異世界は一瞬の煌き(第25部分)
異次元の、歪みを戻すには
重なった時の、流れの部分
パラレルワールド、の部分を元に戻さなくてはならない
宇宙と、別の宇宙も、重なった部分がありその部分にも
パラレルワールドが
生じている
1つ1つを元に戻すには
途方もない時間が、かかる
Mの手助けで、船が時間を行き来する
タイムスリップでスムーズに進んで行く、次元の歪みも徐々に戻り
異世界の均衡も保たれてきた
楓の過去が変わった事で古布に書かれていた最悪の結果からは免れたようだった
楓が見た最悪の結果
隆史や耀が、楓に語れなかった未来は過去が変わる事で、未来のそれを変えていった、Mのおかげだ
Mは、時折空を見上げる
そろそろ、次元の歪み総てが
元に戻るだろう
そうなれば、Mは帰る
彼がきた
別宇宙の、別の異世界へ
耀は、変わった未来を楽しんでいた
楓や隆史を、時折見ては、
満足げに微笑んでいる
叶恵は、真と2人で雪の日には
心臓部へと、様子を見に行ったり
香穂の異世界にある、珍しい古書の読書をしたりしながら、過ごしている
楓と隆史は、Mから学べる様々な出来事を学んでいる
週に数回は、全員の勉強会も行われる
不安定な次元の歪みが、完全に戻るまでは、安心できない
ただ
次元の歪みは、完全に完璧に
戻る事は、難しいとMは教えてくれる
今やっていることは、
不安定な状態を、一時的に改善しているだけで、不安定さは変えられない
1度生じた、次元の歪みを、完璧に戻すことは、難しいとMは話す
安定させた状態を、維持する事が
精一杯なのだと、だから
いつまた、次元の歪みが起こっても
何ら不思議ではない
楓達にとっては、今の状態が、
長く続く事を、祈るしかなかった
不安定な中で、何とか安定させた状態
きっかけがあれば、歪みが起こる
その歪みが生じた時に、これ以上
悪化させない事、
それをやる術を、Mから学んでいる
Mは、あちらの世界へ、帰ったら
こちら側の、宇宙には、おいそれと
来れないらしい
今、楓達が、Mから学べる術は学び
会得して、後世にも、引き継がなくてはいけない、
次元の不安定さは、未来でも変わらず
その時代の、古布を書き記し
解き明かす者達が
また
次元の歪みを、戻さなくてはならない
Mが、教えてくれる、宇宙の総て
宇宙は実は、1つではなく
幾つもあって、その中で異世界が
微妙な、バランスを保ちながら
均衡を保っている
1度起きてしまった、次元の歪みは
これからも、不安定なまま完全に戻れない状態が、未来永劫続くが
それを抑える事はできる
しかし
それは、周期があり
数十年に1度起こる、起こった時に対処するしかない、それは時を経て
受け継がれ、繰り返される
古布も、その年代で現れ
内容も、その都度変わっていく
あの公園は、次元の歪みが1番不安定な所で、起こりやすい場所のため
光る石の1つを、中心部深くに埋め
不安定な状態を、抑える事はできるが、万全ではない事…等々
様々な対処法、その対策を学んでいる
M
「君達の試練とも言える
次元の歪みを、戻すこと、
この戦いが、終わることはない」
M
「君達が、次元の歪みを戻すために守らなくてはいけない、その重みは計り知れないが、周期的に来るその歪みは対処で抑える事はできる、
抑えてる間に、後世へと引き継ぎ
後継者への、様々な準備も必要…」
Mから学べる事は、あと数週間なのか
数ヶ月なのか、わからないが、
楓達は、期間内に
Mから、総てを学んでいった
夜になると、冷んやりとした
冷たい空気の中、空には星が瞬く
Mは、夜になると空を見上げる
彼は、故郷に、思いを馳せているのだろう
Mは、今日も空を見上げる
彼の目には、故郷が見えているのだろう
幾つもの、宇宙と其々の異世界
重なり合った部分は、パラレルワールド
パラレルワールドは
コンパスで円を2つ書く
円を重ね合わせた部分に楕円形が生まれその楕円形の部分がパラレルワールドになる
これは、宇宙も同じ
幾つもの宇宙は、普通重なり合わないが、何かのきっかけで、重なりあって、その異世界の中の未来を変える
異世界が変われば
歪みが更に歪みを生む、悪循環になっていく、それを防げなければ、
次元が、更に歪んでしまう
良い方へと変えるために、楓達の努力は、これからも必要不可欠なのだと…Mは話す
今宵も、また、
Mは、夜空を見上げる
彼の胸中には、故郷だけではないのかもしれない、楓達と、この宇宙の
総てを、考えているのかもしれない
夜空を、見上げる彼の姿を
見つめている楓には
そんな風に、映って見えた




