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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
134/255

欠片132.『終幕の始まり』

欠片(ピース)132.『終幕の始まり』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族、テキスト

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ




サアァァァァーーー………。



パサァ…………スゥ…スト。


消えゆく二人の姿を見送った後、2枚の赤く散った花びらを見つめたアストラは、その花びらと残った1枚の花弁の花を、胸の内の懐の中に入れた。


「………。」



『アァ〜……ヴアァア……』



「オマエたちに罪はない。だが、今は先を急いでいるんだ。」


「そこをどけ。」


「『(スティングス)乱反射(スピア)』」



"パシュシュシュシュシュッ"!!!


と、小さな空気の弾丸が魔核を貫いた。


ドサ、ドササ……ザァァァァーーー……。



「『(スティングス)乱反射(スピア)』!!」


乱反射(スピア)ッ!!!」



「……ハァ…ハァ…。ギリッ。…ハァ。」


ツーーー。と、唇を噛んでしまい、切れたところから流血していた。




(ここに来てから、あんなにも動揺したアストラさんは初めてみた。)



後ろで屍人を組み手で捌いていたクロードは、横目で見ていた。


(いつも冷静で、動きにも無駄がない彼女が…あんなにも後先考えずにエネルギーの消費をするなんて。)


(一体何が…)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


モニターの前に(たたず)むメリウスは、あるボタンを押していた。

その瞬間、モニターには極子水星要塞(ミニマルフォートレス)の全体が映し出されており、その視点は森の中からだった。



『さて、そろそろ終幕(しゅうまく)と行きましょうかしら。……ウフフフッ。』


『この要塞もそろそろ見納めね。』



『また次の要塞が出来るまで、のんびり待つのもありかしら♩フフッ♩』



『さぁ!目覚めなさい!』


『『起動』』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【ーー同刻 コマースサイド】


避難していた人々は、外に駆け出し

そのまま、森の中へと逃げようとしていた。


しかし、その瞬間。



『起動』



""ドクンッ""。




「がっ…あがっ……がぁぁぁああぁぁ〜〜!!!』


「うぎゃぁぁぁぁああぁぁーーー!!!』


「…アァ…痛い…助けてッ!助けてくれぇぇ!!』


「…痛いよぉ〜!!…うわぁぁあ!!!…ヴぅ…』


と、次々と体が"グジュグジュ""ボコボコ"と脈を打ち、体が変形していった。


中には、"パァァン"とそのまま弾け散って死んでいく者も居れば、顔の半分が変形したり、体の部位が欠損したり、多くの人々が異形(いけい)な姿へと変形していった。



"パァァン"!!


ビチャチャッ。


と、目の前で肉片が飛び散り、顔面が真っ赤になったコマースは、目の前で起きている光景に理解が出来なかった。


「……な、一体…これは…」


ヌチャ。


と、手で頬についたモノを(ぬぐ)いとり、ソレを見つめるコマースの顔は、言葉も出せないような、魂が抜けた表情をしていた。


「…何が、起きているというのだ……?」



地面は埋め尽くすほどの血液で(まみ)れ、多くの人々が倒れていた。


そして、異形(いけい)な姿となったモノの目は赤くなっており、生きている人たちを襲い始めた。


「うわぁぁぁぁ〜〜!!来るなぁぁあ!!」


「きゃぁ〜〜誰か助けてぇ!!」


「うぇ〜〜ん。グスッ。ママァ〜!パパァ〜!」


老若男女問わず、その場はパニックへと(おちい)っていた。



「こんなの……どうすれば…。」




ジッーーー。



その光景を森の木の枝にいる一匹の黒い蛇が、眺めていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


モニターには踊り狂う人々の惨劇(さんげき)が映し出されていた。

その光景を3人は眺めていた。



『アハッ♩すっご〜い!!真っ赤で美しいわねぇ〜。』

『そう思わない?ダフネス。エイト。』



「……ハハッ…ええ、、これが始まりなんですね!!」



『………。』

『はい。メリウス様。』



『あら、やっと喋ったわね。いい?アナタの劣化が彼らなのよ。』

『元々子どもだけでも良かったのだけれど、ちょっ〜と面白そうだったから、大人たちにも試してみたの♩フフッ♩』


『まあ、出来は悪くても、多少は何かの役に立ってくれればマシな程度だけれどね〜』




『これは……意味があるのですか?』


と、エイトがメリウスに尋ねた。



『意味?特に意味は無いわ。』

『子どもたちは意味があったけど、大人はただの人形(おもちゃ)ね。』


()いていうなら、ちゃんと屍人(おもちゃ)になるかの実験かしら?』


適合(シンクロ)率が低いから、どうしても子どもじゃなきゃだめなのよねぇ〜。』

『だから、大人で屍人(グール)になれた個体は、割と貴重よ。』


『まあ、完全な個体は現れることは、ほぼ薄いでしょうけどね。』



『そう、ですか。』




『メリウゥゥスゥゥッ!!!』



"ガシャァァン"!!



と、ガラスの筒を壊しながら、ヴィーナスとアストラたちが3人の前へと辿(たど)り着いた。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

中華系料理にハマって、家でも作ってしまう……

麻婆豆腐…なんて罪な料理なんだ。

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