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異世界は一瞬の煌き 続編  作者: 肥後 椿
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異世界は一瞬の煌き 続編

更に、数日が過ぎても

闇の扉の手掛かりもなく、過ぎようとしていた

楓は、何気なく見ていたテレビの映像に

叶恵の姿を見た気がした、急いで録画し

何度も、繰り返し再生し、叶恵だと確信した


隆史が帰宅、真に連絡を入れ

3人で、その映像を見る…叶恵に間違いない

テレビ局に、その映像の場所を聞き

3人で、向かった


そこは

山々が、連なり大きな湖のある場所だった

まずは、その場所から探しはじめ

数時間経過した頃、少し離れた場所のホテルに

叶恵が泊まっているとの情報を得た3人は

そのホテルヘ向かった


ホテルに着き、叶恵が泊まっている事を確認した

フロントから、叶恵の部屋へ連絡してもらうと

叶恵が表れた


楓は、泣きながら、叶恵を抱きしめた

「無事だったのね?…」

真もまた、溢れる涙を堪えきれず

叶恵を、強く抱きしめていた

3人は、叶恵が無事だった事

その再会を喜んでいた


叶恵は、3人を伴い…ホテルの1室に戻り

今迄の事をゆっくりと話はじめた


叶恵のいる異世界から、次元の裂け目を通り

漆黒の、闇が広がる

あの異世界へ着いてからの総てを…


3人は、叶恵の話に、耳を傾けた

叶恵「あの日…あの闇の異世界へと行った直後

私はすぐに気を失っってしまったの

そして彼に出会った…」


漆黒の闇に包まれ、気を失った叶恵は

冷たく寒い、真っ暗な部屋のベッドで目覚めた

目覚めると、ベッド脇の椅子に

誰かが、腰掛けているようだった


叶恵は、誰?と、声を掛けたが返答はなく

沈黙が続いた…暫くして

ドアを開閉する音がした


叶恵は、冷やりとしたベッドから、起き上がり

手探りで、壁や家具らしきものの形や

配置を確かめ始め…驚いた!


それは、叶恵の部屋そっくりだった

違うことといえば、明かりが1つもなく

周りが闇だということだけだった


手探りで、部屋のドア迄行く、もしも全く

同じ造りなら、この先には

リビングがあり、その先には玄関があるはず


ゆっくりと進むと やはり、リビングがあった

テーブルに、手が触れそこから

その先の玄関まで進み始めた時…


玄関の、ドアが開閉する音がした

叶恵は、リビングの椅子へと、慌てて腰掛ける

すると

そこへ

闇の住人の彼が、リビングへと、やって来た


黙って、リビングの椅子へと腰掛ける

テーブルに何かを置いた

程なく…仄かな明りがその箇所だけに灯った


闇の住人である彼が、叶恵をここまで運び

ベッドに寝かせたのだろう…


目の前に、カップが置かれる音がした

叶恵がカップに触れると、冷たい感触


そっと匂いを、嗅いでみる 微かな香りがする

その香りは 珈琲に似ていた…だが、やけに冷たい

部屋の寒さもあり、体が凍えた


長い沈黙が続いた

闇の住人が、立ち上がる気配を感じ

ふと、顔を上げる

「部屋に戻って休むといい…」足音が聞こえ…

カチャ…バタン ドアの音が静かに響いた


叶恵は、その声に聞き覚えがあった

それは…真の声だった


闇の異世界、例え見えなくも

この異世界に、叶恵の家とそっくりな家

そして

愛する 真の声…全く別の異世界で

馴染み深い家、真そっくりの声の住人


叶恵は、困惑しながらも、

何処か、緊張が解れた気がしていた

闇の住人の彼が、灯してくれた

薄明るいランプを手に、叶恵は部屋へと戻った


部屋へと戻ると、仄かな明かりでも

少しは部屋の中を見渡すことが出来た


叶恵は、この闇の異世界は

やはり、もう一つの異世界なのかもしれない?と感じた

何故、あんな事が起こったのか?

どうして、ここは、

これほどまでにも寒々とした

闇が、広がっている世界なのか?


また…

叶恵は戻れるのか?

様々な想いが、心の中を巡っていた


ここには時計さえない

どれほどの時間が、経ったのかさえも

わからずにいた





































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