異世界は一瞬の煌き 続編 第5部
とある場所へと赴いた
楓達…そこには一人の魔女
闇黒から叶恵の一部を取り戻し元に戻す為
に楓達は…
楓達が、着いた場所
深い森の奥
薄暗く、じめっとしている
3人が訪ねたのは
1人の魔女
魔女の名は、魅奈魔
魅奈魔の屋敷は
陽の光さえ届かぬ、暗い場所にあった
魅奈魔
「珍しい客だねぇ…クックックッ…お入りよ…」
不気味な笑を浮かべ、屋敷へと、迎い入れた
魅奈魔
「お前達が来ることは…知っていたさ…
クックックッ…
私に訪ねたい事があるんだろう?…代償は…
そうさな…」
楓
「わかったわ…」
3人は、アンティークのソファーに腰かけ
恐ろしさもあったが
魔女の話を、固唾をのみ聞いた…
魅奈魔は、若く美しい魔女、今まで幾つもの街で
人を惑わし、操り、真実を、塗り替えてきた
この世界ではなく
別の異世界から、此処へ来た一人だった
魅奈魔は、人を惑わす
隆史と真は、此処へ訪れる前に
あるものを、身につけていた
魅奈魔の、真実の姿を知り
人々に、話すものの、信じてもらえず
儚く、この世を去った女性がいた
その、女性が、最後に、流した涙とされる
「真実の涙」
という宝石
その宝石は、紅く哀しい色をした宝石
彼女の血の涙が
宝石になった、と、云われる宝石だった
隆史と真は、魅奈魔に
惑わされる事のないように
その宝石を、身につけていた
魅奈魔から、話を聞き終えた楓達は
あの湖へと向かった
楓「あった!…あったわ!」
何度も、湖の底へ潜り
楓が、見つけ出したものは…
宝箱のような形をした…小箱だ
魅奈魔という魔女が
代償と、引き換えに話してくれたのは
3つあり
その中の1つ
それが…この小箱だった
魅奈魔から、貰った鍵は
ガチャリ…と重い音をたてながら、開いた
小箱の中には、古い布と
ダイヤのような、宝石が数粒入っている
古い布は羊皮紙の様に思えた
古布に書かれた文字を、
楓がゆっくりとなぞる
書かれた文字は、現代の言語ではなく
年代も、特定できない様な
古い文字の羅列
読むことは不可能だった
しかし
魅奈魔から、聞いていた通りに文字を
楓がなぞると、書かれていることがわかった
そこに
記されていたのは
叶恵を元に戻す方法
そして
闇の異世界が生まれた理由
古布に、書かれていたのは
異世界の秘密、ともいうべき、ものだった
楓がなぞる度に、浮かんでくるイメージ
そのイメージは
楓の、遠い記憶とも
リンクしているかの様に思えた
楓からは
不思議と、涙が一粒こぼれ頬を伝った
魅奈魔が、代償として選んだのは
真の、叶恵への愛
その、心だった
ホテルに、戻った真は、感情の起伏の無い
無表情で、冷たく暗い瞳を、している
魅奈魔
「1年以内に…お前達が…
叶恵を、闇黒から取り戻す事が、できたなら
その時、真の心は、返してあげよう…
できなければ…クックックッ…」
魅奈魔は、この世界の住人ではなく
闇の異世界から
この世界へ自ら望んで来た魔女だった
楓は、文字を読み取りながら
頭の中に、映画を見るように
浮かぶ映像に、魅奈魔の姿も見えていた
闇黒と魅奈魔は
元々は、一対の闇そのものだったこと
そして
その闇が、裂かれた理由は…
叶恵と、楓が異世界を、行き来したことにより
この闇の異世界も…また
別な、世界へと変貌してしまった
更に
楓は、幾つもの異世界を、元に戻せる事を
読み取っていく…
しかし
そこに、書かれていることは、
楓にとって
あまりにも、辛く、哀しい選択
楓は…あの不気味な笑を浮かべた
魅奈魔の、禍々しい笑い声を
思い出していた…
古布は、小さく折りたたまれて、いたものの
それは
新聞紙を広げたほどの、大きさになっていた
そこに
書かれている、文字は小さく
犇めくように
びっしりと埋め尽くされている
楓は、頬を伝う涙が、
文字を、なぞる指に、落ちていくのを感じていた