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異世界は一瞬の煌き 続編  作者: 肥後 椿
8/30

異世界は一瞬の煌き (第8部)

長老の、古布(羊皮紙)には現代文字

楓が、魔女からもらった古布には

楓にしか、読み解く事の出来ない文字


年代も、実際は

どちらが先に書かれた物なのか?

様々な疑問も残しつつ…読み解いていく


「総ての異世界にある、羊皮紙を揃えないと

全容はわからないけど…取り敢えず…

次に向かう異世界の場所は、わかったわ」


長老

「うむ…」


隆史

「楓…僕も一緒に行くよ」


叶恵

「私も…行くわ!」


「ありがとう叶恵、だけど

今度行くあの異世界には、私と隆史さん

そして…彼と一緒に行かなければならないの」


叶恵

「そう……理由は聞かないわ…

楓を、信じて ここで待ってるわ」


程なくして、1人の男性が、

長老の部屋へ通された、楓は一瞬息を呑んだ

楓の住む世界の後輩、佐藤に瓜二つなのだ


長老

「楓と隆史、そして彼が、

今から、あの異世界へと行くのだ」


「ありがとう、私達に、力を貸してくださって」


隆史

「よろしく」


耀

「光栄です」


耀は、長老が選びし、異次元を自由に行き来できる、唯一の人物、白きローブを纏っている


楓、隆史、そして耀の3人は、

大樹へと向かう、楓が呪文を唱える

大樹は眩い光を放つ、3人の姿は消えた

叶恵達は、長老の屋敷へと戻って行った


「着いたわ」


隆史

「ここか…楓から話を…聞いてはいたが…」


耀

「……………!」


そこには、叶恵達の世界が、荒れ果てた場所

もう1人の叶恵がいる、あの異世界だった


耀

「これは………!!」耀は呆然としている


「大丈夫?…耀さん…、そう、ここはもう1つの

耀さんが住んでいた世界の…未来の場所ょ」


見る影さえない、その街の姿は耀にとっては

衝撃的だった


叶恵

「…待ってたわ…急いで、乗って」


振り返ると、そこには、この世界の叶恵が居た

3人は、叶恵と共に、この世界の大樹へと向かう

大樹も、枯れ果てている


楓は、大樹へと小枝を翳し、大樹の周りを回りながら、最後に、その小枝を根元へと突き立てる

メキメキ、バリッバリッ…と音を立てながら


大樹は、淡い光を放ち始める、4人が見つめる中

枯れ果て、葉も落ちた枯木の枝が、見る間に

光り輝く大樹へと変貌した、大樹の丘も


緑豊かな、丘へと染まっていき

光が、街全体を覆い尽くしていった


「行きましょう!」


隆史

「ああ!」


耀

「…素晴らしい景色に生まれ変わっている!」


叶恵

「急いで!…多分…あの場所にあるはずょ」


4人が向かったのはこの異世界の、

森の奥、湖のあの場所に着いた


「この世界の湖って、

こんな…色をしていたのね?…」


エメラルドグリーンに、染まった湖の横に

耀が手を翳す、湖がさざ波始めた

サーッ…ザァーッ…ゴォーッ……渦を巻きながら

湖の水が、上へと登っていく


「そろそろね…」ズズズズッドドドドザッバーン…


湖の水は落ち、元に戻る、湖の真上には

空の一部に、空洞ができている

空洞からは、何色もに彩られた

美しい光が、湖の方へと、差し込んでいる


「見て!…あれよ」


隆史

「楓、僕が取って来るよ、じゃ、頼むよ耀」


「隆史さん、気をつけて」


隆史

「ああ!大丈夫だょ、楓」


耀

「あぁ…任せてくれ」


耀は、ダイヤモンドの様に

燦めく石を取り出し

天上の空洞から、湖へと伸びる光に投げる


天上から、何色にも彩られた光は

投石を、吸収するように一瞬明るく光り

真っ直ぐに、湖へと伸び、そのまま

楓達の元へと伸び続け、輝く道へと変わった


隆史

「じゃあ…行ってくる」


隆史は、光りの道を湖の中央辺へと

さしかかった、天上から伸びる光りが

湖に届く中間に、細長い木箱がフワフワと浮かんでいる


隆史

「取れた!…耀、今だ!…呪文を」


耀

「ああ…わかった!」


耀は、別の宝石を、取り出すと呪文を唱え始める

細長い木箱は、ゆっくりと隆史の手元に落ちてきた…隆史が木箱を掴み、湖へと辿り着く


耀

「うっ…はぁー」片膝をつく


「大丈夫?…耀さん」


耀

「ええ…大丈夫です」


隆史

「君のお陰だ…耀、ありがとう」


叶恵

「無事、木箱を手に入れられたわね!」


「えぇ…これで羊皮紙が、3枚になったわ

この異世界も…元に戻せたわ」

楓の瞳から、涙が溢れたていた…


楓達は、木箱を手に叶恵の家へと一旦戻った

この異世界にも、木々が揺らす音が優しく

聞こえていた


「この羊皮紙には…何が書かれているのかしら?

次の鍵となる、場所以外に…」


木箱を開ける、その羊皮紙には、文字ではなく

場所を示す地図が、描かれていた

楓は目を閉じ、羊皮紙を撫でると地図上に

地名が次々に、浮かび上がってくる


「次は何処なの?…どの異世界へ

行けばいいの…」


隆史

「楓ーーー!」


耀

「まずい!…」小枝を出し呪文を唱える


叶恵

「楓さん…!」


楓の、体全体が真っ白な光に包まれていく

羊皮紙に乗せた、楓の手から薄っすらと

消えていくように、楓の体は光をはなちながら

羊皮紙の中へと、吸い込まれそうになっていく


「大丈夫ょ…大丈夫!…」

何色にも彩られた、あの湖の天上で見た

光が、点滅を繰り返しながら、楓を包み始める

パーーーーーンッ……ドーーーーンッ……


凄まじい、光と音が、天上から楓へと

雷の様に…落ちた

同時に…辺りは静けさを取り戻した

楓は発光している何色もの光が、

楓の体から、発せられていた


「大丈夫ょ…安心して」


そう微笑む楓の、髪の色は、金色に輝き

瞳の色はエメラルドグリーンに変わっていた


楓の変貌に、声も出せずにいる隆史達を

微笑みながら…


「次の場所は、光で闇を照らすのよ」


隆史

「まさか!!…」


「えぇ…隆史さん…そうよ」


耀

「あの異世界なら…これを…」


「ありがとう、耀さん、ここからは、

私、1人で行かなくては…」


耀から受け取った石は、エメラルドに似た色を

している、放つ輝きの中に

鈍く仄暗い光が薄っすらと見えていた

























































































































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