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異世界は一瞬の煌き 続編  作者: 肥後 椿
29/30

異世界は一瞬の煌き(第29部分)

今朝は、朝から雨が降っていた

冬の雨は、冷たく感じる

楓は、隆史とともに

正月休みを、過ごしていた


透明の異世界(元闇の異世界)

の扉は閉ざしても

扉の場所には、空中に浮かぶ亀裂ヒビが残っていて

不安定な異次元の為

完全には閉ざせない


透明の異世界への、扉を閉ざした後

楓の、体力は、ぐっと落ちていた


お正月には、神社ヘ参拝にでかけた

ズラリと、並ぶ初詣の参拝者

この日は、楓も着物を着ていた


隆史

「綺麗だょ、楓」


「ありがとう、隆史さん」

少し頬を赤く染める


参拝巡りが終わり

隆史と2人で、両家の実家に行った

TVからは、正月番組が流れている

本当に、普通の正月を、迎えている

この現実が、楓には

嬉しいものだった


実家から、楓の家へと帰宅

隆史と2人になる


隆史

「疲れてないかい?」


「ええ大丈夫ょ、ありがとう」

着物の帯を少し緩める


お正月も終わり、普通の日常が訪れた

体力も、回復してきた楓は

異世界の、扉を閉ざしに

未来の、異世界へと訪れ

扉を閉ざす


光る石(淡い色の宝石)を置き

呪文を唱え、ゆっくりと

掌を翳しながら

右から左へと半円を描く

やはり空中に亀裂が残る 


亀裂の部分は、輝きを放ちながら

空中に浮かぶ

ガクッと膝から崩れ落ちる


隆史

「楓、大丈夫かい?…」

心配そうに、楓の顔をみる隆史に


「ふぅ…大丈夫ょ隆史さん」


思った以上に、扉を閉める事は  

体力を、奪われる


これでまた1つ

異世界への、扉を閉ざした


扉を閉ざすと、何処からか

「ブゥゥゥゥーン…」と重低音の音が聞こえる


透明の異世界を、閉じた時にも

聞こえた音だったが、前回より少し大きく聞こえた


この音は、香穂の居るあの異世界で聞こえた音に、似ていた


隆史と共に、楓の部屋へと戻ると

叶恵達が訪れていた


叶恵

「お留守にお邪魔してます」

無邪気な笑顔を、楓に向ける


「いらっしゃい」

楓もまた笑顔で応える


最近では

自然に、笑顔になれるようになっていた


4人揃った所で、耀や、香穂も呼び 

新年会を開いた

久々、全員が笑顔で過ごす事ができる一時だった


これで、2つの扉を閉めた

不安定な次元の扉、亀裂は気になるが、今出来ることを、精一杯やる


楓の体力が回復して

次の扉を、閉めれるようになるには更に数週間かかる


光る石は

楓の、部屋の一角に箱に入れて

置かれている

時折、不定期に光を放つ


楓の部屋で、数時間過ごしたあと

叶恵の異世界へと行き

叶恵達の、部屋で数時間を過ごした

この異世界への扉は、最後なのだが

一番繋がりが深い異世界だ


普通の閉ざし方では難しく

それも

新たな、1枚になったあの古布

に記されていた 


楓は

叶恵達と、香穂の異世界へと行き

光る石以外の、扉を閉ざす為に必要な特別な鏡を探しに来た


特別な鏡は、マーシャルの船に

あったものだ

マーシャルが、香穂の家へと預けたものだった、他の異世界へ置くと


また、異世界の扉が

その鏡を、通じて

開いてしまう、危険な鏡の為


唯一安全な、香穂の家へと預けた物だった


最後の扉を閉ざす為には、

光る石と鏡が必要で

更には

楓の体力も今以上に、必要になる


扉と、同じ大きさの鏡には

全体に、装飾が美しくほどこされている

幾つもの宝石も、散りばめられ

目を、奪われる美しさだった


鏡と、光る石を、扉の前に置き

長い、呪文を唱える

また、両手で大きく半円を描き

Mの文字を、型取る様に、しなければならない


いつしか

今朝からの雨も雪に変わっていた

今年の冬は、暖冬だと、TVから流れている

窓の外を見る楓

チラチラと舞う美しい雪


「隆史さん、また雪になってるわ」


隆史

「うん、綺麗だね」

窓際に立つ楓の傍に、隆史が寄り添い

2人で、雪を眺めていた


















 



 
























  















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