欠片125.『サーチVSトボ 決着!!』
欠片125.『サーチVSトボ 決着!!』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
……"ドクン"。
キィィィィイン!!
すると、サーチの背中がオレンジ色に少しだけ光ると、瞳の色だけ赤色に変わった。
[力の解放を確認]
[現在8%ほど引き出せています]
[技の再現は可能]
[しかし 完全な再現は不可]
[彼を倒すためには銃剣の力を上手く活用することを推奨とします]
(銃剣の……?)
(………)
(そうか!アレなら同時に核を破壊できるぞ!!)
ザッ…ザッ……
『……ナニヲ、ブツブツト言ッテイル…。ギチ…。』
ピピピッ
[対象の予備動作を確認]
[攻撃が予測されます]
[右腕の爪で斜め上から切り裂いて来ます]
[その後 左下からも連続で切り裂きが来ます]
"バッ"!!"ザシュッ"!!
サッ!
と、後ろに飛び退き、サーチはトボの右手の攻撃をかわした。
すかさず左手の追撃をかわそうと行動するも、長い腕のリーチにより胸元を少しだけ切り裂かれてしまった。
"ザシュッ"!!
「……くっ…!!」
ズザザァーー……
後ろに避けながら、なんとか距離を保つサーチ。
(テキストで先読みは出来ても、やっぱり基礎がまだまだだ……)
(力の解放出来たらしいけど、八パーセントって出てたっけ)
(ソレがなかったら……間違いなく今のは避けれなかったな。)
「……ゴクッ。」
……ポリポリ。
と、トボは顔を斜めに傾けながら、頬を右手の指でかいていた。
『ナゼ……今ノヲ避ケレタ…?ギチチィ…』
『先ニ…動キ出シテイタ…?』
(気迫がスゲェ……さっきまで飛び回ってた時よりも圧を感じる。)
……ポタッ。…ポタ。
汗が滴り落ちる中、サーチは瞬きが出来ないでいた。
「フゥーー…。」
(集中しろ。曲線蘭舞を決めるには、冷静にヤツの動きを見極めてカウンターを狙わなきゃいけない。)
(一旦逃げるしかないか)
ダダッ!!
勢いよく木々の中へと走り出したサーチは、霧散された黒い霧の中を走り抜けていった。
(風向きが変わったおかげで、さっきよりも木の位置が分かるな)
(なんとか走れるけど、どこまで続いてるんだよ!この霧!!)
「…ハァ……ハァ…。」
……バタタタタ!!
"バフュゥゥンッ"!!
と、サーチの後ろの霧の一部が晴れ、トボが追いついて来ていた。
『無駄ダ。……オレノ霧ハ、霧ノ動キヲ感知スル。』
『オマエノ居場所ハ、スグニ分カル!!』
走るサーチの周りで、霧の流れが出来ていた。
「…クソッ!ハァ…ハァ……。」
(まだだ)
(引きつけろ)
『教エテヤロウ。オレノ今マデノ狩リハ……九割以上成功シテイル。……ギチチ。』
『本来ナラ……サッキノ、二撃目ノ攻撃デ終ッテイタハズナノニ。』
『ナゼ、避ケレタ……?』
「……ハハッ!オマエが弱いだけじゃないのか?」
ピピピッ
[対象が突進してきます]
『……フフフ。オレハ幹部ノ中デ、一番強イ!!』
『確カニ…ココマデ……生キテイラレタ奴ハ珍シイ。』
『認メテヤル。ギチ…。オマエモ強者ノ一人ダ。』
『ダガ……オレノ狩リニ、失敗ハ無イ!!!』
バタタタタ……ピュンッ!!
と、勢いよくサーチめがけて突進してきていた。
(まだだ…逃げてるフリをしろ。)
(ヤツの動きなら分かる)
(タイミングを合わせろ)
"ガチャリッ"!!
と、通常弾を破片ノ銃剣・屑に込めた。
(あと少し)
バッ!
と、走っていたサーチが振り返ると、3メートルまで迫っていたトボの動きに合わせて銃弾を放った。
"パパァン"!!
バッ!!
トボは銃弾をかわし、軌道を変え地面に着地していた。
(よし、着地させれた。飛ばれていたら絶対に無理だ。)
(あの速度にカウンターは無理だったからな。)
(だから予測した動きに、銃弾によるカウンターで地上に着地しなきゃいけなかった……)
「フゥー…。」
ピピピッ
[対象が突進後に噛みつきへと移行]
(きた!地上での頭からの攻撃!!)
(思い出せ、ヒイロの技を……練習した経験を!!)
"ガチャリ"。
キィィィィイン!!
[力の解放を確認]
[10%へと上昇]
[技の再現率UP]
ダッダッダッ!!
鋭い2本の蹄ような形をした爪がついた脚で、顔を前に出しながら勢いよく突進してきたトボに、サーチは破片ノ銃剣・屑を両手で持ち斜め前に構えた
カチャリ。
➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「技名の前の言葉?」
「そう!ヒイロが技を撃つ前に喋ってたじゃん!」
「ああ、これは詠唱って言ってね。己の信念をより高め、強い力を発揮するための言葉なんだよ!」
「ボクの場合は「沈黙の雨に咲き乱れろ」だね。」
「元々、ボクのいた場所にいる踊り子みたいな女性の悲しみと力強さ……そして、華麗な姿を表した詠唱にしてみたんだ。」
「へぇ〜!ちゃんと意味があったんだな!」
「なぁなぁ!オレがもし、曲線蘭舞を使うなら同じ言葉じゃないとだめなの?」
「いいや、その人の信念にそった言葉でいいよ!人によって言葉の意味や力は異なるからね!」
「サーチくんの想いの強さがある言葉を乗せて使ってほしいな!」
「そうなんだな!分かった!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー➖
「暗雲の道を照らし出せーー」
「『舞妓劇・曲線蘭舞』!!!」
キーーーーーン。
と、暗闇の中を光の道筋が軌道を描いた。
シュパパパッ!!
と、トボの噛みつきを華麗にかわしながら、首、心臓、左腹部の魔核を曲線美を描かながら切り裂いた破片ノ銃剣・屑の"銃口"は残る魔核がある腹の先へと向いていた。
『グギャァァァァアァァァ!!!』
《魔核ガ…三ツモ…!!ナゼ位置ガ分カル……!?》
《ナニヲシタ……!?》
《…グギギ…!!》
《ダガ、同時デナケレバ……オレハ死ナナイッ!!!》
『ガァァァァァア!!!』
と、首を後ろに向けようとしたトボに、サーチは破片ノ銃剣・屑の引き金を引いた。
「終わりだ!!!」
ガチッ!!
"パパァンッ"!!!
ドシュシュッ!!
"パパパ…パリンッ"。
『!!!』
『……ギギィヤァァァア……!!』
『……ヴヴゥ……ガァァ…アアァ……メリ…ウ……スサ……マ…。』
と、全ての魔核が同時に壊れたトボは消滅していった。
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[今回の一言♩]
シャドバ楽しくてやめられない。助けてくれ!!




