アダムが女だったら良いのに
〜ある日の登校中〜
私は姫に常日頃思っている疑問を、さりげなく言ってみた。
「なんでアダムは女じゃないの?」
「え? 水何言ってるの? 怖いよ」
姫は当たり前の反応を示した。
「アダムって最初の男の人でしょ? 確か」
「うん多分そのはずだけど」
「だからもしアダムが、女になったらこの世は女だけになるわけじゃない?」
姫はそんな熱弁している私を、少し引き目で見ていた。(ああ良い)私は変態じゃないぞ!
「もしこの世が、女の人だけになったら私と姫が付き合ってるのも堂々と言えるわけじゃない? それにそれにもしアダムが女だった場合女同士でも子供が、産めるわけじゃんってことはだよ、意味のあるS──」
私が今している熱弁の一番大事な部分を、言おうとしたタイミングで、私は姫に笑顔でぶん殴られた。(私は、言葉とか目線とかが好きなのであって殴られたりする痛みは好きじゃない)
「痛いなー! 何すんの姫!」
「うっさい! このドM! 私はこの作品を健全な──あー尊いって思ってもらえる作品にしたいの! だから水が言おうとした言葉は言わせないから!」
「良いでしょ別に、下ネタ言ったって! この作品書いてるやつ笑いのセンスないから、下ネタ言わないと笑い取れないの! 西◯◯新先生見たく会話だけで笑いとるの無理なの!」
「無意味に人の名前出さないで! この作品書いてるやつ、カクヨムとなろうがどこまで作品とか人の名前とか出して良いのかわかってないんだから、下手したらBANだよBAN。」
「でもこの作品の一話で、ガンガン物◯シリーズって名前だしてるけどそれは良いの?」
「だってあの時私部屋の中で待ってなきゃだったし。」
「はーいメタ発言! ここまで我慢して読んでくれていた人がブラウザバックしましたー! 全部姫のせいー!」
「うっさいうっさいうっさいー!! 水はドMのキャラ設定でしょ! むやみに私を責めないで! それにメタ発言なら水もいっぱいしてたし」
「うっさいうっさいうっさいー! 私はいっぱい悩んだよこの作者のせいで、MなのかSなのか何回も何回もでも作者の、普段強いやつがある理由で弱くなるのが良いっていう、変な趣味の性で私はMにさせられたんだ。」
私は泣いたふりをした。
しかしそんな泣いたふりも姫には、効かないようで、なんと姫は私の顔をもう一発殴った。しかもさっきよりも強く。
私は怒った、髪を金髪に染めて立たせたいぐらいに怒り狂った。
「今のは痛かったぞー!」
「それ金髪の方じゃないし、しかも文字にしてるから全く迫力ないし」
私は別に姫と喧嘩したいわけじゃないので、殴らずに話題を変えた。
「話題を変えよう」
「突然すぎじゃない? こっから星一つ破壊するほどのバトルが始まるんじゃないの?」
「は?」
ぶったかれた。
「それで? 話題変えるってどういうこと?」
「姫も男がいなくなるっていう案は、賛成だよね」
「いや反対」
予想外の反応だった。
「だって男がいなくなるってことは、阿良◯◯君とかキ◯トとかお兄様とかがいなくなるわけでしょ? そんなの無理生きていけない」
「姫の方がキャラ名出してるってことは、一旦置いとくとして姫ってもしかして、男の人が好きなの?」
私は今回本当に目に涙を浮かべていた。
泣いていた。もし姫が男が好きというなら私は、無理矢理、姫と好きあっていることになってしまう気がして、涙が止まらなかった。
姫は私の涙で何かを察してくれたようで、強く強く抱きしめてくれていた。
「ごめん、私が勘違いさせるようなこと言っちゃって、私が好きな男は2次元だけで、リアルの男なんていらないよ。これは本心。だからホントに好きなのは水だけ」
「ホントに?」
と上目遣いで姫に聞くと。
「ホントだよ」
という返事が、笑顔の姫から返ってきた。
「じゃあキスして」
そういうと姫は多少照れながらも、顔を近づけてくれた。
「姫大好き」
「私も水のこと大好き」
「今回全く吸血鬼要素なかったけど、大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫気にしない気にしない」




