異世界は一瞬の煌き(第14部分)
異世界の謎を、総て解くには
異世界で
古布を、見つけた場所を、ヒントに考えてみた
楓と真はこの世界、隆史と叶恵のいる世界
更に耀のいる世界の、大まかに3つの異世界
3つの世界に加え
其々に似た、人物がいる透明の異世界の様に
別の異世界もある
そして
別の宇宙も…
まずは、この異世界の謎、そのためには
叶恵と、最初に出会い
隆史が、古布を納めたあの窓を…
何故、あの窓からなのか?
楓は皆と共に、あの窓と
この異世界の繋がりを探るため
長老の元を訪れた
長老
「そろそろ、来る頃だろうと思っておった」
楓
「お久しぶりです…」
隆史
「お久しぶりです、流石ですね
総て御存知なのですね」
叶恵達も、挨拶をすませると
長老の客間へ通され
そこで長老は
巻き物の様な、筒状の物を持ってきて
テーブル上に、それを広げた
これも、古布のようだった
古布に似てはいるが、まだ年代が浅い様に思えた
その古布には耀と記されていた
以前、耀が、持っている古布にも
耀の名が、記されていた
つまり 耀宛に記された
古布と言うことになるのだろうか?
それならば、耀宛に書いたのは誰なのだろう?
素朴な疑問が、脳裏を掠めた
耀は、古布に記した人物を知ってるようだった
その古布には、今までの、其々の異世界の
古布6枚、別世界の古布6枚(全部で12枚)
が混ざりあい1枚の大きな古布となる事
そして、耀や楓達の事が書かれていた
長老
「あの渦が収まり、平穏を取り戻した日に、
この古布は地下にある古書室に突然現れた
のじゃ…」
楓達は、長老の話に耳を傾けていた
話が終わると
叶恵
「そうなのですね、長老は内容を見られたのですか?私達が来ることを待っていたとおっしゃられましたので…」
長老
「いや、内容はわからぬが、この巻き物を持った時に、そんな気がしたのじゃ」
隆史「長老、この巻き物が現れたのは渦が無くなった日だったと、話されましたが何故地下へ」
長老「…うむ、メロディが古書から聞こえたのじ
ゃよ、懐かしいメロディがの」微笑む長老
楓
「長老、ありがとうございます、この巻き物のお
陰で、総てが解けるかもしれません」
長老「うむ…」
楓
「耀さん、聞いても良いかしら?」
耀
「はい、何でしょう?」
楓
「耀さんは、古布を書き記した人を御存知な
の?」
耀
「…ええ!知ってますとも、とても、よく」
楓
「それは、この中にいる人物?」
耀
「はい、そうです!この中にいますよ!僕の目の
前にね」
楓
「それは…誰なのか、教えてもらっても良いかし
ら?」
耀
「はい、今こうやって話していますよ、楓さん」
楓
「えっ?!」
耀の言葉に、息を呑み
頭の中は、真っ白になっていた
耀
「少なくとも、僕が知る限り、
この古布を、書き記したのは、未来の貴方です
楓さん」
楓
「…!?!…」
隆史
「楓!…」 ドサッ…!と音がした
楓は、倒れ込み気を失っていた
目覚めると、そこは長老の家の客室だった
隆史
「目覚めたね…大丈夫かい?」
楓
「隆史さん…えぇ、ありがとう大丈夫ょ、皆
さんは?」
隆史
「うん、大丈夫だよ…耀さんは先に帰ったょ叶恵
さん達は長老の古書にいるょ、古布がまだある
かもしれないって探してる」
楓
「そう…耀さんはあの後、他に何か話されたのか
しら?」
隆史
「いや、あの後は、特に…僕達が知ってる事だけ
さ…」
楓
「そう…ありがとう隆史さん
それじゃ、私達も行きましょう、古書へ」
地下の古書へ隆史と共に行くと、叶恵達が
珍しい古書に歓喜しながら、古布を探していた
長老
「おぉ…目覚めたのじゃな、大丈夫かの?」
楓
「はい、長老、ありがとうございます」
真
「古布ではないですが、古布にのついて興味深い事が、書かれています…これを見てください…」
長老
「おぉ、それはワシの前の長老の本じゃよ」
一同、古書のテーブルへ腰掛け、本を読み始めた
その本には、古布について、地球上のあらゆる
場所に存在するが、それはこの世界ではない場所だと記されていた、そこへ行くための扉、
その扉は、この古書にあるとも記されている
古書のページを捲ると、数十ページほとの厚さに
小さな、扉の絵が描かれ呪文が書かれていた
楓は、手を翳し唱える、絵の中の扉が
目の前の空間に現れたが、それは楓にしか見えず
どうやら皆には、透明の扉のようだ
長老
「ほぅ…これは!…」
叶恵
「凄いわね、見えないけど触れるわ」
隆史
「この扉は何処の異世界に繋がっているのか?」
真
「だいぶ慣れましたけどこれは…スゴいですね」
楓
「えぇ本当に…行ってみましょう?」
ガチャ…ギィィィィィ…
重く鈍い音をたてながら扉が開いた
ストンッ…!
その扉から、1歩踏み出すと、扉と床に段差があるようで、危うく転びそうになりながら
降りたった
そこは…叶恵の部屋のようだったが、何処か違う
叶恵の部屋の壁の辺りには、ドアがあり
そのドアを開けると隆史の部屋が繋がっている
隆史の部屋の壁にもドアが…叶恵、真、耀
本当にドアで繋がっている、全く別の世界だった
ここも、また別の異世界なのか?
それとも、もしかしたら?…そう思っていたら
すぐに消え
また新たなドアが現れる、開くとそこは、森と湖
どうなっているのか、次々に変わっていく
そして、本の扉はフッと消えて本の中に戻った
もう一度呪文を、唱えようとするが、
特別な石(宝石)が必要なようだった
耀に連絡をする、石を持って耀が戻ってきた
その石を、本の扉の挿絵の上に置いた
石が、スゥーッと本の扉に、吸い込まれていった
そして、ドォーン…
長老の、家の横から、大きな音と扉が現れた
今度は、扉は消えずにあった
楓達は、その扉を開いた
扉を開き
目の前に広がる景色は、またも次々と変わった




