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バカ殿様に転生しました。  作者: 吉良山猫
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内なる敵

誤字脱字等ありがとうございます。主人公は源氏でも吉良家なので足利家、吉良家、今川家の吉良家の末裔の設定です。

名古屋城内に人足として様々な物達が集まってきている話をしていたが、木下藤吉郎率いる異形の集団山の民達の行動に俺は頭を悩ませていた。


木下藤吉郎は農民出身の後の太閤豊臣秀吉その人であるが、それは後世に作られた偽りのものでありその正体は異形集団山の民の長なのである。


山の民の詳細は未だ不明な点が多いが、山で自給自足で暮らす善良な民などでは勿論なく、忍び働きや盗み、強盗、強姦、人攫い、暗殺など闇に関わることをなんでもやる恐ろしき集団なのだ。


後世の記録では織田家より天下を簒奪して日の本を統一した豊臣秀吉は才能に溢れた苦労人のように言われるが本質はそうでない。


木下藤吉郎は大の女好きで性格も悪く邪悪な性格であったが、配下の山の民の情報収集により他者の立案した手柄を横取りして自身の手柄とすることで立身出世をしてきたのである。


要するに山の民を使い情報戦に勝ち、他者の猿真似でのし上がっていくわけだから、猿やハゲ鼠のあだ名は伊達じゃない。


しかしそれは外見の例えから来るあだ名であり、その本質は残忍でずる賢い屍肉を喰らうハイエナであると俺は思っている。


そんな木下藤吉郎は、名古屋城主となった俺におもて向きは媚をうり笑顔で近づいて来ているが、裏では山の民を使い俺の発案した物を横取りしようと必死なのである。


俺としては木下藤吉郎は大嫌いであり、今すぐにでも始末してやりたいのは山々なのだが、父信長の覇道の為に仕方なく生かしている。


俺がここまで木下藤吉郎を嫌う理由は、前世で俺が調べた本能寺の変の実行犯を含めた黒幕5人の1人だからである。


俺は聖人君子ではないので勿論その5名は許すことはないし、必ず落とし前をつける。


最初の狙いは木下藤吉郎ではないが、嫌がらせ程度のことはしてやることにした。


俺は葵と滝川忍軍に命じて美的な物が大好きで美しさを追求していると言う噂の菩提山城の竹中半兵衛を俺自身を美男子だと餌にして拉致と言うか誘い出したというかの形にもって行った。


そして俺はそのことに深い後悔をすることとなったのである。


「葵、私は竹中半兵衛を連れてこいと言ったはずだよな?」


「フッフッフッフ勿論です。葵は茶筅丸様の命じた通り竹中半兵衛を連れてきたのです」


「では目の前の女子は誰なのだ?」


「オホホホホ、何をおっしゃいます茶筅丸様。妾が竹中半兵衛にございますわ」


そう竹中半兵衛の正体は女装家ならばまだ良いのだが、俺が見る限り完全なるおかま…ゲフンゲフンではなく心は乙女のニューハーフだったのである。


「茶筅丸様はがまがえるみたいな斎藤家の跡継ぎの坊ちゃんと違い見目麗しく可愛らしいわ。妾がほしいのでしょう。いいわ貴方につかえてあ・げ・る。ウフフフフフ」


いつのまにか無礼にも俺の横まで近づいた竹中半兵衛は俺の耳に息を吹きかけると俺は泡を吹いて意識を失ったのである。


目を覚ました俺は全身蕁麻疹に犯されており、悪寒が治らなかった。


竹中半兵衛のような特殊な人材も受け入れられる父信長になんとか押し付けるしかないと心に誓った俺であったが相手の方が一枚上手であった。


油断していると半兵衛は俺に指を絡めてきたり、耳を甘噛みしてくる。


やめてくれ、やめてくれ恐ろし過ぎる。


木下藤吉郎から第一の軍師を奪い去った結果、違う意味で俺が苦しむ羽目になった。


そして目配せをさせながら「茶筅丸様私は男女どちらもいけますので心配なさらず」と物騒なことを言い放っているではないか。


俺は錯乱して涙目になりながら「葵、俺が悪かった!クーリングオフ、クーリングオフだ!元いた場所に返してこい」と言い放つも葵は頭にはてなマークを浮かべるだけなのであった。


しかしおかしい、何かがおかしい。


俺は腹真っ黒は武藤喜兵衛でお腹一杯なのであえて現在主君を持たず登用することが可能で登用すれば大幅な戦力向上を見込める本多正信を見て見ぬふりをしてるぐらいである。


竹中半兵衛は聖人君子な感じであり安心安全な人物であると思っていたのだが、癖があると言うか癖が強すぎるだろう。


竹中半兵衛の死因は結核として有名だが、今は梅毒ではないかと疑ってしまう。


まあ史実では若くして病死してしまうが、俺が衛生的な環境と栄養のある食事、免疫強化の開発した乳酸菌飲料を飲ませておけば病に倒れることはなくなるとは思うのだが、生理的に史実のまま天に召されて貰うか命を助けようか迷ってしまうのは俺だけではないはずだ。


竹中半兵衛の半は半分男で半分女の意味であり、べえはあっかんべーだろう。


俺がどう足掻いても何故か竹中半兵衛に好かれてしまい、クーリングオフもきかなかった為、俺はしぶしぶ半兵衛を家臣に加えた。


俺が半兵衛に迫られてたじたじになっているのを葵は腹を抱えて大笑いしていたのでゲンコツをくれておいた。


涙目で葵が馬鹿になったら茶筅丸様のせいだと言ってきたのでそれ以上馬鹿になることはないから大事ないと苦笑いする俺なのであった。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんでそんなに秀吉を嫌うんですかもしかして駒姫のファンのかたですか。
[気になる点] 半兵衛が奥ゆかしい受け専なら良かったのにとも取れる主人公の態度が今後どうハッテンするやら…
[気になる点] この半兵衛の設定だと、どうやって史実の秀吉は竹中半兵衛を登用できたんだろうか?容姿では無理だろうし。そもそも女好きの秀吉だと生理的な嫌悪感がありそうで、近くに置きたくはないだろうし。関…
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