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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
139/267

欠片137.『混沌の果てに』

欠片(ピース)137.『混沌(こんとん)の果てに』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



『さて、造るか。』



『まずは、肉体を変えましょうかしら。』

『『屍石(シセキ)の芽』。』


カプッ。と、緑色の蛇が2人の体にかぶりついた。


"ドキュッ""ドキュッ"。


と、体内に液体が注入された。



グジュル……ギュルッ…グチュグチュ…!!


体が次第に形を変え、2つの肉の(かたまり)へと変化した。



『次は、『混沌魂(コン・トン・コン)』。』


シュゥゥルルルッーーー……。


と、先ほど体から出てきていた白いモノを2つ。

そのフワフワと燃えるような塊を手の上に浮かせ、混合し始めた。


メリウスの魔力を含んだその白いモノは紫色に変わった。



『形は…そうねぇ〜。あ!せっかくだから、フフッ。』

《絶望は何度でも来るものよ。アストラ》



ギュルルルルーーーーーッ。


と、2つの丸い肉の塊も混ざり合い、成人の男性の姿に変化していった。


『仕上げね。『入魂(ニュウ・コン)』』


スゥ〜。


と、肉体の背中に紫色のフワフワしたモノを手のひらを押し、体の中へと入れ込んでいく。

その表面は波打ち、水面に落ちる水滴の後のようだった。


ズブズブッ……ズブブ…トプンッ。



『完成。』



『ウフフッ……記憶からの媒体で魂に埋め込んだ『彼』。アストラはどうするのかしらね♩』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


無丘陵連坦(コンテヒルズ)  サーチサイド】



バシュンッ。


と、クロードとヴィーナス、そして[エイト]がサーチのいる無丘陵連坦(コンテヒルズ)へと来ていた。



バッ!!


と、ヴィーナスがクロードの腕を引っ張り、後ろへと投げ飛ばした。


ズサァー……。


クロードが大勢を立て直したその瞬間、エイトの腕が再生し4本の腕でヴィーナスを捕まえた。


ガシガシッ!ガシシッ!!


カパッ。


キュゥゥゥゥン……。


エイトの口が大きく開き、光のエネルギーを溜め出した。



『なッ…!!コイツッ!!』


ググッ…。


ガッチリと掴まれていたヴィーナスは、なかなか動けなかった。



「サーチくん!」


と、クロードの声で、サーチは反射的に動いた。



ダダッ……バッ!!


"パパァァァン"!!


走り出したサーチは、ヴィーナスの射線上から左に避け、そのままエイトの顔を撃ち抜いた。


バカァァーー……ビチャチャ。


辺りにエイトの顔面が吹き飛ぶ中、"バキバキバキッ"とヴィーナスが4本の腕を振り解いた。


『すまねぇな!チビ助!』

『助かったぜ!!』


「チ、チビ助ェ!?オレのことか?」



『おうよ!アタイの半分くらいしかねぇじゃねぇか!ハッハッ!』



ジーー。


「……。」

(なんだこのバカデカ女!ほんとに大丈夫なのかよ、師匠〜〜!)


と、サーチはジト目で、眉も細めヴィーナスを睨んでいた。



『お?なんだ?気にでも触ったかぁ〜?ヨチヨチ〜!』


頭を撫でられたサーチは、「うわぁ〜〜あ!//」

と、恥ずかしそうにその手を払いのけていた。


「子供扱いすんなしッ!オレは、歴史上で世界一の機巧技師になる男……サーチだ!!覚えとけ!バカデカ女!」



『ハッハッハ!!イイネェ!夢がデケェのはいいことだよ!テメェのこと気に入ったぜ!』



『アタイはウェスト・ヴィーナス。デューティ……おっと、フロデューテの姉だよ!よろしくな!』


ニヒヒッ!と、いい笑顔で答えたヴィーナスは拳を前に突き出した。

それに答えるようにサーチは、拳をコツンっと交わした。



「まあ、フロデューテの姉ちゃんなら一緒に戦ってもいいぜ!」


"ガチャリッ"!


『ハッハッ!!こりゃ〜〜大層なチビ助を弟子にしたもんだよ!アストラァ!』


バッ!!


と、2人は背中合わせに、左手の拳と『破片(ベネシ)銃剣(オッド)(セツ)』をエイトに向けて構えた。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

麻婆豆腐にハマりそう、いや、もうすでに……ハマっている…

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