プロローグ
とりあえず、開いてくれてありがとうございます。(号泣)
*注意*
・誤字・脱字あるかも・・・
・わかりにくい(特にこの辺あたり)
※これは、あなたたちが住んでいる世界と少し違う世界の物語・・・
~プロローグ・卯月、書き始め。~
「今日もいい天気だな~。始業式は相変わらず、疲れるけど」
肌寒いぐらいの春風に、快晴とはいかないが立派な晴れ模様。高校生一人、商店街を歩く。
「今日も人混みが絶えないなぁ」
俺が立っている場所は竜尾島。一応、東京都となっているが、小笠原諸島の一角みたいなものだから、都会っていうより田舎みたいな町並みが並んでいる。
しかもいろんな龍の伝説や建造物が数多く残っている。
伝説とは言っても口伝えや、古い書物などが変化したものが多い、中でも一番有名なのは、『銀色の龍』の伝説である。
だからなのだろうか。ここには、『龍』にちなんだ地名が多いし、お土産にも「辰まんじゅう」とかあって観光客もよく来る島なんだ。
「ちょっとそこのキミ」
なんだろう。俺はさっと声のする方へ体を向けた。
「何でしょうか?」
声をかけてきた人は、四十代ぐらいのスーツが決まっている男だった。でも、なぜかボディガードのような人が、二・三人その男にくっ付いている。
「いや~、少し道に迷ってしまってねぇ。悪いが、ここ店を探しているのだが・・・」
とその男は、一枚の紙を手渡してきた。どうやら店の名前みたい。これなら・・・・。
「ここなら、わかります。いまからなら、一時間もあれば着きますけど・・・どうします?」
「そうだな。せっかくここまで来たのだ。キミはこの島の子かね?」
「まぁ、そうですけど・・・・」
「なら、この島を案内してくれないか?キミ・・・えっと・・・」
困った男は、言葉詰まらせ、頭を掻いていた。
まぁ、今日は特に予定もないし、別にいいか。本土から来た人たちを案内するのも面白そうだ。
「えっと、俺は神崎 隆也と言います。案内の件、喜んでお受けいたします」
俺がそう名乗ると、男は「あ」っていう顔をして、俺を指差した。
「あの全国中学校剣道大会の優勝者に会えるとは、私も幸運だな」
「いや~そんな~」
そんな感じで、町巡りならぬ島巡り開始。
さて、最初はどこから回ろうか・・・。気の向くまま商店街を歩いていると。
「よ、隆也じゃんか。珍しいなぁ、こんなところに来てるなんてよ」
ノリよく俺に話しかけてくる、背の低い男が居た。
「神崎君。この子は・・・・」
男は彼が気になるようで俺に聞いてきた。答える義理ぐらいはあるか、あまり気が進まないが。
「えっと、こいつは柳 涼介で、同じ高校のクラスメイトです。」
そう説明すると男は、再び「あ」とした顔をして剃りたてのような顎さすっている。
「なるほど、キミもここの出身だったのか。柳くん」
対して涼介は、考え込みながら男かを凝視している。しばらくすると、涼介は突然、男を指差し。
「あーあなたはッ!」
言葉を続けようとする涼介に、男のボディガードが突然涼介の口を塞ぐ。
「ごめんね。柳くん、今日はお忍びで来ているのだよ。わかってくれるよね?」
涼介は、すぐに首を縦に振りまくっていると、ボディガードは涼介から離れて、男の傍へ戻っていく。
「さすがに、名前を名乗ってくださらないと、呼びようがありませんよ」
そう言いながらトレードマークの黒いヘッドバンドを直す。
そう言えば、俺は名乗ったのにあっちは名乗ってきてなかったなぁ・・・。
「そうだな・・・・。『五郎』とでも呼んでもらおうかな?柳くん、神崎くん」
「はい、五郎さん」
あれ?なんだこのフレーズ・・・。まぁ、いいか。色々あったが、新しく涼介と共に三人で島巡り再開。
とりあえず何所から行こうかと考えながら、歩いているといつの間にか行きつけの雑貨屋へ着いていた。まずはここでいいか。
「ここに入りましょうか」
俺がそういうと涼介は少しため息をつきながら、雑貨屋の中へ入っていく。
それに続くように俺と五郎さんも雑貨屋へ入る。
「おや、神崎さんところの・・・なんだっけか」
「おっちゃん。何度もいうけど、俺は隆也だから、いい加減覚えてくれよ。昔からきてるんだし」
「すまんのう。最近ボケが激しくなってのう・・・。おや、また見かけない顔を連れてきたのう」
「えっとこちらは、五郎さん。今、島案内してるとこ」
「ほほう、そうかそうか。ほれ餞別じゃ、持っていけ」
と言いながらおっちゃんは、ファブレーズを五郎さんに手渡した。
「これはどうも」
五郎さんは丁寧にファブレーズを受けとると、ボディガードに渡していた。
どうやら喜んではもらえたようだ。
ここの雑貨屋は、何でも揃っている。例えば・・・・。
「わっ!」
棚の隣から突然、能面を被った涼介が飛び出してきた。昔からこうだな涼介の奴は・・・。
「こら、勝手に店の商品を付けるな!」
俺が軽く注意すると、しょぼくれながら能面を戻しにいった。そんな感じに何でもあるわけで・・・・。
「じゃあ、おっちやん。また来るからな」
そして、俺たちは次の場所へ行くため、雑貨屋を後にした。
さぁ、次は・・・・。今の季節ならあそこに行ってみるか
「あの五郎さん、ここから少し歩きますけどいいですか?」
「私はいいが、柳くんはそれでいいのかね?どこか行きたい所とかないにかね」
涼介は頬を指で掻きながら、五郎さんの問いに答える。
「あの~五郎さん。俺は今日、何もないからついて来ているわけで、隆也が変な所に連れて行かないか見張ってるだけです」
そう言って涼介はまるで俺の行くところがわかっているかのように、歩き始める。
「待てよ、涼介。置いて行くなよ」
俺と五郎さんは後を追うように、歩く。道のりは、遠く、活気が溢れ返っている商店街を抜け、一気に煙と油と鉄が似合う工業地帯に入る。俺の家もその中の一角だが、今は通り過ぎ、さらに歩く。
工業地帯を抜けると、大きな鳥居と、それに負けないくらいの階段が長く続いている。その階段を登らず、右へ曲がる。そこには、田舎にありそうな田畑の一角に目的地があった。
「着きましたよ。苦労したカイは、あるでしょ?」
「・・・・おお。これは立派な桜の木だ」
五郎さんは、文字通り桜に酔いしれていた。無理もない。この桜は樹齢三百年の大樹で、今でも綺麗に咲き誇っている。風になびけば、枝が擦れる音が心地良くって、昔はここで眠りこけてたなぁ。
「しかし、いつ見ても不思議な桜だな・・・・」
そう俺が心無く独り言を呟いていると、涼介に聴かれていたのか、そっと話しかけてきた。
「何それ」
「なんか、いつも見守ってくれてるような感じでさ」
「へぇ~。俺はそんなこと考えたこともなかったなぁ」
そんな他愛のない会話をしながら、桜を見ていると、日が傾き始めていた。
「五郎さん。もう一つ紹介したいところが、あるんですが、いいでしょうか」
「ああ、もちろん。いいよ」
五郎さんは、機嫌よく答えてくれた。
そして、俺たちは来た道を戻り、大きな鳥居まで戻ってきた。
「ここの上です」
俺がそういうと、二人は黙々と先の見えない階段を上がり始めた。
しばらく階段を上がり続け、やっと頂上へ到着した。そこには、大きく風情のある神社が堂々と建っている。
「ここが俺の一番の場所、辰見神社です。あそこの小屋ではお守りとか売ってますよ」
「ほ~う。ここから眺める夕日は綺麗だな」
「そうでしょ。あっちにも、見せたいものあるんで」
俺は調子に乗って、五郎さんの手を引き、小屋の反対側にある石碑へ連れてきた。
「ここは?」
「ここは、銀龍の石碑。三百年前にあったことが記されています」
「ほ~う。どれどれ・・・・。」
五郎さんは、石碑の記述に興味津々のようだ。俺も久しぶり読んでみるか。
時は、天下がひとつへなった頃。
この地に、はぐれ龍あり。
その龍は人の子を愛し、また人の子を龍を愛した。
二人の間に、子を授かり、幸せだったそうな。
だが、世はそんなことを許さず、龍は滅され、人の子もまた―
その話を村人がしていると、滅されたはずの龍が甦る。
村は地獄と化し、龍を止を知らず、暴虐に身を投じていた。
そして、時は満月。人の影あり。
人は、龍をなだめ、一振りに封じた。
その後、村は平穏を取り戻し、龍は祠へ納めた。
いつ読んでも悲しい話だな・・・。
「あら、稽古以外でここに来たのは何年ぶりかしら」
声の方へ全員振り向くと、そこには巫女姿で長髪を風になびかせる女の子が、微笑みながら立っていた。
「神崎くん。この子は一体・・・・」
「えっと、こちらは立花 風花。俺たちの二つ上です」
「そして、あなたたちのお姉さんでしょ?」
風花は、頬を指で突きながら言う。が、それがお気にめさないのか涼介は、反論する。
「風姉はいつもそうだ。俺と隆也を弟扱いして、俺たちは本当の兄弟じゃないつーの」
「あら、昔は私の後ろを“お姉ちゃん”って言ってついて来てたくせに」
「あ、コラ!他人の前でそんな話すんな!」
そう言って風花と涼介は境内を走り回っていた。そんなことをしている二人を見ていると、五郎さんが、そわそわと時計を気にし始めた。
「すまない、神崎くん。そろそろ店の所へ案内してくれないか?」
そう聞くと、俺もスマートフォンを取り出し時計を確認する。げっ、もうこんな時間か・・・。
早くしないと、店閉めちまうぞ
「おーい!涼介。そろそろ行くぞ」
「あいよ、すぐ行く。」
「じゃあ、五郎さん、行きましょう。」
俺たちすぐさま階段を下り、工場地帯へ向かう。街灯はチラホラ灯が灯る頃。
煙と鉄の臭いがいっぱいする一角で、俺はゆっくり歩みを止め、暖簾をくぐり、中へ入る。
「ただいま、かあさん。お客さんだよ」
「お帰りなさい、隆也。あらら、お客さんね。えっと確かこの辺りに・・・・」
かあさんは、奥へ商品を探しに行き、五郎さんは、開いた口が塞がらないみたいだった。
「神崎くん、君は・・・・」
「ご察しの通り、俺はここ『神ノ崎』で、鍛冶屋やっている親父。國久の息子です。」
カッコよく言い、自分でカッコつけていると、涼介が俺と五郎さんの間に入り込んで、しゃべり始めた。
「ちなみに、俺の家は隣で定食屋やってるんで、もしまたここに来るんなら、こっちも来てください。」
店の宣伝しつつ涼介は隣にある自分の家へ戻って行ってしまった。そうしている合間に、かあさんが、一振りの日本刀を持ってきた。
「はい、注文された品です。どうぞ、お確かめ下さい」
五郎さんは、かあさんから日本刀を受け取ると、気に入ったのか目をキラキラさせて、とても喜んでいた。
「あ、そうだ。神崎くんにはお礼をしなくては・・・・。すまない、いまはこれしかないのだ。」
五郎さんは申し訳なさそうに、一冊の手帳を手渡してきた。貰っていらないものはない、俺は快く受け取り、お礼を言う。五郎さんは照れながら頭を掻いていた。
「おっと、もうこんな時間だ。そろそろ行かなくては、また会おう。神崎くん。」
「お気をつけて」
お互い手を振りながら、五郎さんと別れ、俺は自分の部屋へ戻った。
部屋は狭くもなく、広くもない六畳半ほど。でも、生活に必要最低限のものと、高校生男子が持っているであろう物ぐらいだ。しかし、今日は疲れた。晩ご飯まで時間あるし、少し寝るか。
俺は制服から私服へ着替え、ベッドに入り、目を瞑った。
ふと、昔の記憶を思い出してきた。
今から約6年前の丁度、今頃
この頃、自分の部屋で居た俺は突然部屋に入ってきた親父に「ちょっと交通安全のお守りを買ってきてくれないか?お釣りは自由に使いな」と、言われ俺はお釣りに目が眩んだ。
結 局、俺は辰見神社へお守りを買いに自分の自転車へまたがり家を出た。
十分後、俺は辰見神社前の鳥居に着いた。鳥居は大きく、俺が鳥居を見ようとすると上を見上げるほどだった。俺は自転車を置いて小学三年生にはつらい階段をゆっくりと登りきった。
そして、少し進んだところにある売店へ歩き出す。売店にはおみくじや変な矢とか魔よけグッスなどが数多く売られている。
そのひとつにお守りも売られていて、俺はお守りを買うため売店の出っ張ったテーブルに手を掛ける。
さらにつま先立ちになり背伸びをして店員さんに声をかけた。
「すみません。こうつうあんぜんのお守りありますか?」
店員さんは、少し申し訳なさそうに口を開きながら、横のベンチを指差した。
「ごめんねぼうや。いまここにはないから横のベンチで待っててくれるかな?」
「は~い」
そう言われると、俺は仕方がなく売店の横にある大人が三人ほど座れそうなベンチへ座った。早く帰ってジュース飲みたいな~と考えながら店員さんを待っていると、階段の方から少女の声が聞こえてきた。
「ちょっと、やめてよ!あなたたち!」
階段を上がってきた人たちは、あきらかに年上の男二人と、俺と同じぐらいか一つ上くらいの少女が無理やり手を引っ張られていた。
俺は、それを見てしまった。ど、どうしよう。とにかく助けなくちゃッ!
「や、やめろ。お、お前たち!」
その時は、頭より先に体が動いていた。手遅れと気づいた時はもう遅かった・・・
「なんだ?お前?やんのかテメェ」
「ああ、やってやる!」
男は少女の手を離した。その間に少女はお堂の方へ逃げていった。気がつけば、あきらかに年上の男たちと殴りあっていた。
「そんなもんか?餓鬼が!」
無論、結果は見えていた、わかってもいた。
・・・馬鹿だな俺はかなわないってわかってるのに。
そのまま、年上の男たちに袋叩きされて気を失った。
何分たったんだろうか・・・体中痛みを感じながらふと目を覚ますと俺はお堂の中に居た。
「なんで・・・なんで・・・・私を・・・」
そこには、さっきの女の子が、俺を膝枕しながらぼろぼろ泣いていた。
泣かないでくれ。俺は、一体なんのために体を張ったのかわからないじゃないか。
俺は、ただ・・・ただ・・・
―ほっとけなかったんだ。
あんなところを見てしまって、ほっとけなかった。ただ、それだけなんだ。その時俺は、自分が一番未熟だと痛感した。
だからもっと、力が欲しい。
そのためならどんな努力でも練習もする・・・
だから、だから・・・
自分の見える“者”だけいい。
守るための力が欲しい、そのためには・・・
そんなことがあり、おかげで剣道を始められたし、涼介とも巡り合えたからな。まぁ、よかったのかな?多分・・・・。しかし、今頃こんなことを夢見るとは・・・。俺は知らずに天狗になってんのか?まぁ、いいや。とりあえず、下に行って水でも買いに行くか。
下へ下りると、かあさんがいつものように店じまいをしながら俺を出迎えてくれた。
「あれ?、親父は?」
俺は、不思議に思った。
普段だったら、いきなり親父が木刀を俺に向かって振りかぶってくるはずなのに、今日はそれがない。
まぁ、あったとしても俺は絶対受け止めるけどな!
かあさんは、思い出しように
「お父さんなら、材料を取りに帰ってきてから作業場に篭っきりで、なぜかすごく張り切ってたはね」
と、店の暖簾を片付けしながら答えた。
「なんだそれ。まぁ、俺は親父が楽しかったらそれでいいけどな」
そんな会話をかあさんとして、正面にある自動販売機へ水を買い、再び二階に上がり、突き当たりの自分の部屋に入る。
部屋で寝転びながら漫画を読んでいると、隣の部屋から、かあさんの声がした。
「隆也。ご飯できたよ!」
「はーい。今行く!」
そして、俺は自分の部屋を出てすぐ左にある引き戸を開けた。ここで家族とテレビを見たり、ご飯を食べる居間がある。テーブルにはも晩御飯のカレーができていて、かあさん座って待っていた。俺もすぐ座り、食べることにした。
「いただきます!」
俺は晩御飯のカレーを食べながら、かあさんと会話始めた。
「それで、隆也、何組になったの?」
「もぐもぐ・・・A組だよ。もぐもぐ・・・」
「涼介くんは、何組なの?」
「あいつも一緒だったよ」
かあさんと晩御飯を食べながら今日あったことを話したり、学校からの日程表を渡したりしている。その間も1階にある親父の作業場からは、カンカンと鉄を叩く音が鳴り響いていた。うるさいけどこれが響くとなんか安心してたり・・・
「ごちそうさま」
晩御飯も食べ終わって食器を片付けてから、再び俺は居間を出て、自分の部屋へ戻った。その後、クローゼットを開け、使い古されたジャージに着替え、特製竹刀―金時―を袋に入れて、家を出た。向かう先は・・・
辰見神社。
この辺には空き地が少なく、外灯もほとんどない。でも辰巳神社は広いし、外灯もあるから夜の稽古に持ってこいなんだ。でも広いって言っても野球のダイヤモンドぐらいしかないが、俺たちにとって、このぐらい広さはあまりない。
時間がおしい、疲れない程度に走って辰見神社へ向かおう。空は星空見えて綺麗に輝いている。
百段ぐらいあるだろう階段を軽やかに駆け上がりきって、境内の外灯辺りまで来て持ってきた袋から金時出し、素振りを始める。
これが俺の日課。
もうこれを6年ぐらいやってるが、最近年季がはいったこの―金時―にも愛着が沸いてきた。
金時は親父が俺のために作ってくれた竹刀だ。普通の竹刀より少し重く素振りにはいい感じの重さなのだ。そして、大体素振りが終わる頃に図ったように必ずと言っていいほど・・・
「こんばんは」
後ろから凛とした透き通った声が聞こえた。俺はゆっくりと声のする方へ首をかた向けた。
「はぁ・・・またか、風花」
「なによ、まるで私が隆也に話しかけてはいけないみたいじゃない」
「誰もそんなこと言ってないだろ!」
少しの沈黙の後、風花は悲しげに俯いた。その様子に俺は拍子抜けてしまった。
「そうね、そうだよね」
なんだなんだ俺が悪いみたいじゃないか!? 風化は俺の手引っ張ってくる。
俺が慌てている間にベンチへ座らされた。
居心地の悪い妙な間が続いた後、風花がまるで覚悟を決めるように切り出してきた。
「いつまでやるの?その素振り」
俺は少し遠いところを見て言った。
「いつまでもやるさ・・・」
(大事なものを守れるようになるまでは・・・)
「えっ?なんて言ったの?」
風花は、すぐに俺が小声で言ったことを聞き返してきた。
「い、いや、いつまでもって言ったんだよ!」
俺は恥ずかしくなってしまって、少し黙り込んでしまった。
何をやってんだ俺は・・・別に普通に会話したらいいんだけど、どうも風花との会話は、ぎこちなくなってしまう。
すると、それ察してくれたのか風花が話を切り出してきた。
「ねぇ、あの時涼介くんとなに話してたの?」
風花がいきなり、話題を変えてきた。
「いや、あの~ですねぇ。・・・あはは・・・」
俺は、とぼけようとしたが、流石風花さん。俺のスキルじゃあ駄目なようで・・・どうも駄目だ。涼介と俺はどうもこの人には頭が上がらない。と、いう事で涼介すまない。
俺は、正直に話してしまった。
「・・・って言ってました。」
「そうか、それじゃあまたいじめてあげましょう。ふふっ」
すまん、涼介いまはこうするしかなかったんだ・・・
そんな日常的な会話?をしていたらスマートフォンが鳴った。
着信音は、デフォルトのままである。
「誰からの着信?」
俺も気になるので、スマートフォンを見ることに。
「どれどれ?」
どうやらかあさんからメールのようだ。
メールの内容は
【いつまで、練習してるの?はやく帰ってきなさい。】
っていうメールだった。つかさず時計を確認した。時計は21時26分を指していた・・・
そりゃ、そうか。いつもだったら20時ぐらいに帰ってくるんだから心配もするはずだ。
今日は長くしゃべりすぎた、早く帰ることにしよう。
「俺、もう帰らなくちゃ、じゃあな風花」
いそいで帰り支度をし風花に別れを告げ、階段を駆け下りた。
後で立花にお詫びのメールでも入れとくか、俺はできるだけいそいで家まで帰ることにした。
そして、家に玄関を開けるとかあさんの声が聞こえてきた。
「ただいま」
「おかえり、隆也」
靴を脱ぎ捨て、俺は居間を覗いた。
別に意味なんかないけど俺はかあさんの後ろ姿見てから俺は荷物を置きに階段を上がった。
どうでしたか理解できましたか?
作者本人がギリギリ理解できそうで、できていないこともしばしば。
ってことで一言でもいいですから感想をくれれば作者はその分、模写します。!(たぶん)次回はコメント5件か2月の頭かな?