44/231
協議の結果
協議をしている。何かわたしの協議をしているらしい。
それでも、それは、わたしのためのもののようなので、安心して任せていられた。大柄の黒い背中の男たちが寄ってたかって輪になって、中を見られないようヒソヒソをやっている。そのうち半分は本当に実の声でヒソヒソの声を出している。いい歳してるのにこんな真似までと、口をとんがらせ、それでも上の男たちが怖いからやめるはずはない。
わたしのための協議だもの。3人も居れば十分なのを、もったいつけて輪になって様になる人数を集めたものだから、こんな風にあぶれるものが出てくるのだ。
それでも、それは、衆人環視の手前もあり、大相撲の物言いのようにすぐに決着をつけて、黒門付き羽織袴姿の男たちは観客席の中の自分の席に戻る。
きっと、この後、マイクをもった上の者のだれかひとりが結果を話すのだろう。わたしに向かってというより、中断し待たされている観客のために話すのだ。
結果は知れなかったが、わたしのための協議だと分かっていたので、安心して覚めた。




