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 第七話 依頼


「おい! マリー! なにしやがった!」


 モミが怒鳴る。


「そんなチンケな玉じゃ、俺様の真の力は測れねーんだよ! 悔しかったらもっとでっけぇ玉もってこいや!」


 僕は胸を張る。ぶるんぶるん揺れる。


「くっ!」


 モミ奴は悔しがってる。多分色んな意味で。


 ぺしーん!!


 サリーに頭をはたかれる。


「マリーちゃん! 約束したでしょ! エルフと喧嘩しないって! あと、女の子らしい言葉づかいしなさい!!」


 やばい。がち怒ってる。


「ごめんなさい」


 僕は即座にサリーに謝る。


 そのあと依頼の掲示板を見に行くと見事に討伐依頼が無い


 だけど、僕の狙いはそんなのではない!


 1枚の依頼票を取って受注カウンターへ向かう。


「あんたねー! そんな化け物たち引き連れて薬草採取って馬鹿じゃないのー!」


 モミが受け取る、どうもモミは僕の担当らしい。


「まずは基本! 興味ない人はついてこなくてもいいわよ」


 僕は受注処理をして、ギルドを後にする。


 内容は、ヨモギみたいな草をゴミ袋位の袋いっぱいに集める事。制限時間は無い。報酬は、小金貨一枚。意外に多い。余計に集めた分も買い取ってくれるそうだ。何処にでも生えてるもので、道端にも生えてる。取りあえず北の門から出て、みんなに言う。


「では、勝負だ! タッグマッチとシングルマッチどちらがいい?」


 シングルは、アナ、モモさん。


 タッグは、サリー、牛男、ベル。


 タッグマッチに決まった。


 くじ引きの結果、


 アナ&牛男、


 モモさん&ベル、


 サリー&僕に決まった。


 内容は簡単。より多く集めるだけ。商品はトップは明日の行動の決定権で落ち着いた。ワーストは、明日1日下僕という事になった。時間は3時まで、1時間おきに鳴る教会の鐘で解る。


 僕達は一斉に駆け出した。目的地は近くの山だ。



「2人っきりになるのって久しぶりよねー」


 サリーが僕にしがみついてくる。凶悪なスライムが腕に触れる。


「サリー胸があたってるよ、僕、一応男だよ」


「ついつい忘れちゃうわー」 


 サリーが耳まで真っ赤になる。いかん可愛い! しがみつくのを止めて、僕の袖を掴む。こういう仕草っていいね。


 僕達は薄暗い森の中を歩いている。杉林っぽい所で、かなり頭上に葉っぱがあって、下草も無く比較的歩きやすい。開けた草の多い所を探している。


「私たち、もうすぐ聖都に戻るけど、マリーちゃんはどうするの?」


「僕は、しばらくここで、冒険者として修行して、聖都に行くよ」


「お別れじゃないのねー。嬉しいー。待ってるわー」


 サリーが僕に首を回して抱きついてくる。やばいサリーのスライムが……


 僕たちは目が合って、さっと離れる。


「ねぇ、手、つないでいいかなー?」


 サリーが赤い顔で僕に尋ねる。


 僕は無言で手を繋ぐ。


 サリーの手を引いて歩いて行く。


 無言のまま時が流れる。こういう時って何を話せばいいのだろう。


「なあ、サリー、僕が男だって事、みんなには言わないのか?」


「んー、言わないわー。あたし、一番弱いし、一番可愛くないから、あたしだけのアドバンテージ。ねぇ、ばれない限りみんなに言わないって約束して」


「いいけど……」


 僕は訳も解らないまま約束した。


「指きりげんまん、嘘ついたら、アンブロシア千個のーます。指きった!」


 僕は指きりさせられた。アンブロシア千個は地獄だ!



 チュドーーーン!!!



 遠くで、爆発音がした。


「サリー! 行くぞ!! グラビティ・ゼロ!!」


「キャア!」


 僕はサリーをお姫様抱っこして駆け出した。



 読んでいただきありがとうございます。


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