先輩、脱いでもすごいです。
小さな肢体。華奢な手足。高い声。
どれをとっても素敵過ぎます!
私の上司の佐々木純平。26歳。
は、自他共に認める私、ショタコンこと志野恋歌にとって最高な見た目なんです。
でも私としてはもう少し背が低くて、声も高ければ言うことないのですけど、
成人してそれだったら逆にやばいですよねっ
「おい、志野。聞いてるのか」
「はいです!今日はおごってくれるんですよねっ」
今回の仕事が無事成功したから、お疲れ様ってことで食事に誘ってくれた。
私だけじゃないのが、残念なところだけど。
「ああ。だから今日は早く上がって良いぞ。女は準備に時間がいるだろうしな」
それともいらないか。
なんて意地悪なことを言い出す前に荷物をまとめ始める。
「わぁっ先輩さすがです!優しい!男前!かわいい!…では」
余計な一言を漏らしてしまった。
先輩をちらりと横目でみると、案の定。
眉間に皺を寄せてました。
よしっ早く帰ろう。
7時前になり化粧や服の最終確認をして家を出た。
タクシーに乗って居酒屋さんに入る。
あっ先輩居た。
即効でお酒を頼み、ほろ酔い気分になった私は、黙々と食事をしている先輩に近づいた。
「飲んでますかぁ?先輩っ」
近くにきて分かったけど、お酒を飲んでいないようだった。
「いや、俺は遠慮しておこう」
童顔なためかわいい顔をしている先輩にお酒を勧めるのは、なんだかとっても悪いことをしている気分になるので止めた。
「じゃあ私が先輩の分まで飲みましゅ」
そう宣言して数分後。
後日、友人から聞いた話では酔いつぶれた私を呆れながら介抱する先輩がいたらしい。
「う?」
目を覚ますとベットで朝でした。
みたいな展開にはなっておらず。
それでも美味しい展開だった。
「ほら、鈴木。酔いを醒ませ」
ミネラルウォーターを手渡ししてくる先輩に酔ってるせい、と言い訳をして甘えてみる。
「先輩。飲ませてー」
へにゃっと顔が緩んだのを感じて、あっやっぱり酔ってるんだと再確認した瞬間。
「んっんぅっ」
唇から水が、先輩の顔が近い。
あれ、もしかして、キス、してるの?
思わず胸板を押してみるけど、びくともしないし硬かった。
そーと服をめくってみたら、…意外と筋肉があってびっくり。
「何してんの」
妖しく笑う先輩に食べられてしまったのはいうまでもない。
そして私の苗字が鈴木から佐々木に変わったことも、いうまでもない。…かな。