手を払いのけていた。
「子供扱いすんなしッ!オレは、歴史上で世界一の機巧技師になる男……サーチだ!!覚えとけ!バカデカ女!」
『ハッハッハ!!イイネェ!夢がデケェのはいいことだよ!テメェのこと気に入ったぜ!』
『アタイはウェスト・ヴィーナス。デューティ……おっと、フロデューテの姉だよ!よろしくな!』
ニヒヒッ!と、いい笑顔で答えたヴィーナスは拳を前に突き出した。
それに答えるようにサーチは、拳をコツンっと交わした。
「まあ、フロデューテの姉ちゃんなら一緒に戦ってもいいぜ!」
"ガチャリッ"!
『ハッハッ!!こりゃ〜〜大層なチビ助を弟子にしたもんだよ!アストラァ!』
バッ!!
と、2人は背中合わせに、左手の拳と『破片ノ銃剣・屑』をエイトに向けて構えた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
麻婆豆腐にハマりそう、いや、もうすでに……ハマっている…




