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異世界は一瞬の煌き 続編  作者: 肥後 椿
4/30

異世界は一瞬の煌き 続編 第4部

闇の異世界から戻れた叶恵


闇の住人の声は、

漆黒の闇の中、総ての方向から聞こえてくる


叶恵

「私は…

どうなってるの?…元の体に戻ってるわ」


闇の住人

「…君が…戻る時が訪れた…」


叶恵

「えっ?!まだょ…だってまだ私は…」


闇の住人

「…いずれ…わかるだろう…その時がくれば」


叶恵

「待って!まだょ…まだ…」…


叶恵の後方から

凄まじい風音と眩い光が照らした瞬間

そのまま叶恵は

はじき出される様に、この世界へ戻されたのだと

話し終えた

叶恵は…3人をゆっくりと見渡しながら


叶恵

「私は…この世界に戻り

ここが楓の世界だとわかったの…あれは夢じゃなくて真さんもこの世界に居るって…だけど…」


「…叶恵…大丈夫ょ…話して…」


隆史

「何かあったんだね?…」


真「叶恵…僕はどんな君でも受け入れるょ

だから…話してほしい」


叶恵

「あの世界で私の中の何かが変わったわ…

体に戻った後も体温は戻らず…

まるで氷の様に冷たくなったままだった

の…何をしても体温は戻らず、

ずっと…冷たい肌のままなの…今も…」

真は、そっと叶恵の肩を抱き優しく引き寄せた


楓と隆史は、2人をホテルに残し車へと戻った

明日、また来るからと2人に告げ…


翌朝

ホテルへと訪れた、真と叶恵は、互いの顔を見合わせ、頷く


叶恵

「これを…見てほしいの…」

上半身の服を脱ぎ

胸下から腹部へと手を翳し、上から下へ滑らせた


楓と隆史は…驚いたが…それを見つめていた


叶恵

「驚いたでしょうね…ごめんなさい…これが、今の私…

私であって、私じゃない、闇の住人であり

闇黒の一部となった、今の…私の姿ょ…」


叶恵の、胸下から腹部にかけ、漆黒の闇の空洞があった

漆黒の闇の空洞を、見つめていると

その闇に、飲み込まれそうな、感覚を憶えた


楓も隆史も、驚きはしたものの

叶恵の気持ちを思うと…驚きよりも、深い哀しみを感じた


「絶対に…何としても…取り戻しましょう!

叶恵の総てを 闇の異世界から…!」


4人は、固く手を握り合い…

叶恵が、この世界へと、戻って来れた場所へと向かった


そこは

大きな湖と森のある場所

どこか…叶恵のいた異世界に、似ている


すでに

空は暗く、夜になっていた

夜空には、幾千もの星が瞬き月が輝き

透き通るほど、美しい湖面には、月が映っていた


叶恵

「ここよ…私は…この世界に戻って着た時…湖に浮かんでいたの…」


叶恵は、何度となく、ここに訪れ

試したのだと話した、手を翳してみる触れてみる

湖へと入ってみる…

しかし、どれもダメだった…と話した


叶恵

「4人と共に訪れた今夜、もう一つ、試したい事があるの

怖くて出来なかったけど…」

そう話すと、叶恵はゆっくりと服をめくり

湖に向けて、闇の空洞を開いた


ゴォーーーッ………ザァーーー…

湖面は波立ち、強風が森の木々を揺らした


次の瞬間…

湖の底から、声が聴こえてきた


闇の住人、闇黒の声だった、


それは

叶恵が、聞いていた真の声ではなく

低く重い声だった


闇黒

「叶恵か…」

叶恵

「ええ…私よ…」

「あなたが…闇黒?…叶恵を元に戻して!」


闇黒

「それは…できない…叶恵は私の一部となった、

それが…叶恵が起こした

異世界総ての均衡を保つ、唯一の方法なのだ」


「そんな!…何か…何か…あるはずよ!」


叶恵

「闇黒…私は、もう…元の体には戻れないの?」


闇黒

「何を悲しむ?…何を嘆く?…

それが…君が起こした事の結果だ…」


叶恵

「ええ…そうかもしれない…禁を破り…楓と私の異世界を繋げ

新たな異世界を生み…異世界総ての、均衡を崩してしまった

だけど…あまりにも…大き過ぎるわ…」


闇黒

「叶恵、君は、この世界から出ることは、許されない

また、均衡が崩れ私に飲み込まれても良いのか?」


叶恵は、全身が震え、涙が溢れていた


「いいえ!…他にきっとあるはずよ…私は、諦めないわ

叶恵も元に戻して…均衡が崩れることのない方法が、

きっと…あるはずよ…闇黒!お願い…教えて!」


闇黒「…」

沈黙のあと、またあの風音と湖面が波立、静けさが戻った


闇黒は、何も告げるこなく消え…

森も、湖も、静けさが戻った


叶恵

「これで…はっきりしたわ…私がこの闇の空洞を…」

そう言うと…その場に、気を失い倒れた


3人は叶恵を抱え…車へと戻った

ホテルへと戻り、叶恵の意識が戻るのを待った

その間、3人は話し合っていた


隆史

「これで…はっきりしたね…

叶恵さんがあの闇の異世界へ…行く鍵となる…」

「ああ…何としても…叶恵を元に戻さなくては…」


「ええ…叶恵を取り戻しましょう…」


程なくして

叶恵が目を覚ます、ホテルの窓からは

柔らかな朝日が、部屋の中に差し込んでいた


目覚めた叶恵は、疲れ切っているように見えた


叶恵

「私なら…大丈夫ょ…今夜も…あの湖へ…」膝から力なく崩れる


「叶恵…気持ちはわかるわ…私も、隆史さんも、真さんも、

同じ気持ちよ…だけど…今は、叶恵…休んで

体が快復してから、

また行きましょう?…ねっ?…」

叶恵を、寝室に寝かせた楓は部屋に戻り


「叶恵は…まだ動けないわ…だから、探しましょう?3人で、闇黒から叶恵を…取り戻す方法を…」


一旦

隆史と楓は戻り、真は叶恵と、ともに

そして

楓と隆史は…叶恵の快復を待ちつつ、調べ始めた

闇黒の正体が、いったい、本当は何者なのか?


何処からきて、何処へ…

いつ闇黒は生まれたのか?

目線を変える必要もあった…


楓の住むこの世界でも、

異常と思えるほど、様々な事が起き始めていた

楓の住む世界と異世界は

重なりあっている


パラレルワールドの、均衡が崩れ

重なり合った次元は、特定の場所と時間だけではなく

新たな異世界が生まれた


その源

それは本当に叶恵の起こした事が要因なのか?


謎や疑問を、1つ1つ紐解いていく

それは

途方もない時間で、猶予も少ない


次元の裂け目

それを防ぐ方法


長い時間と、迫る期限

3人は、とある場所へと赴いた













































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