表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特技媚びる!の 底辺無能おっさんは1000年後の未来で自分の元奴隷に会うが……えっ?どういう事??  作者: バナナ男さん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/65

55 衝撃展開?

「……うぅ〜…………?────────っ??!……うぇ?!」


突然意識が覚醒し慌てて上体を起こすと、非常に見覚えのあり過ぎる部屋の中で目が覚める。


「────〜??あ、あれ……??俺の部屋…………あ。」


直近の記憶を思い出すと、ここが慣れ親しんだ1000年前の俺の部屋であること、そしてあのサンに『好きだ』と言われ続け、心地よさに身を委ねてしまった事を思い出して、一気に顔に熱が集まっていった。


「────やっちゃったぜ……。」


未来に飛んでから緊張しっぱなしだったせいか、気絶する様に寝ちゃった事も恥ずかしくて、もう1度ゆっくりと仰向けになって寝転ぶ。


だって急展開過ぎて……。

あのサンが神王で、サンが生きていた喜びと安心、サンの気持ちを知ったことへの戸惑いと恥ずかしさとで心の中は未だにグチャグチャだ!


とりあえず落ち着くために深呼吸した後、キョロキョロと周りを見渡し、サンが部屋の中にはいない事に気づいて首を傾げた。

どうやら外に出ている様だ。


「まぁ、一応王様的な立場だし、多分色々仕事があるんだろう。」


そう考えつくのと同時に、幸いと色々な事を考えた。


「……俺達、これからどうなるんだろう。」


もう二度と会えないと思っていたサン。

そんなサンとまた一緒にいれる事への喜びで笑みが溢れたが……同時にさっきまで感じていた『好き』を与えられた喜びは、途端にドロドロとした不安と恐怖へと変わっていく。


「サンの『好き』は、俺のせいで歪んじまったんだろうなぁ……。

俺が死ななかったら……サンはもっと沢山の幸せを手にできたはずなのに、こんな1000年も後悔して生きるなんてよ……。

だとしたら……俺はサンに酷い事をしちまった極悪人じゃねぇか……。そんなやつを好きなんて、不幸以外の何者でもねぇじゃん。」


ズンズン!と気分はどんどん沈んでいき、何も見たくなくなって目元を隠した。


どうやら腐色病は俺が死んだ後、治療法が見つかったのか、サンは完全に病を克服している。

つまりどうにか俺が死ななければ、何をやらせても優秀だったサンは誰もが羨む様な人生を送れたという事だ。

だが……元々優しい心を持っていたサンは、きっと俺が自分の身代わりに死んだと分かって、後悔の念で心を歪めてしまったのだと思う。


改めて考えると浮ついた気持ちは全て消え去り、どうすればサンが本当に幸せだと思える人生を取り戻せるのかを考えた。


「サンはどんなにひどい目にあっても、復讐なんて考えない優しいやつだった。

だから、多分巷でわーわー言われていた事だって、全部嘘だったに決まっている。

きっと1000年の時間の中で連想ゲームみたいに、全く違う事実が歴史として残ったにちがいねぇ。

だったら、これからいくらでもやり直せるさ。

……でも、サンって寿命どうなってんだ??何か特殊なギフトでもあるのか?? 」


溶けちゃったり虫に食われた悪い冒険者達は、ぶっちゃけ自業自得。

俺は聖人でもなんでもねぇから、ああいった『人を犠牲にしてもいい』って連中に慈愛の心なんざ微塵もない。

搾取しようと襲ってくるなら、反撃されても仕方ないと考えている俺にとって、アレは許容範囲だ。

だからこれから心の修復をしていくことは、可能だと考えたが……その際に寿命があとどれくらい残っているのかという事が少々気になった。


「俺は時を渡ってきたからココにいるけど……サンは今まで生きてきたんだもんな……。

もしかして、不老不死とか……?」


う〜ん……?と考えて考えて……。

────まぁ、答えはでなかったので、俺はいつの間にか眉間に寄っていたシワを緩める。


「1000年生きるとなると、それしか考えられないんだよな〜。

じゃあ、もしそうなら俺の寿命が尽きるまで、今度こそサンを見守ろう。

そんで目が覚めて、自分の本当の幸せを見つける事ができるくらい心が回復したら……俺はまた消えようかな。

それこそ一人で空がどこまで続くのか見に行ってみるか!」


明るく笑いながら独り言を言ったが、ズキズキと心が痛み、思わず胸を鷲掴んだ。


「……クソ〜!俺は一人で生きていけるくらいの『力』を手に入れたんだ!だから大丈夫!」


体の痛みを我慢しながら勢いよく起き上がると、近くに散らばっている服を手に取り、破れていない事にホッと息を吐く。

そして直ぐに服を着込むと、パンッ!と両頬を叩いて気合を入れ直した。


「とりあえず雀の人に報告するか。

そんで神王がサンだったと分かれば、別にサンに気づかれようが大丈夫だし、ついでに色々話を聞いておこう。あいつビックリするだろうな〜。」


イタズラする時のワクワクする気持ちで、いつもの様にギフトスキルを発動すると宙にスクリーンが映し出され、そこに雀の人が姿を表す────はずなのに……。


そこに現れたのは真っ赤に染まった水たまりと……その上に落ちている雀の人の顔の皮だけだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ