マグナム弾の先端に似たあたま
ふらふらしない猥褻な夢だった。
両手で扱わなければいけないような、しっかりした銃を握っていた。それが一番強力な44口径マグナム弾を装填してるのは分かっていた。自動操縦の四角い銃把が握られていても、弾倉はレンコンの輪切りを横に大きくはみ出した回転式拳銃だ。
何発も撃った熱い銃身を冷やそうと、詰まった弾倉を抜きとり地面に落とす。
弾と火薬の抜けた薬きょうが、パーンと、散らばった。まだ弾のついてたのも残っていたようで、マグナム弾特有の頭のくぼんだニッケル色が見える。
地面に落ちたとき、金属特有の硬くて重々しい音だと期待したら、パラフィン紙の乾いた軽い音がした。
踏み込み見入ったら、残り弾はスズメバチの頭に変わっていた。
ブぉーんとこちらに向かい、直角に飛び立ってくる。
やられてはいけないと刎ねたら2匹になっていた。もう1匹は目の前まで近づくと、連射の熱さでなのだろう、半分は食いちぎられ持っていかれた恨みがましい顔を向ける。
こうした因縁まで向けられてはと銃ごと投げ出し地面に置き去りにしようとしたが、手に焼き付いた因縁はそうそう放してはくれない。
因縁などと余所いきの言葉ではぐらかそうとしてる間に2匹とも憑依して、うすら青い顔のカマキリに変わっていた。
ひとつはオスで、ひとつはメス。
半分食いちぎられた方がオスなのは分かっている。メスの憑依は途中だったのか、わたしがそう気づくまで待ってたか、前脚に折り畳み隠し持っていた大鎌を急いで組立て、そこまで大仰にしなくてもいずれ朽ちて落ちてくのにの千切れそうなオスの頭を、瞬時に殺ぎ落とす。
あたまは、そのまま、地面に落下する。
小さかろうが、半分だろうが、あたまが切られ落ちたのだから、濁音が返ってくるのを期待したのに、今度もやっぱりパラフィン紙の乾いた軽い音だ。
濡れた勃起の痛さで、覚めた。




