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あまりの臭さに目を通り越して耳までいってしまった
臭い夢だった。臭さで目が覚めたのだから、よっぽどに臭かったのだろう。臭いアイコンのスカンクのおならが、本当はおならなどではなく、お尻周辺の臭袋から強烈な霧状の液体を放射状に噴射され目が沁みてくる、あの臭さの上をいく。
すぐ周りは薄暗く糞尿の立ち上がるポッとん便所で、その中に閉じ込められていた。明かり取りの小さな曇りガラスの上に臭いの粒が黄色や青に固まって肥大化すると、黒い斑のシミや単細胞のせん毛までが生えてきて、勝手に辺りを動き回り、ざワザワざシザシの音まで聞こえてくる。
嗅覚を除いた全ての処で、そこまで味わった。