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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
123/261

欠片121.『サーチVSトボ③』

欠片(ピース)121.『サーチVSトボ③』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



【PM 19:47〜 徘徊の森】


【サーチVSトボ】



『ギギ……ギチチチ。諦メロ…オマエ達ノ行動ハ、我々ニバレテル。降伏シテ、メリウス様ノ配下ニナレ。』


『ソシタラ……命マデハ取ラン。ギチ…。』



「ッハ!!誰が手下になんかなるかよ!」

「オレたちは、この大要塞を救いにきたんだ!!八天星(はちてんせい)だからって関係ねぇ!」



「ぜってぇー止める!!!」



『残念ダ。オマエノ…仲間ノ死体ノ隣二……ソノ首ヲ置イテヤロウ。…ギチチ。』


星欠片(セッカ)。』

 



『『霧散(ディスパーズ)濃霧(フォグ)』』




"ブワァァァァァァア"!!!


と、先ほどより濃い黒い霧に、森全体が覆われた。



「…み…見えねぇ…左目でもダメなのかよ…」


(どうする……正直、この目に頼ろうとしていた自分がいた。)

(コイツの能力を止めるには、アストラが言っていた『セッカ』って白い塊を見つけて壊さなきゃいけねぇ…)


(つーか、そんなんもんこの霧じゃあ…大きさもわかんねぇし、そもそもヤツの姿さえ見えねぇから意味ねぇよ!!)


「ダァ〜〜!!くっそー!!こんな時どうしたら……」



「いや、まてよ……確か。」


サーチは、アストラと旅をしている時のことを思い出していた。


➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


森の中を歩いている2人が話していた。



「見えない敵と戦う時?」



「そう!本を見てた時にさ、草木に擬態したりして見えなくなったりする生物がいるって書いてあったんだ!」



「……そうだな」

「五感を研ぎ澄ますことだな」



「五感を?」


「ああ、少し待っていろ」


と、アストラは近くの木の枝を切り落とした。

そして、枝から葉を数枚千切ると、サーチに告げた。


「サーチ、目を(つむ)れ」



「ん?分かった」


スッ。と、サーチは目を瞑った。


「今から、葉っぱをオマエの目の前で落とす。」

「何枚落ちたか答えてみろ。」



「え?見ないでってことか!?」



「そうだ、いくぞ」


……ハラハラッ…ヒラッ…。


と、5枚の葉っぱが落ちていった。


「終わったぞ」


「へっ?もう!?」

「ん〜〜三枚!!!」



「適当に答えたな。」


「ヘヘヘッ……!」



「フンッ。同じことをワタシにもやってみろ」


「分かった」

「いくぞ〜」


…ハラッ…ハラハラ…ヒラッヒラリ。


と、サーチは6枚葉っぱを落とした。



その瞬間、"ビシュシュシュッ"!!!


と、『龍屑(リュウセツ)(ポア)』を振り、全ての葉っぱを突き刺した。



「六枚だな」



「え!?なんで分かったの!?」

「しかも、見ないで葉っぱを……スゲェ…!!」


「どうやったの?」



「五感を研ぎ澄ませと言っただろう?」


「目が見えていなくても、目の前で動く風の動き、音などを感じとる。そして、どの辺りでどの程度の物が……いくつ動いているかを判断するんだ。」


「集中力を絶やすな」

「目を閉じて、周りの空気を肌で感じろ」


「もちろん、ただ感じるだけではダメだ。そこから敵の動きを予測して、攻撃を合わせろ」


「ただ避けるだけじゃあ、攻略は出来ないからな」



「おっす!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー➖


スゥー。と、目を瞑ったサーチは深呼吸をしていた。



スゥ〜〜…フゥー…。


(感じろ。風の動きを。ヤツの位置を。)



スクゥ〜〜〜……。


「……!!」

(今…なんか動くのを感じたような…)



『ナニヲシヨウト…無駄ダ!!!』


星欠片(セッカ)!!』


『『霧斬(ギリギ)リ』!!!』


シュィィィン。



…ビュッ!!


深い霧の中から、鋭い腕でサーチを切り裂いていくトボ。


「ッツ…!!イテェ!!」


「クソッ…いきなり出来るもんでもねぇ…!」

(動きの予測どころじゃねぇ……雑念があるんだ。無にならないと行動なんて読めない)


(このままだとヤバい。)

(何か……方法を考えなきゃ…)


(でも、この量の霧は、風の魔弾でも少ししか晴らせなさそうだな。)

(通常弾は避けられて終わりだし)



(…まてよ。避けられるってことは……)



「あの弾なら……」



"ブゥゥゥゥン"!!


(かろうじて音で位置は特定できる。)

(問題は…)


            ・・・・

(ヤツのセッカの位置と……ポイントが見えないって事だ。)



「そもそもオレの目は生物にしか反応しないのか…?」

「試さねぇとだな。時間もかけてらんねぇ……クソッ!やっぱ腕一本で終わらすしかないか」


"ガチッ"!!



『無駄ダ。ギチチ。』

《ヤツノ……風ノ弾モ、来ルノガ分カッテイタラ問題ナイ。》



"パパァン"!!


シュルルルル〜〜…"ビシュシュシュッ"!!


《来タ!風ノ飛ブ斬撃。ダガ……コノ程度ナラ…キキッ》


トボがニヤリと笑い、回転しながら斬撃をかわして急降下してきていた。



チラッ…


キィィィン。

              ・・・・・

と、サーチは横目で一瞬、霧が晴れた場所とトボの体を確認していた。



(見えた!!ヤツの背中に白い塊があったぞ!!)


(でも……それだと腕じゃダメだ。)



"パパァン"!!"パァン"!!


(風の魔弾はあと一発か…)



チラッ…チラチラ。


(あとは……)



"ビシュシュ"!!



「ッツ…!!」


(次の攻撃も耐えなきゃいけねぇ…。)


爪で切り裂かれた傷はそこまで深くはなかった。

だが、初撃の傷は深めで、いまだに血が流れていた。


急旋回して再び上空に上がったトボは、サーチ目掛けて飛びかかる。



(これで、ラストだッ!!)



"パァァァン"!!


シュルルルル〜〜"ビシュシュシュッ"!!



チラッ。


"ガッ"!!と、最後の風の魔弾は木に当たっていた。



キィィイン。ピピッ…。


(よし…!)



"ガガッ"!!"ガリガリリッ"!!



『チィッ…。ギチチ…。』


ギリギリでトボの攻撃をかわしてよけるサーチ。

トボは、地面をガリガリと削り取っていた。


そして、サーチは暗闇の中を4歩走った。



(あとはココで…)


ガコッ。ガガッ…ガコンッ!!



《マダ弾ガアルノカ。ストックハ……カナリ、アルラシイ…。》


『ギチチ……ダガ!!今更ナニヲ撃トウト、オレニハ当タラン!!!』


『終ワラセテヤロウ。』


"バタタタタッ"!!


と、トボはさきほどより高く真上に飛んだ。

そして、サーチ目掛けて一直線に突っ込んだ。



『『蒸気木串射(ジョウキキカンシャ)』!!』



シュゥゥゥ〜〜。"ボォォォォ〜〜"!!!


と、トボの体から水蒸気が霧散された。

とてつもない速度で突進するトボの体は熱を帯びていた。



「この感じ…五感を研ぎ澄ませ。一瞬でもミスれば死ぬ。」



「フゥーー…。」


と、サーチは地面に仰向けになっていた。



(場所は全て確認した。あとは…どれだけオレが耐えれるかだなぁ……まあ、いざとなったらアレがあるから大丈夫だろうけど。)


(うし!あっちから来ると分かってんだ!必ず倒す!!)



キィィィィイン。


ガチャッ!!


と、サーチは地面に寝そべったまま、今度はより深く左目の能力を発現させて、『破片(ベネシ)銃剣(オッド)(セツ)』を上空に向け狙いを定めた。



『"観察(オブザーブ)"』



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

13日(金)もしかしたら、投稿できないかもしれません。

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