ドラゴンプリンセス 12
「なんだよそれ、時間魔法って反則しゃねーかよ」
「そうですが、試合を観戦する側とては中々楽しいものですよ。姫様がいきなり愉快なポーズで停止したり、姫様が愉快な顔で停止したりとかですね」
「姫様、止めろ!」
アビゲイルは無視無視。
「多分、その騎士団長を倒さないと先に進めないのよね?」
サリーがガガに尋ねる。
「まあ、多分、そうでしょうねー。ですが、うちの姫様を倒したなら楽勝じゃないですか?」
「ガガ、俺は負けたのは確かだが、角と尻尾なしで戦った」
「姫様、何やってんですか。角尻尾なしでマリー様たちに勝てる訳ないじゃないですか」
「え、尻尾と角無いとお前ら弱くなるの?」
これはいい事を聞いた。いや、悪い事だ。もし、うちのクソ親父が黒竜だとするなら、人化してたわけで、あいつに角や尻尾が生えてたのを見た覚えはない。まあ、普通の家庭だと当たり前の事であるが。親にでっかい尻尾生えてたら夢だと思うだろう。これは聞いとくべきだ。
「で、実際どうなるの?」
「そうですね。普通の人並みの力になって、さらに大便を我慢してるような感じですかねー。気を抜くと尻尾が漏れます」
ん、大便? もしかしてコイツらの尻尾って肛門から生えてるのか?
「ガガ、ふざけるな。下品な事言うな。それじゃ尻尾がウンコみたいじゃないか。たしかに付け根がムズムズするが、我慢できない程じゃない」
なんか知的好奇心が疼く。尻尾の付け根見てみてー。
「そうですかー。うちの脳筋ブタゴリラな姫様がそう簡単に負けるとは思わなかったのですが、やはり弱点狙われてとんちで負けたんですね。これからしばらくは勉強ですね。もっと賢くなってもらわないと黒竜の沽券に関わります!」
「いやだ! なんでこの年になってまで勉強しねーといけねーんだよ」
「姫様、勉強は一生するものです」
「良かったなー。アビゲイル。頑張って勉強に精を出すんだな。おい、ガガ、特にモラル系はしっかりと教育しろ。こんな奴が妹だと僕の知性が疑われるからな」
「マリー様、何言ってるんですか? あなたまだ未成年でしょ? 姫様は軽く二百年は生きてますよ」
げっ、という事は多分姉? こんな姉さん嫌だ。
「まあ、とにかく、僕らは行くぞ。ご飯とコーヒーありがとう。また暇になったら遊びに来るよ」
しっかりとお礼をして屋敷を後にする。それから広場のベンチで騎士団長対策を考える事にした。さすがにあの屋敷ではあいつらが騒がし過ぎて話にならない。けど、ここも落ち着かないな。角と尻尾が無いからか? いや、なんか失礼な事に通行人は僕の胸ばっか見てやがる。見世物じゃねーよ。
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