欠片114.『野望と切望』
欠片114.『野望と切望』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間
➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
ー2本=漫画で例えた時の流れ
【極子水星要塞 から西に361Km 城西巧墓の跡地】
『オマエ!!オレ様と勝負しやがれ!!』
と、プロドはメリウスに決闘を持ちかけた。
『別にいいけれど、アナタ。勝てないわよ?』
ジッ。と階段の上から見つめるメリウス。
『……なんだと…!?』
《クソッ!!またこれか!!オレ様のことなんて眼中にネェ目をしてやがる!!》
『オレ様が勝ったら、八天星の名は……オレが名乗ってやる!!!』
『……。どうでもいいわ。』
『呼び方なんて意味があるのかしら?哀れね、アナタ。』
『ハ…?』
『肩書きなんてモノに興味はないわ。ワタシとアナタでは見ている土台がそもそも違う。』
『ワタシが見ているのはこの世界よ。』
『たかが名前なんかに興味を持つなんて、獣人の底が知れるわね。』
『な〜んだ、マシウスの国の民もこんなもんだったのね〜〜拍子抜けしたわ〜。』
『これなら、まだ蟻蛾の方が良さそうかしら。強化パーツとして……獣人も考えていたのだけれど……。ハァ〜…がっかりだわ。』
『……テメェ…さっきから…ブツブツと…』
『ウルせぇんだよぉぉぉ!!!ガルルッ!!』
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『で?そんなもん?』
地べたに膝と手をつくプロドを見下すように、メリウスは眺めていた。
『……ハァッ…!ハァッ!!…クソォ……』
『偉そうな口だけは叩いといてそれって…フフッ。』
『アナタ……弱いわねぇ。』
『…ウゥッ……。』
プロドは牙を噛み締めながら額に汗をかき、薄れゆく意識の中でメリウスを睨みつけていた。
《…クソッ…手も足も出なかった…何が起きたんだ…》
《ヤツの周りの…アイツらは一体…なん……な…ん…だ…。》
ドサッ。
『気を失ったか。ん〜〜どのみち今後は……戦力は必要になるし〜〜。』
『捨て駒として置いとくのもアリかもしれないわね!』
『そこのオマエ、彼を連れてきなさい。』
と、近くにいたモノに命令していた。
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【極子水星要塞 -SP-】
『……ゥウ…。こ…ココは…?』
周囲にはガラスで出来た筒状の容器がいくつもあり、その中には人影があった。
そして、ゴポゴポ。と液体の中で気泡が出る音が鳴り響いていた。
『アラ、いま起きたのね。』
『遅かったじゃない〜。』
『ココはどこだ!!なんでオレを生かした!?』
『さぁ〜ワタシの気まぐれかしら。』
『ワタシ……勝ち負けとか興味ないの。』
『ワタシがしたいと思ったことをする。そのために必要なことはするし、邪魔になったら消す。』
『それだけ。』
『簡単でしょ?ウフフッ。』
『……。』
《誰しもが…テメェらみたいな望まれた存在じゃねぇんだよ。》
《化け物の気持ちなんて…凡人にゃあ〜分かんねぇし……凡人の気持ちも分かんねぇんだろうな。》
『アナタ、強くなりたいんでしょ?』
『!!!』
『なんで…』
『だって野心があるもの。』
『強くなりたい。って強い野望が見えるわ。』
『ワタシには願望がある。』
『どうしても叶えたいことがね。』
『お互いの利益のために、ワタシの下で動いてみない?』
『アンタの……元で…?このオレが…?』
『そう!』
『アナタに力をあげるわ。』
『その力でワタシの役に立ちなさい!』
『彼らにも力は与えてある。』
ガラスの隙間からは、3人の人影が覗いていた。
『アナタ達にはやってもらうことがたくさんあるのよ。』
『そして』
『まずは……ルインルーナ王国を堕とす!!!』
『なッ…!!!正気か…?』
『ええ。ワタシはいつでも正気。』
『ずっと……前からね。』
『思う存分楽しみましょう?フフッ…ウフフ……アーハッハッハ!!!』
と、暗闇の中でモニターの光りに照らされる、座ったままのプロド。そしてメリウスと2匹の蛇の影が映し出されていた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
最近セリフが多くなってきてるとか言っちゃダメだぞ?
話をまくってるんだから!とか理由じゃないから!絶対違うから!!!絶対だぞ!!!(迫真)




